記念すべき「不安」の始まり
首都研修15日目。
語学学校のアクティビティの一環で旧市街へ。
サラリーマンや学生、観光客の多い私たちがいるミラフローレス地区とは違い、旧市街と言われるセントラルは様々な人でごったがえしている。観光客は同様に、観光客用のものを売る人、地べたでたむろする人、道で食べ物を売る人、道でお金を求める人、ストリートパフォーマー。
そしてたくさんのにおいもした。屋台もたくさん出ていたし、中華街もセントラルにあった。衛生的とは到底言えない環境にあげものとかフルーツが売っていた。私もいつかおやつとして食べたりしているのだろうか、と思うくらいの。
リマに来て、一番「海外」を感じた日だった。
今までは比較的安全で比較的富裕層の住むエリアを中心に活動していたので特に不安もなかった。きれいな公園やきれいな道を通って学校に通っているのだ。
でも旧市街の一部のエリアは大きく異なる。
そしてそれはいちいちびっくりするようなものではなくて、きっと想像を超えるようなにおいとか人とか道とか家とか、そういうのはむしろ海外では普通なのだろう。
「・・・自分、このレベルでびっくりしていて大丈夫なのかな」
と思ったりするのであった。
物語はこれから始まるのに、どうして早く不安になったりしよう。(物語とかかっこよく言ってみたけど、青年海外協力隊としての任地での活動のことです。)
でも正直この数か月間一ミリも感じていなかった不安を、今日ようやく感じることになった。「海外」を目のあたりにして。
今までも海外には行ってきた。ここよりもびっくりする光景もみたはずだった。リマの中心街なんて驚いたり不安になるほどのものじゃないじゃないかといつかの私はいいそうである。
でも今回の「海外」はちょっとやそっとの「旅行」ではない。これから2年続くのだ。それが今までの旅行では感じ得なかった不安を私に感じさせた。
海外を目の当たりにしたいま、見えてくるものも違ってくるだろう。
これからが楽しみであり、少し不安もある。
自分がこれからひとりで行く村に、過度な期待はせず。でもあきらめもせず。
自分がこれから感じていくこと、心の変化、びっくりすること。できるだけ書き留めておきたい、そう心から思える最初の日になりました。