![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14256779/rectangle_large_type_2_1694231469c9d1f527a3c22f4dded857.jpeg?width=1200)
Photo by
kasane_ougi
旅ブログにあこがれて
かれこれ15年前のこと。
南米留学中、日本語不足の私が夜な夜な読んでいたのは、ニシイトシヤスさんの「つあーめん」だった。
世界一周を実況している、テキスト系のサイト。
当時、放浪乙女や世界一周デートなど、いくつか世界一周実況ホームページ・ブログがあって、日々チェックしていたのだが、面白さ・くだらなさがダントツだった。
サイトの作りはシンプルで、放浪乙女や世界一周デートのおしゃれさはなかったものの、純粋に読み物として面白かった。
読み始めたころには、自分が住んでいた都市を通り過ぎてしまっていたのだが、彼が泊まった宿をわざわざ訪ねたこともある。
思い返すと、どこかの遺産や今でいう映えるスポットの魅力を伝えるということはほとんどなく、出会った人との笑える交流や、下ネタ、ひたすら大変な話、事件など、旅そのものが偉大なネタなのだということを知った。
いつしか読むだけではなく、自分も実況するために世界一周したいと思うようになっていた。世界一周は無理でも、南米だけならいけるかも、と。
日本人宿や居心地のいい宿で「沈没」してみたい。
4年生の6月。留学期間が終わり、就職活動のために周りはさっさと帰国したが、夏休みいっぱいを南米放浪することにした。
授業の終わったその日の夜、エクアドルとペルーの国境の街へ行く長距離バスに乗ってホームステイの家を後にした。