【代表ちぎらインタビュー②】「壁を超えて、自分らしく生きる」ために—ikumadoでの活動と運営スタイルについて
前回インタビューでは、代表の千木良さんがikumadoを立ち上げられた経緯や抱えていた想いについてうかがいました。今回はikumadoでどのような活動をしているのか、また、様々な活動をどのように運営しているのかをインタビューしました。(取材:剱持真由・文:山本まり子)
設立当初の活動はオンライン飲み会中心。それが「共働きキャリア情報交換会」に発展
ikumado設立当初、メンバーは30人程度でした。当初はメンバー同士で集まって話すことが目的だったため、活動のメインはオンライン飲み会でした。「育児とキャリアの狭間で閉じこもっているところに風を吹かせたい」という考えから、緩やかに始めていきました。このオンラインでの交流は、現在の「共働きキャリア情報交換会(以下、情報交換会)」の原点になっています。
情報交換会は、人の集まり具合に関係なく、週に1回必ず開催しているイベントです。毎回私自身も参加し、皆さんの今気になっていることを話してもらう場にしています。
テーマを決めた方が参加しやすいかという考えから、かつては、1週目にキャリア、2週目に健康、3週目に保活…というように毎回のテーマを決めていました。しかし、思いのほか人が集まりませんでした。時折「専門家に相談シリーズ」という、ikumadoの理念に共感してくださっている寝かしつけや離乳食の専門家に相談できる回も設けていますが、現在の情報交換会では、基本的にはテーマを定めず、何でも良いから話をしたい人が集まって話すスタイルにしています。
「育休に入ってから家族以外と会話がない」、「思うように言葉が出て来ない」という人が時々います。そんな些細なことでも、話せる場になればと思っています。
また、もう一つ毎週開催しているイベントがあります。それが、「ikumadoキャリア図鑑(以下、キャリア図鑑)」です。これは、ikumadoメンバーが毎回1人登壇して、ご自身のキャリア遍歴を話してもらうイベントです。これまでに約90人にご登壇いただきました。(※2022年11月時点)
メンバーがやりたいことを、やりたいようにやる!それがikumadoの「部活動」
ikumadoの大きな活動の一つが、「部活動(以下、部活)」です。学校の部活動のように、部活ごとに様々なテーマを掲げ、興味を持ったメンバーが自発的に活動しています。例えば、復職準備イベントなどキャリアに関するイベントを企画する「キャリア開発部」、発達に特性のあるお子さんの親同士で情報交換を行う「多様な子育てサポート部」、子育てしやすい地域や住んでいる自治体の子育て支援策を調べて語り合う「地域で子育て部」などの部活があり、現在活動中の部活は20個程度あります。
部活では、Slackというコミュニケーションツールを主な活動の場として活用しています。部活のメンバー同士がSlack上でやり取りしながら、関心のあることをオンラインMTGで話し合ったり、イベントを企画したり、それらをまとめて情報発信したりしています。
メンバーの皆さんには部活を「壁を超えて、自分らしく生きる」ための最初の一歩としてもらいたいと考えています。
「シェアコーチング」で自分の得意に気付き、「やりたい」を「やる」に変える
「シェアコーチング」という有料のグループコーチングプログラムを2年半前から始めました。私はikumadoを始める1年ほど前から、グループコーチングを受けています。その中で、「やりたい」と「やる」の間には大きな隔たりがあって、それを埋めるのは自分一人だけの力ではなかなか難しいということに気付きました。ikumado創設もそのグループコーチングに背中を押されて、成し遂げられたことだと感じています。
情報交換会は抱えているものを吐き出す場としての機能があると考えていますが、その次に自身をセルフマネジメントしていく場を作りたいと思って始めたのが、このシェアコーチングです。セルフマネジメントして、自身が満たされることを感じてもらえたらと思っています。
シェアコーチングの場で人に話すことで、「自分は何もできていないと思っていたが、案外色々とできていた」、「自分にとっては普通のことが、他の人にとっては特別なことだった」という気付きを得ることができます。自分では駄目だと思っていることでも、他人から褒めてもらえることかもしれません。また、コーチングを受けることで、自分の向き不向きもおのずと見えてきます。
まだ気付けていない自分自身の得意や魅力に気付き、「自分らしく生きる」ためのこの活動をもっと広げていきたいと思っています。
ikumadoの活動の全体像。「壁を超えて、自分らしく生きる」ために
前回インタビューでBBT大学の「マイプロジェクト」という授業について話しましたが、ikumadoでも自分のやりたいことを見つける、「マイプロジェクト」という有料のプログラムも行っています。また、プロジェクトマネジメントやライティングなど、実務的なスキルを学ぶ講座もあります。
「自分らしく生きる」ためのプロセスで考えると、「マイプロジェクト」で自分のやりたいことを見つけて、「シェアコーチング」でサポートしてもらいながらやりたいをやるに変えていき、やるためのスキルを講座で身に付けるという関係性です。(図1)
ikumadoのあらゆる活動の運営スタイルは「自律自転」!やりたい人がいない時はやらない!
ikumadoのあらゆる活動はメンバーの協力によって運営しています。部活動では、私自身がやりたいと思って始めた「初マタサポート部(初めての妊娠・出産・育児に臨む妊婦さんとパートナーの方向けの情報発信を行う部活)」以外の運営は、基本的にメンバーの皆さんにお任せし、私は主に参加側としてかかわっています。
情報交換会やキャリア図鑑などのイベントは、よく来てくれる人に「運営を手伝ってくれない?」とお願いして運営メンバーになってもらっています。
また、ikumado自体にも運営チームや広報チームというikumado全体のサポートをするチームがあり、これらもikumado内でメンバーを募集し、手を挙げてくれた人がやってくれています。
もちろん、募集してもやりたい人が集まらないときもありますが、そういうときは無理にやろうとはしません。人が集まらないときは、「今がそのときではないのだ」と、気長に待つことにしています。
運営チームはたくさんのメンバーが所属しているものの、毎週のMTGは出られる人が出て、各自の役割も特に決めないという義務を設けないスタイルで運営しています。嫌になったらコミュニティ活動をやる意味がないと、考えているからです。やりたい人が、やりたいことをやりたいだけやってもらえたらと思っています。
メンバーに任せっきりにしていて、正直に言えば、Facebookに投稿されている活動報告以上のことは、把握できていない部活もあります。しかし、私はikumadoを「自律自転」の組織にしたいので、それで良いと思っています。「自律自転」の組織は、やろうと思っても実際には難しいこともあります。職場でも「主体的にやりなさい」と言われて挑戦したら、上司の期待した結果と違っていて叱られてしまうといった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。私は逆にそこは期待しないようにしています。期待がないからこそ、メンバーには「やりたいようにやって良いよ」と言うことができます。その代わり、「あなたは何をやりたいのか」を聞いたり、「これやりたいと思ってくれないかな」と唆したりします。
その結果、様々なイベントやプログラムを運営してくれる人が、自発的に手を挙げて集まってくれるのだと考えています。
チームで複業を行うPromado事業については、また次回。読んでいただき、ありがとうございました!
取材:剱持真由・文:山本まり子
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