FF16クリア後感想

クリアしてしばらく経ちましたので、このゲームの好きだったところ・そうじゃなかったところを思いつくまま書いていこうと思います。自分の気持ちの整理用で、ネタバレしかありません。

クリアしていない方は気を付けてください。

体験版終了直後の感想

ソフトを買ったことを少し後悔するほどメンタルやられていました。この時点では 28歳クライヴの可愛さにも気付いていません。

なんせ一周しかしていないので最初のほうはすでにうろ覚え。本編に入った途端、モブみたいだったクライヴ君が急にFF主人公顔になったのは覚えています。

なんか急にシドに助けられて、なんやかんやしているうちにたいして面識もないクライヴ君をマザークリスタルをぶっ壊すとかいう計画に誘い、クライヴ君もなぜか乗り気。ここでどうしてクライヴ君が同意したのかよくわからなかった。本当に、それでいいとおもったのかな…。気が付いたら五年たってて、クライヴくんが「シド」と呼ばれ 本人もそう呼ばれることに疑問を持たずシドのようなふるまいをしていて、私はとてもショックだった。クライヴ君はシドじゃないのに。ただ、偶然シドに助けられたほかのベアラーとそんなに変わらないのに、シドとの付き合いだって別に全然長くないのに、シドの代わりを務めていることにものすごい違和感。どうしてクライヴくんに全部押し付けようとするの。クライヴ君優しいから何でも引き受けちゃうよ。そうして、ヴァリスゼアを救うことも知らず知らずのうちに自分の使命だと言わんばかりに背負ってしまったように感じた。
「絆」「想いを託す」と言えば聞こえはいいけど、それって全部クライヴ君に押し付けただけじゃないの?生きて帰れればそれもすべて報われるけど、犠牲になってしまったのなら残った者も後味悪いでしょ…
ここが、私がエンディングを受け入れられなかった最大の理由だと思う。みんながみんな、当たり前のように世界を救うことをクライヴに託してクライヴも当たり前のようにそれが自分の意志だと、想いなんだと背負ってしまったけど、本当にそうだったのかな。初代シドが死んでしまって、周りに「お前が次のシドだ」ともてはやされて、シドの意志を引き継がなきゃと必死になって、本当のクライヴの気持ちが最後までわからなかった。
シヴァの力を継承したときはあんなに「全部ひとりで抱え込むな」と怒って殴ってまで来たジョシュアも、結局最後はクライヴに同じことしたじゃないか。兄さんならできる、って、前と言ってたこと違うじゃん…となった。
私はクライヴとジョシュアが二人で生存して新しい世界を乗り越えていくと信じてやまなかったので、ジョシュアが死んだ時点でもう無になってしまった。感動的なシーンがかなり続いたけど心が何も感じない状態になってしまった。死ぬんかい・・・最悪やな・・・という冷めた思いが最後までずっと残った。フェニックス継承のシーンはとても美しくて声優さんの泣きの演技も圧巻だったし、ジョシュアとの思い出回想はどれも最高だった。まさか赤ちゃん時代からやってくれるとは思わなかった。最高。ここでもまだ「生き返るか?生き返るんやろ?何のためのフェニックスや?ファイナルファンタジーの奇跡みせてみろ!!!」と願ったが だめだった…。
せっかくの米津さんの楽曲も、エンディングまで我慢したのに今まで頑張ったクライヴくんがゴミみたいにひとりぼっちで浜辺に打ち捨てられているという最悪なシーンで流れてしまい、トラウマになってまだ購入できていない。なんの幸せもなかった。なにも報われなかった。灰色のエンディングだった。ヴァリスゼアの未来など、私にとってはどうでもよかった。(イグニス)ただ、クライヴとジョシュアの幸せが見たかった。今まで死ぬより大変な思いをしてきたふたりの、心からの笑顔が見たかった。
最後は バハムートの背に乗って三人で帰ってきてほしかった。
死んでしまっては意味がない。「生きてこそ」って作中でも言ってたのに。

これがエンディングを迎えての正直な感想です。
アンチ…ではないと思うんだけど、でも納得いきませんでした。許さない。ストーリー上どうしてもそうしたほうがいい場合もあるけど(5のガラフや9のビビなど)今回は死ぬ必要は全く無かった。プレイヤーの感情を動かすのに、キャラクターの死を使うな。

エンディングへの思い(怒り)はこれくらいにして、ここからは思いつく限りの好きシーン回想。

クライヴ君初フルヌード

度肝を抜かれたよね。「ジョシュアを殺したのは俺だ」と自覚する最初のシーンで、めちゃくちゃシリアスなのに突然の尻。びっくりしてリアルにソファから飛び起きた。いまだにすっぽんぽんにした意味が分からない。
ツイッターで「自殺防止のため」という意見もあったけど、拘束してるのに?パンツも?パンツまで?誰がクライヴくんのパンツを剥ぎ取ったんだよ。この時代の人って、どんなパンツはいてるんだろう。もしかして、最初からパンツはいてなかったのかな…パンツのない時代なのかな。

ジルの復讐

ジルが鉄王国の司祭を殺すシーン、ヒロインらしからぬ容赦なさで良かった。ジルって私の中ではちょっと地味というか(顔も地味よりだよね)印象が薄いんだけど イムランの殺し方とか、実の息子の目の前でアナベラに剣を突き付けるところとか氷のドミナント感あってすごい好き。

ジョシュアとの再会

ここが私的FF16最大のピーク。ここで終わってもいい!ってくらい。今まで散々攻めオーラまき散らしていた大人ジョシュアが兄さんに対面したとたんあかちゃんになっちゃうシーン最高だった…
出会う前の、ニンジンのエピソードの回収もめちゃくちゃ好き。あんな攻めオーラまき散らしといて、まだニンジン食べられないの~きゃわいい!ニンジンが残された皿を見てジョシュアを連想する兄さんもかわいい。
ここはアナベラの最期というシーンでもあるんだけど、本当にこの人は化け物でしたね。でもここで「ジョシュアは生き残るはずだった」って暴露してくれたのはすこーしだけ救われたかな…私が。クライヴを直前で生かしたのも、ほんの少し、ほんのちょっとだけでも母性が残っていたんだと信じたい私は甘いかな。しかしよくもまあこんな悪魔から天使がふたりも生まれたもんだよ。それだけは感謝する。天使をうんでくれてありがとう。

ジョシュアとミド

ふたりの初めましてシーン最高じゃない?
飛び上がって喜んだ。ジョシュアの立ち振る舞いに「⁉」ってなるクライヴとジルにも笑った。あなたたち元々そっち側の人間でしょ(笑)
びっくりして振り払っちゃった後に、ジョシュアの手を引っ張って立たせて照れ笑いするミド 可愛すぎた。思わず振り払っちゃったけど、いやじゃないんだよ、嫌いってことじゃないんだよっていうミドの心遣いがすごく優しくてかわいくてここでミドだいすきになっちゃった。

バイロンおじさんとの再会

自分がクライヴ・ロズフィールドだと証明する方法が、あまりにも品がよくて最高だった。この時点でプレイヤーはおじさんのこと知らんけど、おじさんがいい人なんだと一発でわかる再会で最高のシナリオでした。
この先もどんどんシリアスになってくるストーリーの数少ない癒しで、最後までいきてくれててよかった。

ヨーテ

顔がかわいい。ここまでジョシュアを守り旅してきたんだろうからそれなりに強いんだろうな。そういうシーンも見てみたかった。おでこのキスシーンよかった…。お互い決して恋愛対象ではない、そういった感情ではない絆大好物ですね。最後のお別れシーンで、ヨーテとジョシュアやりとりに割り込んできたタルヤ、ちょっと許せないですね…しっかりお別れさせてやってほしかった。あんな最後になってしまったんならなおさら。

エッダ

顔がかわいい。声もかわいい。小屋で一人でふるえてた時の演技めちゃくちゃかわいくてよかった。出会って5秒で「守らなければ!」と思った。16で一番かわいいかもしれない。幸せになってくれ。ガブとくっつくのかなあ

隠れ家の人々

みんな好き。よくもまあここまで好きと思える人々を作り出したな。とおもうほどみんな好き。グツとばあさんのクエスト この世界の残酷さが垣間見れてとてもよかった。ばあさんが人を殺すかもしれないのに止めないクライヴも、殺さなかったけど目はつぶしたってことを平然と言ってのけるばあさんも この世界はこういうのが普通なんだってのが表れててすき。すき?

ディオンとテランス

最初にいちゃつき始めたときはクライヴの尻を見た時くらいびっくりしたね。ファイナルファンタジーにもついに公式男性カップルが…。でもこの要素、ストーリーであまり生きなかったのが勿体なかった。いきるとはどういうことかわからんけど。なんでそういうふうにしたのかな。ディオンにも大切な人がいて、ディオンを大切に思ってくれる人がいるという事実はすごくよかった。だってかわいそうすぎるでしょ。ザンブレクでの扱いが。

バルナバス

よくわからんおっさんだった。ベッドでのシーンで印象が一気に「きもい」になってしまって最後まできもちわるい変なおじさんだった。せっかくかっこいいしオーディンのドミナントなのに気持ち悪いとかかわいそう。

クライヴ・ロズフィールド

最初は「こんな暗い髭に新FFの主人公が務まるのかしらねぇ」等と嫁をいじめる姑のようなことを思っていたのだがめちゃくちゃかわいかったですねぇ。なんでこんなかわいさを感じてしまうのでしょう。誰よりも強く、頼れる存在に違いないのに「おれがクライヴくんを守らなければ」と思わせてしまう彼の魅力。彼が顕現すればイフリートさえゆるキャラになっちゃう。お気に入りのシーンはジョシュアの作った結界に「ここにはいればいいのか?」とのこのこ入ってくるイフリート君です。
ストーリーではあまり書かれませんでしたが、王族のクライヴ君の頬にベアラーの刻印が刻まれていることがすごくつらかった。入れられたのはおそらく15歳の時でしょう?今まで貴族として生きてきた気高く強く美しいクライヴくんがこの刻印一つで人間扱いされなくなる。考えるだけで胸がつぶれそう。33歳の時には消えてるんだけど消すのもすごく大変だというエピソードもサブクエで思い知らされて、このクライヴくんの頬の刻印に関してはストーリーではたいして重要視されていなかったけど、この刻印をつけたやつ、つけろといったやつ(アナベラになるのか?) 八つ裂きにして殺したい。

28歳のクライヴ君。顔がかわいい。

ジョシュア・ロズフィールド

こどもの時からただの病弱で気弱なおとこのこではなかったけど(病弱ではあったけどまぁまぁ勝気だったしあのころからクライヴを守っていたと思う)体格もクライヴに引けを取らないどころか身長はちょっと兄さん追い抜いてない?っていうキャラデザにしてくれてありがとう。天才です。ひょろひょろで小柄にしそうじゃん普通なら。誰よりも命を懸けてクライヴを守ってくれていて本当に漢だった。めちゃくちゃ漢だった。

ジルとクライヴ

突然すきだとか言い出すからびびった。恋愛要素いったかなあ?特にシヴァの力継承のシーンが全裸だったのがもう気になって気になって。あのシーンは絶対に全裸じゃないほうがよかった。全裸に気を取られて話が入ってこなかった。クライヴ君、全裸になるとなんか汚い。ファイナルファンタジーにこんなにも「この後やるんやろうなあ」と明確にわかるシーンいらん。あんなごつごつの岩の上で…

トルガルとアンブロシアとウェイド

ほぼ死んでるのが当たり前のこの世界で、生きてくれていてよかった!体験版でいちばんショックだったのがアンブロシアのシーンだったので本当によかった!でもチョコボに乗ってもあまりスピードを感じなかったためあまり乗ることはなかった。ウェイド、最初はお調子者キャラですぐ死にそうだったのに幼いジョシュアを助けるわ立派になって帰ってくるわもう最高のキャラです。タイラーも生きててほしかったな。せっかくあの時ジョシュアが治療したのにだめだったんだね。
トルガルちゃんが真の姿になったの結局一度きりだったの勿体ない。実は普通の狼じゃありませんでした~のエピソードもっといかしてくれよ。トルガルちゃんにも装備つけさせてあげたかったな。ケガしやしないかとひやひやしていたので最終決戦お留守番だと分かった時ほっとした。常にトルガル大丈夫か⁉って思いながら戦っていたので。

最後の出発シーン

ミドが明るく話しかけてきたのに泣き声になっちゃうところ良すぎて泣いた。手の甲へのキスは拒否したけど自分からのハグはOKなところも超絶かわいい。ディオンの可愛さ引き出してくれてありがとう。ガブが泣くとは思わなかったので「泣くな!死ぬみたいだろ!」って思いながら泣いた。あんな大勢の前でジルといちゃつきはじめたのに誰も「ひゅ~」とか言い出さないで、見て見ぬふりしてるの品がいいなあと思った。私なら言ってる。各地のなかまたちの姿が見えた時さらに泣いた。ここで、今までちょろ出しだった「メインテーマ」がフルで流れる。一番盛り上がるところで三人が駆け出して旅立つ。最高の演出だった。この後死ななければね。絶対また三人でここに戻ってくるんだとこの時は思っていた。こんだけ盛り上げといて、こんだけファイナルファンタジーしといて最後三人とも死ぬってなんだよ…なぁ…またこみあげてくる怒り

ベアラー

他の方もさんざん仰っていますが、クリスタル無しで魔法が使えるベアラーがどうしてあそこまで迫害されているのかいまいちわからなかった。その気になればいくらでも反乱起こせるのに。特に、自分のこどもがベアラーだった時の母親の対応。いくらなんでも、あり得ない。リアリティなさ過ぎて…。
そんなベアラーが普段どのように使われているかと言うと、怪我を治したり(わかる)釜の火をつけたり(まあわかる)洗濯物の前で風を起こして早く乾かしたり………これ、いる⁉ほっといても乾くからな⁉せめてもう少し有意義につかって!

ゲームとしてのファイナルファンタジー16

キャラクターが大好きになってしまったし、大好きなFFシリーズなのでどうしてもひいき目に見てしまうけれど、それを除いてみるとちょっとなあと思うところは多々あった。
フィールド移動がマップなのもさみしかったし、フィールド散策で「こんなところに洞窟が!」みたいな冒険の醍醐味もなかった。そのくせ町ではすぐ迷ってしまう。自分がどっちを歩いているかわからなくなるのでこまめにマップ出さないといけなくなるの大変だった。常に表示のミニマップは絶対欲しいよ。
「ゲーム」としての楽しみがアクションバトルしかない。アクション別にそんな好きじゃない私は 敵が強くなっただけの2週目する気分にならない。どんなつよくなったってどうせ最後死ぬし。
本当にずっと一本道だった。サブクエは出現した時点ですべてやったけどあんまり やりこみとか寄り道には思えなかったな。誰がやっても全く同じになる。サブクエでチョコボが使えるようになったりポーションのパワーアップや上限が増えるというのはよかった。よかったっていうか助かった。

アルテマと対峙したときにクライヴが突然安っぽい精神世界に閉じ込められて自我を失いそうになるシーンがあるんですがあまりにも唐突で取ってつけたような展開でめっちゃ違和感ありました。あそこ。それまで自分の存在意義や使命に迷いがあるような描写が事前に何度かあれば、そこを見抜かれて突かれたのかな?と解釈もできますがそんなこと一言も言ってないどころかアルテマに「自画が強すぎて乗っ取れん」とまで言われてたのに幻の仲間たちに特に痛くもない一言を投げかけられ即自我を失いそうになるクライヴくん…流されやすすぎだろ…結局ジョシュアが助けてくれるんですがそれも特に…感動というわけでもなく…。あのシーン大切なところなのにもう少しどうにかならなかったのかなと残念です。

クライヴとジョシュアの生存

あのエンディングで「生きてる」っていう人もいるんだろうけど、最後死んだと思って泣き崩れるジルの目の前にクライヴとジョシュアを乗せたバハムートが現れるエンディングじゃないと納得しない!ジョシュアが新ロザリア国王になり、それを支えるナイトのクライヴを見られないのなら意味ない!15のときは、後付けで「やっぱり生存ルートも考えました~」っていう小説は許せなかったけど 今回はほんと、実はみんな生きてました~のDLC待ってます。死ぬ必要なかったからな。

さいごに。

長々と思い付きで書いてきましたが、きりがないのでここまでとします。
おもいついたらまた別記事で書くかも。
一度クリアしたあとだと、途中のストーリーの感じ方も違ってくるはずなのでファイナルファンタジーチャレンジしたいんだけど、今はその気になれません。どうせまたロズフィールド兄弟をころしてしまうんだからな…
決してFF16アンチじゃないつもりです。好きだからこそ、許せなかった。どうしてあんなに、みんなの思いを背負って頑張って生きてきたクライヴくんを、幸せにしてくれなかったの…死ねば伝説になるなんてそんなの求めてない。

ファイナルファンタジー16嫌いではないです。
でも、この終わり方だと好きでもないです。
ロズフィールド兄弟が好きすぎるから。





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