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プロのサポート~ドラム&ベース編



Chère Musique

イントロダクション

11月23日ヴォアクレール生徒さんのための演奏会ラフェットに向けて、以前にこんなイントロダクションで書き始めた投稿がありました。
「趣味で音楽を習っている方々は、発表会などの舞台で演奏できる機会にプロと共演できたら、嬉しいと思うかたも多いのではないでしょうか。」

ピアニストに声楽クラスの生徒さんが伴奏していただけるというお話でした。
今回はベーシストとドラマーについてです。

プロ演奏家たち

ピアノ伴奏編としてピアニストのことを書いた時にもお名前を出しましたので、今回も人物紹介を少し。

ベーシストは柴山雅英さん、ドラマーは山市修也さん。
このお名前を聞いて「知ってる!」という方もいらっしゃるでしょう。
お二人はお友達ですが、普段はまったく別々に活動されているようです。

柴山雅英さん、シバやんは、もう10年を超えるお付き合い。
有名なアーティストさんの後ろでよく演奏していて、そのベースの腕前は、数いるプロベーシストの中でも、何人ものアーティストさんが「シバやんでなくては」と言ってくださるような方です。
一番長くやられているのは伊丹幸雄さんのバンドでしょうか。
ヴォーカルもプロレベルな方なので、ベースを弾きながらコーラスをつけてくれたりもします。
ポール・マッカートニーの影響を色濃く受けていますが、どんなジャンルの音楽でもお任せ出来る方です。

山市修也さん、本名フルネームよりもロックバンドDEALSのshu-yaさんと言った方がわかる方もいらっしゃるでしょう。
DEALSはこの9月に3rdアルバム発売記念ライブを東京といろいろな所で開催されたばかり。
ドラマーとしてだけでなくヴォーカリストとしても活動されています。
お付き合いは、シバやんよりは短いけれど、それでももう8年くらいになります。
ロックのドラマーですがやはり他にもたくさんのジャンルの音楽を演奏できる方。
生粋のロックンローラーという感じのお姿で、ヴォアクレールではポップスの軽やかな曲も楽しく演奏してくださいます。
ドラムの先生もなさっていて、ヴォアクレールでも時々、shu-ya先生の打楽器の楽しい講座を受けることができます。

vcのイベントで

お二人はヴォアクレールでは、二年に一度のラ フェットと毎年のクリスマスライブ「フェット ド ノエル」で、必ず演奏してくださいます。
企画段階で日程を決めるのにお二人のスケジュールも大切な条件になっているほど。

もう生徒さんたちともお馴染みになり、皆さんお二人が大好きで、お会いするととても嬉しそうです。
ピアニスト谷上公子先生のお話の時に書きましたが、生徒さんと演奏するのはプロ同士で演奏するのとはまったく違う力量とお人柄が必要になります。
その意味でも、シバやんとshu-yaさんは最高なのです。

ヴォアクレールのお仕事ではなく、私は一音楽家として自分のためのライブを“たからうた”というバンドでしていますが、その中でもベースとドラムはもうこのお二人しか考えられません。

プロのお仕事

まず日程が決まり、お願いする曲目のリストをお知らせし、YouTubeなどの参考資料をお伝えし、ベースとドラムが使う用の楽譜を作ってお送りし、演奏内容をご相談し、その頃には事前の合わせの日程も決まり、、、という感じで、私とサポート演奏家とのやりとりは進んで行きます。

お二人は、資料をお送りしてから一回目の合わせの日までに、こちらが何も言わなくても、曲の下調べ、構成の確認、それをヴォアクレールの生徒さんのためにどんなふうに演奏するか、すべてを準備してきてくださいます。
ポップスなどでは、どんな音楽でも、原曲とまったく同じに作り上げることは出来ません。
主役の演奏者がどんな人か、楽器の環境、演奏の目的などによって、必ずアレンジが必要になります。
そこまでを当たり前のようにやってきてくださいます。
プロどうしでライブの練習をする時と同じように。

私も若い頃、そういう方々とのやりとりに慣れない頃は、資料を細かく送り過ぎたり、アレンジの確認を細かくし過ぎたりしていましたが、本当に優れたプロミュージシャンにはそんなに多くは必要ないのだと、何年かやるうちに分かりました。

先日10月13日に、バンド合わせ一回目を開催しました。
その様子を、SpotifyとApple Podcastの方で詳しくお話しています。
番組名は「INClaireの音楽な日々」。お聞きいただけたら嬉しいです。

生徒さんにとって

これらのプロのお仕事の凄さと私の大変さは、アマチュアである生徒さんにはもちろんわからない範囲のことです。
曲が決まって一生懸命レッスンを受けて練習していると、いつの間にかベーシストとドラマーがやってきてサポート演奏をしてくれている、という感じでしょうか。

ピアニストの谷上公子先生についても、身体音楽パフォーマー“ゆるりと”についても、レッスンで全部伴奏してくれるアシスタントの茜さんについても同じ。
このお仕事をしてくださるために必要な、専門家としての能力、才能とそれを育てるためにこれまで費やしてきた人生、今回の準備のために費やしてきた労力と時間、そして何より助けられているそのお人柄の価値の高さ。
それらを生徒さんに負担に感じさせない、というプロ魂ですね。
音楽だけではなくどんな世界でも同じだと思います。

でも私は時々、生徒さんに向かって「すごいことなのよ!?」と言ってしまいます。
その方が音楽好きな、プロの世界をのぞきたい生徒さんにとっては良い経験になると思うからです。

実力と人柄と

生徒さんに対して、音楽教室の現場でどんなふうに振る舞うか、触れ合うか、について、ピアニスト公子先生編で、このように書きました。

アマチュアの方の舞台にプロが出演する時には、一番大切なのは優しさと思いやり。
そのかたにとって一生に数回だけかもしれない晴れ舞台が、幸せな思い出になるようにということが何より最優先。
緊張してドキドキしているので、後ろから背中を暖かく優しくそっと押してあげるような、何か起こった時には身を盾にして覆い隠してあげるような、そういう接し方が大切。

このベースとドラムのお二人も、まさしくこの通りの方々です。
(そして私にまで労ってくださって、私の仕事を少しでも減らそうとしてくださるのです)

エンディング

ラフェットのポピュラー音楽の部はレベルが高い、と自負しています。
もう百戦錬磨の生徒さんたちもいますが、時には小さなお子さんや初心者の方も演奏します。
どんな演目でもシバやんとshu-yaさんがついていれば、絶対に安心して舞台に出て行ける。
必ず、聴きごたえのある内容の充実した演目になります。

今回も素晴らしい演目が出揃いました。


Musique, Elle a des ailes.

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