
Giver・Taker・Matcherとは
世の中には、人を
「ギバー・マッチャー・テイカー」
という3つのタイプに
分けたものがあります。
♦️ギバー:「与える人」
人に対して
「何かしてあげられることはないか」
と考えている
♦️テイカー:「取る人」
人に対して
「私のために何をしてくれるのか」
と考えている
♦️マッチャー:「バランスの人」
人に対して
「何かしてくれたら何かしてあげる」
「何かしてあげたら、何かしてね」
と考えている
とてもシンプルで分かりやすい分類です。
前の記事を書いたところから⬇️
愛と恐れ ―愛は自分のために放つもの―|いくちゃん
自分に向かうベクトルのことに思考が向い
そこからここにやってきました。
ギバー、テイカー、マッチャーは
人間の考えや行動を3つに分類したもの
「ギバー・テイカー・マッチャー」とは、
人間の思考や行動を3つのタイプに
分類した言葉のことです。
組織心理学者のアダム・グラント氏が
提唱しました。
アダム・グラント氏は
著書『GIVE&TAKE』の中で
それぞれの割合は、
・ギバーは全体の25%、
・マッチャーは全体の56%、
・テイカーは全体の19%
だと示しました。
それぞれの要素は誰もが持っており、
先天的なものではなく、
尚且つ1つの要素に
固定されるものでもありません。
ギバーとは
相手に惜しみなく与える人のこと
ギバーとは、見返りを期待せずに、
自分の時間や知識、アイデアなどを
相手に惜しみなく与える人のことです。
相手が何を求めているのか考え、
手を差し伸べることができます。
「For You」の傾向が強い人は
ギバーだと言えます。
ギバーは
さらに以下の2つのタイプがある
🟠自己犠牲型ギバー
自分の利益はあまり気にかけず、
他者の利益に関心を示します。
その結果
相手に与えることが多くなり
自分の利益を損ねてしまうタイプです。
🟠他者志向型ギバー
自分と相手、両者の利益に
関心を示します。
自分が受け取るよりも
相手に多く与えようとしますが、
自分にも還元されるように
他者との関わり方を変えることで、
自分の利益を損なわないタイプです。
テイカーとは
自分の利益を優先させ受け取る人のこと
テイカーは、常に
自分の利益を優先させ、
多くを受け取ろうとする人のこと。
相手が何を望んでいるのかを
考えるよりも、自分の利益を
優先的に考えます。
そのため、他人よりも
上にいたいという気持ちが強く
マウントを取ろうとします。
「For Me」の傾向が強い人が
テイカーだと言えます。
マッチャーとは
損得のバランスを考える人のこと
マッチャーとは、
ギバーとテイカーの中間の性質を持ち、
損得のバランスを考える人のことです。
マッチャーは、
常に公平でなければならないという
観念に基づいて行動するため、
何かをしてもらったら恩を返したり、
反対に何かをすれば見返りを求めたりします。
自分の行動によって損益がでないように、
自己防衛する点が特徴です。
社会で最も成功しやすいタイプは
「他者志向型ギバー」
アダム・グラント氏は
著書『GIVE&TAKE』の中で、
社会の中で成功しやすいタイプを
以下のように順位付けています。
1位 他者志向型ギバー
2位 マッチャー
3位 テイカー
4位 自己犠牲型ギバー
他者志向型ギバーは、
相手と自分の損益を同じように
考えるという特性があるため、
相手の信頼と利益どちらも
得ることができ、社会の中で
最も成功しやすいとされています。
一方で、同じギバーでも
「自己犠牲型ギバー」は、
相手の利益を優先し過ぎてしまうため、
与えるばかりで利益が得られず
成功につながりません。
また、テイカーの自分の利益を
優先させると言う戦略は、
見抜かれやすいため
成功に発展しにくいと言われています。
テイカーにご注意
注意すべきタイプ
それはもちろんテイカーです。
テイカーは「取る人」を意味しますが、
相手のものを直接うばい取ったり
するわけではありません。
相手を自分のために利用してやろうと
考えている人のことです。
そのため人を助けたり
人に気をつかったりといった、
親切や優しさを見せることが
ほとんどありません。
他者に何かを与えることもありますが、
それは見返りとして手にするものが
与えたものの価値を上回る場合のみです。
実力者や権力者には大人しく従順ですが、
弱いものに対しては容赦しません。
お店の従業員やタクシーの運転手など、
立場の弱い人に対して
態度が悪いのが特徴です。
組織の中にテイカーがいると
不信感が広がり、生産性は
大きく低下します。
残念ながらテイカーは
他人をうまく利用するので、
職場ではよい業績を
残すこともあります。
出世し、裕福になる傾向もあります。
それでもテイカーがうまく立ち回れるのは、
基本的に最初だけです。
時間がたつと周りもその本性に気づき、
だいたい、テイカーは孤立しいきます。
マッチャーの力
テイカーを排除するカギは
マッチャーが握っています。
マッチャーはバランスをとろうとするため、
与えれた分はきっちり返します。
つまり親切には親切で答え、
悪意には悪意で答えます。
やられたらやり返すのです。
そのため、いつかは集団の
大半を占めるマッチャーによって、
テイカーには裁きがくだされます。
結果として、テイカーは
長期的に見れば損をします。
そして運よくギバーと
マッチャーだけが残った組織の生産性は、
時間とともに劇的に向上していきます。
ギバーは積極的に親切な行動を行い、
マッチャーはそれにお返しをするので
親切の輪が広がっていくのです。
まさに理想的な環境です。
ギバー・テイカー・マッチャーという3つの人のタイプについて見てきました。
このタイプ分けと、愛の放ち方というか
ベクトルがどこに向いているのかは
非常に関係してくると思います。