見出し画像

歴史とビジュアルイメージ/琉球の刀剣男士を考える

尚家ゆかりの刀剣

仕事のために、沖縄に出張することがあります。

ゆいレールからアクセスのいいところに、那覇市歴史博物館があり、折に触れて展示を見に行きます。

琉球王家(尚氏)の宝物や、那覇の歴史に関する展示が充実しています。

国際通りからも近い立地ですので、早めに立ち寄っておくと、那覇・沖縄について知ることができ、観光がより楽しくなると思うのでオススメです!

最近まで目玉として展示されていたのが、琉球王家に伝わる3振りの刀。

残念ながら、現在は展示替えされてしまっているようですが、オンラインゲーム「刀剣乱舞」に擬人化キャラクターとして登場する刀なので、積極的に展示してくれていたようです。

刀剣乱舞キャラクター
刀そのもの

「刀剣」の擬人化

そこから「刀剣乱舞」を調べてみたのですが、歴史的なできごと・所有者の個性をビジュアルイメージに落とし込む工夫がたくさんなされていて、興味深かったです。

ダンダラ羽織を着た新撰組ゆかりの刀

沖田総司使用と伝えられる

源義経(牛若丸)所有と伝えられる短刀

源義経が自刃した際に用いたと伝えられる

弁慶の薙刀

弁慶と言えば薙刀

この辺りは、刀剣乱舞に詳しくなくても想像がつくでしょう。
持ち主が絵図化される際の典型的な容姿や、有名な着用物を取り入れています。

また、推測はできるなという範囲でも、
眼帯+洋装なので、伊達政宗系の刀だろうか?

伊達政宗所有と伝えられる

「倒幕と佐幕」がテーマのアニメで短銃を持っているし、坂本龍馬関係だろうか?

坂本龍馬の愛刀とされる

「確立されたイメージ」を持つ人物に連なる刀も、分かりやすいデザインになっている気がします。

琉球王国のビジュアルイメージとは?

ひるがえって、琉球王家の刀たち。

いずれも、トロピカルなイメージの美少年・美青年です。
あしらわれた宝貝、軽装、髪色など、“沖縄”を感じさせます。

とても素敵なデザインですが、これが「琉球王朝」の典型的なビジュアルイメージなのか?というと、むしろ「南国沖縄」イメージのように思います。

現代的な美青年がデザインされたゲームで、あまりこういうことを言うのは野暮だとは思いますが…。

前提として、琉球王国史にはビジュアルイメージが薄い印象があります。

イラスト沖縄より引用
イラスト沖縄より引用

琉球国王・王妃の装いは、上記のようなものとされます。
しかし、国王の装束は特権的・例外的なものであるはず。

  • 琉球の武将はどんな格好?

  • 刀以外の武器は何を持っているの?

  • 逆に中華風だったりしないのか?

実際のところどのような歴史模様だったのか、興味深いです。


いいなと思ったら応援しよう!

いくは
新しい本が読めたらうれしいです。