いくは

ちょっと昔の本が好きです📖 歴史 ミステリ小説 文房具など、好きなものについて気ままに綴っていきたいと思います。よろしくお願いします。

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  • 読書メモ|江戸川乱歩を語る

    明智小五郎・少年探偵団など、江戸川乱歩の作品を語ります。

  • 読書メモ|横溝正史を語る

    金田一耕助など、横溝正史のミステリー小説について語ります。

  • 読書メモ|山田風太郎を語る

  • 歴史雑記|お殿様の孤独のグルメ

    落語「目黒のサンマ」のように、冷や飯を食べていたイメージが強いお殿様。『旧事諮問録』から、徳川将軍の食卓を考えるシリーズです。

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noteをはじめてそろそろ1ヶ月/あらためてご挨拶

自己紹介改めまして、こんにちは。いくはと申します。 ちょっと昔の本を読むのが好きです。 noteを初めて1ヶ月。少しずつ記事が増えてきました! 振り返りも兼ねて、記事をマガジンにまとめてみました。 歴史関係落語「目黒のサンマ」に代表されるように、冷や飯を食べていたイメージの強いお殿様。徳川将軍の食卓を考えるシリーズです。 ミステリー小説大好きなミステリー小説のあらすじと感想をまとめたnoteです。昭和の小説が多くなりました。

    • 横溝正史「夜光虫」を再読しています。その時代の街角の風景が知れて面白いです。

      • 歌川国芳「金魚づくし 百ものがたり」 金魚たちで百物語をやっていたら、最後に化け物(猫)が出てきたの図。かわいい。 出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/)

        • 戦中派でなければ描けない戦時下の青春/山田風太郎『戦艦陸奥』

          山田風太郎『戦艦陸奥』本著は山田風太郎ミステリー傑作選「戦争篇」と題されていて、“あの戦争”にまつわる作品が11篇収録されています。 戦時中の人々の苦悶、終戦の瞬間に生まれた悲劇、戦争に端を発する戦後社会のひずみなど、様々な人間模様を描き出されていて、そのうちの一篇「太陽黒点」は山田風太郎ベストセレクションとしても刊行中です。 今回取り上げたいのは、表題にもなっている短編「戦艦陸奥」。 同時代に生きた人々や歴史的な出来事をつなぎ合わせてストーリーを作り出す名手である山田

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        • 横溝正史「夜光虫」を再読しています。その時代の街角の風景が知れて面白いです。

        • 歌川国芳「金魚づくし 百ものがたり」 金魚たちで百物語をやっていたら、最後に化け物(猫)が出てきたの図。かわいい。 出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/)

        • 戦中派でなければ描けない戦時下の青春/山田風太郎『戦艦陸奥』

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        記事

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える④

          『旧事諮問録』から徳川将軍の食卓を考えるシリーズ最終回。 将軍の食事は一人のためのものではない将軍はおかずを各皿一口ずつしか食べず、もっと欲しい場合はおかわりを運ばせるシステムだったと説明されていました。 それを受けて、「じゃあ将軍が食べる朝食の量は少なかったのでしょうね?」という質問が出されています。 旧大奥スタッフによれば、将軍がよく食べたのはうま煮(煮物)や水貝(アワビの刺身)など。 好物を大奥で作って差し上げるのをよく召し上がったのだと言い、次のように説明してい

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える④

          アイドルとシンデレラのイメージ/星街すいせい「ビビデバ」を考える

          「ビビデバ」再生1億回!ホロライブ所属のシンガー・星街すいせいさん。 星街さんがリリースした楽曲「ビビデバ」が、累計1億回再生を突破しました。 星街さんは、YouTubeではLIVE2Dモデル(場合によっては3Dモデル)を用いて二次元の世界から発信、ライブのときにはバンドを従えて三次元の世界に飛び出します。 もともと「VTuber」はバーチャル(virtual)とYouTuberを掛け合わせた造語ですが、最近星街さんは自らを「バーチャルユーチューバ」ではなく「バーチャル

          アイドルとシンデレラのイメージ/星街すいせい「ビビデバ」を考える

          推敲は大切。

          推敲は大切。

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える③

          徳川将軍の食卓を考えるシリーズ。 いよいよ『旧事諮問録』から将軍の食事について見ていきます。 朝食はどんなメニュー?旧・中臈の箕浦はな子さん、旧・御次の佐々鎮子さんによれば、精進日でなければ朝からお魚だとのこと。精進日とは祖先の忌日など、肉食を断つ必要のある日のことです。 食事は、お膳に盛って一人前ずつ提供します。 大奥での将軍と御台所(将軍夫婦)の朝食の献立は、次のようなものでした。 ご飯、味噌汁、煮物、焼き魚、漬け物という献立です。 これに、口取りという小皿がつ

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える③

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える②

          お殿様の食卓について考えてみるnote。 前回はこちらです。 今回は、将軍の生活について掘り下げていくにあたり、 以上の3点を整理していきたいと思います。 1.『旧事諮問録』とは?まず、本記事のテーマにしたい『旧事諮問録』について。 江戸幕府の崩壊から20年が経過したころ、江戸時代の暮らし・文化・風俗・慣習などが消滅してしまう可能性を危惧した東京帝国大学の学者有志が集まって実行したプロジェクトの記録です。 月に1回座談会を開催し、旧幕府に奉職していた人々を集めて、文

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える②

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える①

          庶民の食に憧れる?目黒のサンマという落語があります。 外出先の目黒で、偶然口にすることになった丸焼きのサンマの味が忘れられない殿様。 城に戻った後、またサンマが食べたいと言い出します。 サンマは庶民が食べるような魚なので、殿様には差し上げられない、と家来は渋るのですが、殿様は聞き入れない。 仕方なく、家来はサンマを手に入れて蒸籠で蒸し、骨を抜き、丁寧に処理して提供。 これがひどくまずい。 日本橋の魚河岸で手に入れたサンマ? とんでもない、サンマは目黒に限る! 海に面

          お殿様の“孤独のグルメ”/徳川将軍の食卓を考える①

          レトロフランスの怪奇譚/ディクスン・カー『夜歩く』

          ジョン・ディクスン・カー『夜歩く』カーはアメリカの作家ですが、探偵役はフランス警察所属のアンリ・バンコラン。語り手のジェフはアメリカ出身。 舞台は、豪奢なフランスの貴族社会。密室の不可能犯罪から始まる怪奇な連続殺人がテーマです。 サイコパス、首切り、整形、人狼など、多彩なモチーフを散りばめた本作。 事件の真相や動機については犯人の感情が強く出ていて、サイコホラーのような趣もあります。 本作が発表された1930年の段階では、本作犯人の心理的な葛藤や矛盾は、フィクションの怪

          レトロフランスの怪奇譚/ディクスン・カー『夜歩く』

          ディクスン・カーの『夜歩く』を読んでいます。アメリカ出身の作家が、アメリカ出身の青年の目を通してフランス人探偵の活躍を描く構造で、なかなか難しい…。

          ディクスン・カーの『夜歩く』を読んでいます。アメリカ出身の作家が、アメリカ出身の青年の目を通してフランス人探偵の活躍を描く構造で、なかなか難しい…。

          死亡フラグのお母さんの髪型/お約束と意外性の話

          薄幸のイメージ?インターネットミームに、「死亡フラグのお母さんの髪型」というものがあります。 ゆるく束ねた髪を片側に流した髪型。 「死亡フラグ」もネットミームの一種ですが、「死が不可避の方向に運命が分岐してしまった」ほどの意味。 ネットで定期的に話題になりますが、確かに言い得て妙なイメージがあります。 病気の連想髪を長く伸ばして結うことが一般的だった時代には、病臥するとき、髪が邪魔にならないようにまとめて肩の上に流すという髪型がスタンダードだったのでしょう。 病気がち

          死亡フラグのお母さんの髪型/お約束と意外性の話

          好きであるゆえに読みたくない矛盾の積ん読/横溝正史『死仮面』

          私は横溝正史作品、とりわけ金田一耕助シリーズの大ファンです。 読み始めるきっかけになったのは、角川の漢字一文字が表紙のシリーズが本屋で目について、手に取ったこと。 今はKindleで読むことが多いので、表紙のアートワークの個性を楽しむことができるのですが、当時はリアルタッチな表紙の文庫本を書店のレジに持って行く心理的なハードルが高かったことを記憶しています。 購入した本を寝かせておくことは本意ではないのですが、結果として“積ん読”になってしまっているのは横溝正史『死仮面

          好きであるゆえに読みたくない矛盾の積ん読/横溝正史『死仮面』

          決まった定型文をごく一部アレンジして発信する文化には、残念な面もあると思います。 「△△が素晴らし過ぎて語彙力」「今日も◇◇が尊い」 言葉が思いつかない気持ちはわかります。言いたいこともわかるのですが、そこをあなたの言葉で聞かせてほしい…。

          決まった定型文をごく一部アレンジして発信する文化には、残念な面もあると思います。 「△△が素晴らし過ぎて語彙力」「今日も◇◇が尊い」 言葉が思いつかない気持ちはわかります。言いたいこともわかるのですが、そこをあなたの言葉で聞かせてほしい…。

          あえて間違えて使う言葉/インターネットミーム

          私は“すべからく”の誤用収集家なのよ大学生の頃に習った英文学の先生が言っていた言葉です。 これが印象に残っていて、今でも“すべからく”という言葉に反応してしまいます。 「すべからく⚪︎⚪︎するべし」(ぜひ⚪︎⚪︎するべきだ)のように用いるのが本来の意味ですが、「おしなべて」「すべて」のようなニュアンスでの使用が多く見られます。 同様に、「確信犯」という言葉も、もはや間違った使い方が一般的。 本来の意味は①の方ですが、現代では自覚がありながら行われる行為の意味で使われる例

          あえて間違えて使う言葉/インターネットミーム