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女性怪盗のイメージについて

探偵小説に造詣の深い盆緑さんが、プロテアという映画とキャラクターについて紹介する記事を書いていらっしゃいました。

▼こちらのnoteです。

レトロミステリに時々出てくる女性怪盗のイメージは、ここから来ているのか…!と目から鱗でした。

横溝正史が『三つ首塔』という作品を書いています。

金田一耕助シリーズの一作ですが、宮本音禰という女性の語りで進められます。

品行方正、眉目秀麗、非の打ち所のないお嬢様である音禰が、百億円近い遺産の相続争いに巻き込まれたことをきっかけに転落(?)し、サスペンスに巻き込まれていく様を描いています。

あるとき音禰は、アンダーグラウンドの男・高頭俊作に連れられて、情報収集のために地下クラブのようなところに潜入します。

“その場に相応しい格好”に変装することになるのですが、それがまさにプロテアルックでした。

全身タイツ・将校マント・仮面という扮装です。

その後、音禰は(ヒロインらしく)悪役の美少年に監禁されるのですが、そのときに仮装がバレて、全身タイツでは外に出られず、逃げられないという展開になります。

どうしてわざわざそんな凝ったコスプレをしてピンチにおちいったんだという違和感があったのですが、プロテアのイメージを知って納得しました。

仮装を仕掛けた本人である高頭俊作も、ふざけて「女賊オトネ様」と言っていました…。

仮装の連想からの、サービス的な展開だったのでしょうか。

時代背景を知ることは大切だな、と思いました。

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いくは
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