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元日のサプライズ

元日は私の両親の家に集まる。
あまりよく覚えていないのだが、50年以上前からだと思う。
それより前は滋賀県にある両親の実家に帰省していた頃があったかもしれないが、覚えていない。
とにかく50年以上前から、両親の家に集まっている。

両親と私たちきょうだい3人と私の祖母の6人時代。
私の祖母が亡くなって、家族5人時代。
私たちきょうだいにパートナーができたり、
孫が生まれたり、
孫にパートナーができたりして人数が増えていき、去年は総勢15人。

コロナ以前は大晦日から集まって大宴会をしていたが、
コロナの年は高齢の両親に感染させてはいけないということで、ZOOM新年会。
あのころはコロナの終息が見えず、もう集まれないのかもしれないと淋しく思ったものだった。

しかしトンネルはいつか抜けるものだな。
大晦日から集まることは控えているが、元日はまた集まれるようになった。


今年は2週間ほど前に、私の次男夫婦に子どもが生まれたので、新年の宴会で、オンラインでつないで顔見世できるねと話していた。

元日の朝、次男から電話がかかってきた。
「やっぱり今日そっちに行くわ。でもじいちゃんとばあちゃんには内緒にしといてな」

「わかった!」と返事をしたは良いものの、私は朝の犬の散歩から両親と一緒になる。

何かの拍子に「赤ちゃんくるよ」と言ってしまいそうで、私はいつもより無口になる。

母「今日はみんな12時ぐらいに集まるかな」
わたし「そ、そ、そうやな」
母「あんたは何時ごろ来られる?」
わたし「え~っと、それぐらいの時間かな?ちょっと早目かな?いや、遅めかな…」

いかんいかん、黙っておくのは難しい。

夫が次男家族を迎えに行き、お昼前に到着。
ミルクの時間やらなんやらあるので、次男家族と夫を残して、私は先に両親宅に行っておくことにした。

母「あれ、夫さんは?」
わたし「ちょっと買い物に…💦」
母「今日は○○ちゃんの家族が来られなくなったから、人数少ないねん。テーブル片づけようか」
わたし「あ~、もうちょっと置いといてもいいんちゃうかな~💦」
母「夫さん、遅いなあ、まだかなあ」
わたし「あともうちょっとしたら来ると思うで~💦」

ピーンポーン!
(来た~!!)
次男夫婦「こんにちは~!」

母は、「ぎょえ~!!」と叫んで玄関にとんでいった。
サプライズ成功。

両親、初めての曾孫にご対面。
顔を見てもらえてよかった。
黙っていられてよかった。





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