震災ボランティアをきっかけに。
2011年3月11日、東北大震災。
私は、当時大学3年生で、1か月後には4年生になりました。
某公立大学で、偏差値も高くない大学でしたが、理系の学部だったこともあり、コピペで卒論完成などというようなことはなく、基本的には毎日、研究室に行く必要がありました。
しかし、どうしてもボランティアに行きたいと教授に志願して、9月の半ばに1週間だけ休むことができて、3泊4日で岩手県に行くことができました。
たった4日でしたが、私の人生にとって、とても大切な体験となりました。
その4日間は、そこで集まった様々な大学生数名でチームを組み、仮設住宅に住む人たちに少しでも心の支えとなるために何ができるかを考え、そして行動した4日間でした。
とても充実した4日間でした。
そこで見た景色や、出会った仲間。本当にかけがえのないものです。
しかし、はっきり言って、自己満足の世界です。
たった4日間で、家族や家を失った人たちに何ができたのでしょうか。
何も出来ていません。
でも、ボランティアに行ったことがある人を代表して私が言うのはおこがましいですが、何も出来ていないからこそ、今でも思いは続いていると思っています。
あの時、やりきっていたらそこでおしまいです。
でも、やりきれていないから、あの時、ボランティアに行った仲間たちは、いろんな行動を起こしました。
大学に戻ってボランティアサークルを立ち上げた者、就職の際に震災に少しでも関われることを選んだ者、数年後に震災地を再び訪れた者など。
私は、微力ながら毎年、募金をさせてもらっています。
そして、いずれもう一度、岩手県を訪れたいです。
2021年で、震災から10年が経過しました。
もしかしたら、この節目の年を越すと、支援や募金等が減るかもしれません。
しかし、もちろん困ったり、悩んだりしている人の数が減るわけではありません。
なんとなく、そんなことを忘れたくなかったので、書き留めてみました。