息子が学校へ行かれなくなった日々を、振り返って思い出す、大事なかけがえのない時間
小学校2年生の夏明け、学校へ行かれなくなり、一気に息子の色々が急降下しました。不登校の始まりで、よく聞いたことがあるかもしれないですが、うちの場合もそれと同じように、「お腹痛い、足が痛い」という体調不良で学校を休むことから始まりました。
その後、チックが出る(いろんな形を変えて出てきました)、食べ物アレルギーの不安から食べられなくもなり、摂食障害という名前で入院、(以前、保育園時代にアナフィラキシーショックで緊急入院したことがあります。3つ前のブログに書きました。9月18日「こうやって、少しずつ、たくましくなっていくんだね」)
その後、不安がだんだんと大きくなっていき、怖くなってパニック、家を飛び出す・・・、救急車のお世話にならなくてはいけないことも1、2回ではなく、数回・・・・、あれよあれよといろんなことが急降下していきました。
今まで、ここnoteに少し書いてきました。
そして、目を閉じるのが怖い、眠るのが怖い、ということにもなりました。お布団で、眠ることができなくなってしまったんですね。
それで、もう、どうしようもなくて、その時から毎日、夜になると、息子を自転車の後ろに乗せて、自転車をこぎました。息子が後ろで寝落ちするまで、自転車で走りました。
この時期、少しずつだんだんと肌寒くなるこの季節になると、毎年思い出します。あぁ、この時期だなぁって。そして、息子の誕生月。
書いている今日は、ちょうど息子の誕生日なのですが、誕生日の今日、そのことを書いてみます。
日々のメモから。「つまんない」は「怖い、不安だ」
この頃わかってきたことがありました。「つまんない。」を言った後、不安定になる、暴れ出すということ。本人の、この「つまんない」の言葉の意味は、「怖い、不安だ」という意味なんだということが、だんだんわかってきました。それからは、本人の口から、「つまんない。」が出るとすぐ、「そうか、じゃあ、どうしようか」という日々が始まりました。毎日、夜になると、「つまんない。」が必ず出るようになっていたので、不安を吹き飛ばす、息子を自転車の後ろに乗せての「サイクリング」が始まりました。お布団で寝れなくなって、夜、自転車で走る、は、こういった経緯もありました。
当時、8歳になったばかりなのに、「自分はなんで生まれてきちゃったんだろう」
息子は、そんなことをつぶやいたりもしていました。(まだ生まれて8歳なのに・・・。)
だんだん寒くなってきたので、保育園のお昼寝で使っていた毛布を、ぐるぐる2枚くらい巻き、息子は「あかりを持ちたい」というので、手に必ず、クルクル回す手動式のランプを持って、夜のサイクリングが始まりました。
自転車の後ろに乗っていると、落ち着くのか、しばらくすると、すっと眠りました。寝落ちしたら、家に戻って、眠っている息子を2階の部屋の布団まで抱っこして寝かせる日々でした。このサイクリングは、夜の9時〜10時頃のこともありましたが、あれこれすったもんだがくり広げられ、夜中の0時、1時過ぎになることもありました。この、自転車の後ろで寝る、夜のサイクリングは、2ヶ月間では終わらず、息子が8歳の12月頃まで、ほぼ毎日、3ヶ月くらい続きました。
背中で感じる息子、2人の時間
「まだあそこのお店、電気がついていて明るいね〜」
「風、すごく冷たいね〜」
私がこれはこうだった?とか、何か聞いたりすると、小さく穏やかに「うん。」と、返ってくる。
段差があったりして、ドンッとなると、2人でその同じ段差を感じながら、自転車で走りました。対面で話すのではなく、横並びでもない、私は、背中で息子の声を聞きながら、同じ空間を移動しながらの、私と息子の2人の自転車時間。その時間は、とても落ち着いていました。息子はとても穏やかになっていて、気がすーっと下がって、クールダウンしていったようでした。
学校へ行かれなくなった、息子の不登校の時を振り返って、母として私が思い出すのは、まずこのこと、この時間のことです。息子を背中で感じる、2人の自転車時間は、私にとって大事な時間だったなぁ、今となっては、「かけがえのない時間」だったなぁと思ったりします。
その時には、何が何だか、どうすることがいいのかも分からず、手探りでやっていた日々。この時、私は、フルタイムで小学校の音楽専科を担当、3〜6年生まで、10クラスの授業をしていた時でもあり、そのこととも重なったりもします。
これらことが「過去」になった今、こう思えるようになった、大事な、積み重ねの日々です。
今、息子は、高校生になって、とても元気です。中学生に上がる時、勉強をしたいとなり、小学校の「学校文化」はほぼない息子ですが、今、毎日学校(高校)へ通っています。
先日、陸上の大会にも参加して走っていました。毎日、学校から帰ってくると、筋トレして、行ける時は走りに行っています。あの頃からは、想像もつかないです。
動き出すスイッチが入ったようです笑。
自分でつかんだようです。自分のペースで。
「やっとここまできたなぁ」(しみじみ・・・)が、私の正直な気持ちです。
自分で動き出す、そんな力が、きっと誰にも、一人ひとりみんなにある、と私は信じています。こう思えるような出会いがあった、今まですべてに、本当に感謝しています。
自分の道を、堂々と元気に楽しく、自分の輝きをくもらせないで、
仲間たちと笑いあいながら、進んでいってね。お誕生日おめでとう。
ぐっと秋らしくなってきましたね。
素敵な秋をお過ごしください。
今日もお読みいただきありがとうございます。
声・言葉・風景
きたはらいく
【ライヴあります】
2023年11月23日(木・祝)
きたはらいくソロLIVE @ムリウイ・祖師ヶ谷大蔵
ご予約はこちらへ kitaharaiku.officemail@gmail.com
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どこにも居場所がない、必要とされてない、息子も、私も、そんな風に感じていた日々、名前を呼んで挨拶してくれた場所がありました。
そのことを歌にした「名前呼んで それだけで嬉しい」
よかったら、きいてみてください。
noteにも以前、少し書きました。
月一、歌ってUPしています。「部屋で歌う」シリーズ
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