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長い休みがあったら、あなたはどう使いますか。

前回のnoteで1年の目標を決めた話をした。
その目標の中で達成したことの話をもう少ししたいと思う。

2024年、何するか・・
やるか分からないけど、人生の中のどこかでやろうかなと思っていたこと・・・

あ、そうだ。ほくろを取ろう。

私の口元にはほくろがある。実はこれは母と左右対象のところにある。
あと目の下にも泣きぼくろ。
小さい頃は好きじゃなかったこのほくろ。特に口元のほくろは好きじゃなかった。
絵はたくさん描いていたけど、似顔絵を描くときにも描いたことはなかった。

だってあのとき読んでいた少女漫画にも口元にほくろのある主人公なんていなかったし。
「お母さんとお揃いだね」と声をかけられるのもなんだか照れ臭くて。
でも別に年齢を重ねれば、好きでも嫌いでもなくなって、小学生以降気にしたことはなかった。
なのに。
私は今年どこかで転職することも目標にしていた。
少し長く勤めていた会社を辞めるにあたって、有給が貯まりに貯まっており、月の休みを含めるとざっと2ヶ月は休める予定だった。

体も心も元気いっぱいの今の休み方として何をするかと考えたときに、
数年前に友人がしたという、しみ取りをしてダウンタイムに費やそうかと思っていた。マスクが必須の数年の間にしたら良かったのだが、マスクをとることもあったし、しみが濃くなることもあると聞いていたので踏み出せずにいた。
あとどのくらいお金がかかるのかもわからないし、失敗とかあるかも・・・とちょっとハードルを感じていた。

そんな私に突如現れそうなボーナスステージ(2ヶ月間)。

きっとたいした予定も入らないだろうし、やってみようと思った。
でも、しみ取りを調べているとだいたい一緒に出てくるのが「ほくろ取り」

ほくろかあ・・・
どうせ2ヶ月あるなら、ほくろも取ってみるか。そんな軽い気持ちで目標に書き足した。

そして日は流れ、ついに退職の日が決まり、有給消化の日数も決まった。
すぐに美容皮膚科の予約をとり、まずはカウンセリングを受けた。

懸念していたとおり、シミ取りレーザーをすると、シミは一時的に濃くなり「おこげ」ができるらしい。そして、カウンセリングを受けたところ私の顔のしみやそばかすを一掃しようと思ったら、一度に全部すると、おこげが広範囲にできてしまうので、分けて施術を受けたほうがいいだろうとのことだった。範囲も広いし、自由診療のため高額になる。
ほうほう。

そしてほくろ取り。私の口元のほくろはなんと保険適応で除去ができると言われたのだ。お値段なんと数千円。
え?ほくろってそんなお値段で取れちゃうの?
でも傷になるので、1ヶ月くらいはしっかり傷を保護したほうがいいとのととだった。少なくとも1週間は血が出たりするらしい。
今週は旅行の予定もあったので、少し日をあけて施術を受けることにした。

一旦家に帰り、夫に興奮しながら報告した。夫も顔にほくろがあるので、どうせなら一緒に取らないか誘ってみた。
ちょっと一緒にお茶しに行こうよくらいのノリで。
そして息子にも「ママ、このほくろとるわ」と報告すると

「だめ!!ぼくのだいすきなほくろなんだから!!」

拒否されてしまった。
息子は実は私のこの口元のほくろを抱っこしているときや、寝るときに触っては「ママのほくろ、かわいいね」と言ってくれるのだ。

でも私のぷよぷよのお腹を触っても「ママのおなか、かわいいね」と言ってくれていたし、まあなんでも「かわいい」と言ってくれていたからそんなに大げさに捉えてたことがなかったのだけれど。
そんなに気に入ってくれてるとはつゆ知らず。

まあでも私の顔面ですし。
顔面が別人級に変わっちゃうわけでもないですし。
子どもは「いつものパパ・ママ」が好きだから、少し変わってしまうのが不安になるのもよくわかる。
だから、息子には「でも目の下のおそろいのほくろはあるから大丈夫だよ」と声をかけた。
そう、目の下の泣きぼくろは息子とおそろいなのである。

なんとかその場はなだめたが、結果的に私のこの泣きぼくろもこのタイミングで取ってしまっている。ごめん、息子よ。

しかし、今の息子はもうすっかり私の口元と目の下にほくろがあったことは忘れている。そんなもんよね。

そしていよいよ口元のほくろ除去の日。
アフターケアの仕方もしっかりSNSで予習し、いざ出陣。
受付のお姉さんたちもとても親切で明るく、診察室までも予約の時間に合わせてすぐに入ることができた。

先生はほくろの状態を拡大鏡のようなもので見た後、
「いい状態ですね。この大きさなら保険で取れますね」と言い再度レーザーで取ることと、お値段を伝えてくれた。

いい状態のほくろとは・・・?

頭にはてなは浮かんだが、先生がいい状態と言うならいい状態なのだ。
診察台に寝かされ、麻酔を打ってもらう。
これはちょっと痛かった。そもそも注射も苦手。
顔が痛みで少し引きつると「あー痛いかな、ごめんね。でももうちょっとだよー」と励ましてくれた。先生大好き。

麻酔の後はすぐにレーザーで焼き切る。
焼けた匂いがなんとも不思議な感じだった。
根が深かったため、麻酔が足りず2回ほど足してもらった。
なんだか申し訳なくて、「すいません」と私が謝ると、先生は「痛いのはつらいもんね。もう少し麻酔を足すね」と言ってとても丁寧に施術をしてくれた。先生大好き。

時間は5分ほど。
最後に鏡で見せてくれた。少し赤みがある。
テープを貼って、化膿止めのお薬をもらった。次は1週間後に経過観察に来ればいいらしい。

家に帰ると、「一緒にほくろ取りに行こう」と誘ってきた私を振った夫に仕事中にも関わらず報告した。
先生が優しかったこと、
ほくろを取るときは焦げ臭い匂いがしたこと、
麻酔が効いたら痛みはなかったこと、
数千円で取れたこと。

数千円で取れ、痛みがなかったことを聞いた夫は安心したのか、数週間後に同じクリニックで同じくほくろ取りの予約を取っていた。

わたしの口元のほくろは根が深かったこともあったからか、数日は出血していたが、1週間も過ぎると少しの赤み程度になった。
日焼け止めと、出してもらったクリーム、SNSで調べて見つけたハイドロコロイドパッチをつけ、綺麗になった。

ただ少しほくろが残ってしまっていたので、経過観察のときに相談すると、「1年以内の再発」扱いになるため、無償で再度施術をしてくれるとのことだった。最初よりも短い時間であっという間にまた取ってくれた。

2度目の施術後、また少し再発していたが、こちらもすぐに取ってくれた。
再発する可能性があることも説明は受けていたし、根が深いと1度では取れないことはあるとちゃんと聞いていた。
ただ同じ箇所の施術が3度目となると看護師さんが「何度もごめんなさいね」と申し訳なさそうに言ってくれたのだ。

いえいえいえいえ!とんでもない!!毎回すみません、ありがとうございます!!

と私のほくろの自己主張の強さを深く謝罪した。
どこまで優しいんだろう、ここのクリニックの人たちは。

結果、3回の施術ですっかり取り切れたが、時間はかかってしまったし、目元のほくろも出っ張っていて触ると気になっていたので、ついでに取ってまったこともあり、結局休みの2ヶ月はほぼほくろのダウンタイムだった。

あって良かった2ヶ月間。

母には取ったほくろの跡を見て「お揃いやったのに・・・」とたいそう残念がっていたが、それも最初の数週間程度だった。

別に取っても私は何も変わっていないのだが、小学生の頃の自分が聞いたらきっと驚くだろう。
あなたがコンプレックスに感じていたそのほくろは、年を取ったら気にならなくなること、自分の子どもに「かわいい」と言ってもらえること、数千円でひょんなことがきっかけで取ってしまうこと。

チャームポイントはなくなってしまったが、美容医療へのハードルがぐんと下がったことは私のこの後の人生に大きな影響をもたらした。
しみ取り、どのタイミングで行こうかな。

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