はだ色の雲
日が沈む直前の
照らされた雲が肌色に染まる時間の空は
見ていて飽きない。
やわらかくて幻想的で、
少し寂しいような
懐かしいような色
誰かが住んでるアパートが影に変わって
ふわふわした雲とは反対に
機械的なシルエットが作り出されている。
そういえば、小学生の時の美術の時間、先生が「人の肌の色を塗るときに、はだ色をつかっちゃいけません」と言っていた。
なんでだっけ、理由は
「安直だから」だったっけ。
じゃあなんで"はだ色"なんて名前つけたんだろ。
はだの色って名前なんだから、つかっていいはずなのに。安直だからかなあ
なんとなくその時の気持ちが忘れられず、
23歳の今調べたら衝撃の事実が判明。
はだ色、無くなってましたわ。
今は"うすだいだい"って言うんだって。
たしかに、うすだいだいってよく見るかも。
でもこれって実ははだ色だったのね
そっかそっかぁ。
肌を塗るときに"うすだいだい"だったら塗ってもいいのかなあ
そんなことを考えながら空を見たら、
すっかり雲は肌色からスミレの色に変わっていた。
うすだいだいじゃなくて、
「夕暮れのくもいろ」じゃだめかなあ
長すぎか。