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ジャズと私(6)『勝手にしやがれ』の洗礼

【約800字/2分で読めます】

前回は偶然出会った映画のサントラ『袋小路』の話を書きました。

ジャズ関連で言うと、他にも映画のサントラで忘れられないアルバムがあります。

ジャン=リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』('60)のサントラです。

ゴダールといえば、ヌーヴェルバーグの代表的な監督で、19~20歳頃の私はそういうものにも興味があって、少しだけ齧っていました。

ヌーヴェルバーグ
'50年代末にフランスではじまった映画運動。
即興演出による斬新な映像で世界に衝撃を与えた。

厳密に言うと、この作品しか観たことがないんですが、とにかくハマって、DVD も買ったし、サントラまで買ってしまうほどだったんです。

どこで私がゴダールを知ったのかと言うと、17歳の頃から大ハマりしていた YMO がきっかけでした。

YMO の初期の楽曲には、ゴダールの映画からとった曲名がいくつかあるんです(『東風』『中国女』『マッドピエロ』)。

▼いずれの曲も'78年に発表された1作目のアルバムに収録

『Yellow Magic Orchestra』('78)

これはおもに坂本龍一の趣味なんですよね。坂本龍一がヌーヴェルバーグを好きで、中でもゴダール監督に傾倒していたので、そこからタイトルをとったわけです。

そんなわけで私も『勝手にしやがれ』を観たのですが、はじめて観たヌーヴェルバーグは衝撃的でした。

映像の編集の仕方が独特ですし、物語の筋もあるようなないような、不思議な感じでした。

そういった映像に、ジャズがとても合っていて、思わずサントラまで買ったのです。

当時の私は、ジャズに親しみがある感じでもなかったんですが、このアルバムは、かなり気に入って聴いていました。

『袋小路』もそうですが、どちらかというと、当時の私はアメリカのジャズよりも、ヨーロッパ系のジャズが馴染んだのかもしれません。

(続く)

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いっき82
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