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テート美術館展レポ~1月14日まで開催


テート美術館展@大阪

12月24日に大阪中之島美術館で開催中の「テート美術館展 光―ターナー、印象派から現代へ」に行った際のレポートです。また茶人としてこれにどう感じたかもお話します。

英国、テート美術館のコレクション

本展示はタイトルの通り、英国のテート美術館のコレクションから光をテーマに選ばれ時代順に展示されています。
ロマン主義の荘厳な宗教画、明るく色彩にあふれた印象派、そして都市的な現代アートと過去二百年間、作家が実体の無い光をいかに作品に落とし込むかの挑戦の歴史です。
展示は歴史順に展示されていますが所々に現代アートも並んで展示されており、現代までつながるアートの流れを常に意識させます。

「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」

展示の序盤、特に目を引いたのはジョン・マーティン「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」
紀元79年、イタリア半島のヴェスヴィオ火山の噴火を題材にした本作は吹き上がる火柱、画面上半分を覆う噴煙、地表を焼く青白い稲妻がこの世の終わりかのように吹き荒れ、作品の大きさも相まって見る人に強烈な衝撃と物語性を感じさせます。
画面手前には溶岩から逃れて来たであろう人々が集まり、兵士はその盾で降り注ぐ噴石から女性たちをかばい、女性たちは兵士に縋りついて阿鼻叫喚の様相を呈しています。
赤黒い光に染まった風景、驚愕の表情でそれを眺める人々。細部まで書き込まれた画面はいつまでも見ていられる迫力と繊細さを持っています。

時間に注意

展示の中でリリアン・レイン「液体の反射」とオラファー・エリアソン「黄色vs紫」は見られる時間が決まっているので注意。
1時間ごとにやっているのでタイミングを見計らって見に行ってください。

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