回復のバトン 1
はじめに
こんにちは。
初めまして、あなたの ちかくと申します。
「何があなたをこんなに変えたの?
是非とも知りたいです。」
このnoteを書こうと思ったきっかけは、久しぶりに再会した以前の主治医の先生の、この一言でした。
わたしは、現在、精神障がい者として生きています。
病気を発症するまでは、ごく普通に育てられ、ごく普通に生きてきました。
今は、精神障がい者として認定を受け、それを受け入れ、幸せに暮らしていますが、現在にたどり着くまでには、様々な困難や葛藤がありました。
わたし自身、回復の過程で困難や葛藤を経験し、現在まあまあ幸せに生きれていて、生きやすくなったと感じています。
「こうしたらもっと早く回復できたかもしれない」「もっと本人も周りも生きやすくなれたら」という思いがあり、わたしの体験や思うことを「回復のバトン」として書いていくことにしました。
精神病は、残念ながら今は受診してすぐに治るという病気ではなく、回復には時間がかかり、時には遠回りしてしまうこともあります。
そんな時に、回復経験者の経験や、成功例、失敗例、その他生きやすくなるためのコツなどが知れたら、いいなと思いました。
私も含め、もっとたくさんの人が生きやすくなってほしい、そんな願いを込めてこのnoteを選びました。
わたしは、ある程度回復した回復の過程でこんなことを思っていたことがあります。
「昔はよく効くお薬も今程はなかっただろうなぁ。
今、飲んでいる精神科のお薬は、昔、精神病で苦しんでいた人達が副作用に苦しみながらもお薬を飲んでくださったお陰なんだな。」と。
医学やお薬は、その時代によって使用され、日々更新して、改良されてきているはず。
今、私が飲んでいる精神科のお薬も、昔飲まれていた精神科のお薬とは比べ物にならないくらいマシなのではないか。
そんなことを考えて、思ったり、周りにも言った言葉でした。
「お薬を飲んでみて、どんなふうに効いているのか、効いていないのか、副作用などがわかれば、次に作られるお薬の研究に役立つのかもしれない。」と、「お薬のバトン」と表して、当時の主治医の先生に、それまで服用したお薬の、服用してみた体感的な効果や、副作用などをまとめて診察の際に手渡したりもしていました。
これは、自分にあった精神科のお薬を処方していただく上で少しは役にたったかなぁと思います。
今は、今のお薬が比較的合っていることと、回復のために必要なのは、お薬だけではないということがわかったので、それをしようとは思いません。
お薬も、もちろん重要だけれど。
お薬以外で回復に必要なのは、お薬や病気に対する正しい知識と、経験だと思っています。
病気になりたくてなった人なんていないと思います。
病気になって絶望したり、塞ぎ込んで自暴自棄になってしまったりすることもあるかもしれない。
また、病気のご家族や知り合いがいて、これからどうしたらいいかわからなくて不安だ、など。
そういう時に、病気や障害を経験して乗り越えた経験や、逆にこれをして失敗してしまった、回復が遠のいたという失敗談なども知ることができたら、回復の道のりが見えてくるのかなぁと思います。
それは、時代と共に改良されたり進化していけたらいいなと思います。
「お薬のバトン」と同じです。
改良されて、病気の回復に時間がかからなくなってほしい。
健常者と同じように、精神障がい者も、同じ時代を生きています。
人間は1人分の人生しか生きれません。
それは健常者も、障がい者も同じです。
ただ、知識や経験は、それを知ることで自分の糧にすることができます。
限りある人生を生きていくために。
それで、タイトルに「回復のバトン」とつけました。
これは、一人の精神障がい者が回復をする記録と、精神病を克服し、回復を続けていくための、バトンです。
精神科医療の飛躍的な発展と、健常者も障がい者も生きやすい世の中になることを願って。
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