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昔の郵便区・集配局を調べてみよう!

郵便番号制度の導入

赤枠に数字を書き入れる。そんな当たり前ができて50年が経った。

1968年7月1日よりスタートした郵便番号制度は郵便物の区分作業を効率化させた。郵便区と配達局にも下記のような変更があった。

  • 郵便区ごとに郵便番号(上3桁または上5桁)が振られる

  • 郵便区を担当する配達局(集配局)も同じ郵便番号に

全国津々浦々の郵便区に郵便番号が振られ、それを利用者に書いてもらえれば、番号を揃えるだけで機械的に区分することができる。

ちなみに郵便番号導入前はというと、郵便局員が郵便物の宛先を一つ一つ確認して、送り先別に区分していたそう。なかなか根気のいる作業だ……

どうやって調べるの?

それでは本題。
どうすれば郵便区を調べられるだろうか?

まず、現在の郵便区なら日本郵政HPの郵便番号簿PDFより探すことができる。

では、過去の郵便区を調べたい場合どうだろうか?
今回の動画制作にあたって郵便区を調べていると、昔の区割りを調べる場面に何度か遭遇した。それに私以外でも、お住いの地域の昔の集配局、郵便区を調べたいって方がいるかもしれないいてください

郵便区を調べようものならどうしたものか……
助けて!国立国会図書館デジタルコレクション!

はい、国立国会図書館デジタルコレクションに郵便区、集配局を遡れそうな資料が見つかったので紹介したい。また今回紹介する資料の一部には、個人送信サービスを利用しないと閲覧できない資料もあるものの、大半はログインせずにインターネットで公開されていました。

ただ注意、というより調査前に前準備が必要かも。
というのも、当時の行政区分で書かれているので、調査地点の古い市町村名、場合によっては町名や字名を調べておかないと調べようがないからです。なので、行政区分の変遷をネットなり本なりを使って自力で調べておいてください。

明治期

1.郵便区画町村便覧

【特徴】
・最も古い年代を探れる資料
・所属郵便局とそのエリアのみの掲載なのでシンプル

【改訂版あり】
・明治18年,19年,22年,25年,28年,32年,35年版

■『郵便区画町村便覧』明治18年3月調査 巻之1−4,逓信省通信局,明18-35

2.郵便区画市町村一覧

【特徴】
・郵便以外の取扱業務も掲載
・他、行政機関の位置も掲載

■『郵便区画市町村一覧』,丸善,明35.5.

大正・昭和期(戦前・戦中)

3.通信区画便覧

【特徴】
・全9巻程度で年代によって巻数は前後する
・郵便集配の他に電話呼出、電報配達、振宛為替といった区画にも対応している
・外地にも対応

【改訂版あり】
・大正3年(2巻と4巻のみ)、昭和6年、12年、18年版

■『通信区画便覧』 2巻,[逓信省],[大正3]-

■逓信省郵務局 編『通信区画便覧』1巻,逓信協会,昭和6

昭和期(戦後)

4.郵便配達局名便覧

【特徴】
・前身は3で紹介した「通信区画便覧」
・シンプル(一般利用が想定されており配達局のみ掲載のため)

【改訂版あり】
・昭和23年,28年版

■『郵便配達局名便覧』昭和23年9月1日現在,普及協会出版部,昭和23

5.郵便番号制の普及推進について(郵便番号簿)

【特徴】
・郵便局配布の郵便番号簿
(残されている資料自体は会議資料の別紙として添付されていたもの)
・シンプル

■「郵便番号制の普及推進について」内閣総理大臣官房総務課,昭和43年

6.配達局別郵便番号総覧(送信サービス必須)

【特徴】
・郵便番号に対応
・行政区画と配達局が一致していない場合、町名と字名を掲載
・大口事業者郵便番号も収録

【注意】
・個人送信サービスを利用しないと見られない

■郵便番号普及協会 編『配達局別郵便番号総覧』,国土地理協会,1980.11

おまけ

7.郵便線路図

郵便線路図は、郵便輸送ルートと集配局の位置を視覚的に分かりやすい地図に書き出したものです。広い年代の郵便路線図が残されており見比べてみるのも面白いかも?

■郵政省郵務局 編『郵便線路図』昭和27年7月改正,郵政省,1952

8.郵便地図

集配局を単位として作成された地図らしい。
私も実物を見たことがないので、詳しくは分からない。

下記のリンクに調べ方が掲載されているので、ご覧ください。

おわり

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