#1 展示までの道のりと距離
6月5.6.7日の3日間「奥野ビル」にて
展示を行います。
私が「奥野ビル」と出会ったのは今から3年前の2018年秋頃と記憶している。その時何故、ここに足を運ぼうと思ったのか、まずどこで知ったのか定かでない。ただ、その時私はそこにいた。銀座に位置するこのビルは、他の建物と違って異様な雰囲気を出していた。そう、時空が歪んでる。私は吸い込まれたのかもしれない。それは美しい色だった....美しいエメラルドグリーンのタイル、日本に僅かしか残っていない手動エレベーター。何もかもがロマンで溢れかえっていた。一般人が立ち入れる地下1階から5階まで隅々と見て回り歩いた。そこには自分を信じ表現している人がたくさんいて、暖かな空気を感じた。「私もいつかここで何かやりたい。」何か....を....そう思いながらその場を後にした。何故感動したのかはわからない。何故美しいと感じたのかわからない。きっとそんなことはどうでもよかった。私がその時そう感じたから、それでいいのだ。時はたち私はここ”東京”に来た。ここに住みたかった。嬉しかった。子供の時からの夢が一つかなった瞬間だった。毎日忙しなく過ぎていき、理想や空想とを比べる。「私は何故ここを選択したのだろう。何故ここに来たかったのだろう。」そんな日々から逃げたかった、逃げ出したかった。ある時また「奥野ビル」へ何となく向かった。このビルを前に1年前と何ら変わらない姿に少し安心した。扉を明けて、変わらないエメラルドグリーンのタイルを横に私はまた美しいと思う。階段を登る音とともに、外の音は聞こえなかった。(実際は聞こえてはいる)その時に一息ついている自分がいたこと、私はここが好きだと実感した瞬間だった。また思う…
「ここで何か…私になにができるのか。」
今私ができること、今の答えを表現したい。独りよがりかもしれない。
でもそんな中で誰かの為になることをしたい。見つけたい。
意味のない事をする事が意味のある事だと信じています。
いらないものこそ必要だと信じています。
勝田彩加
#初個展 #空間芸術 #空間アート #奥野ビル
#WaRa展
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