自然写真家より・今の写真にはパソコン技術が必需品・1
パソコンの前にポジ写真とは・・・
今の若い編集者たちは、ポジを知りません。それは当たり前のことで、僕と同年代でも、フィルムは知っていても、ポジを知らない人は、たくさんいます。
ポジとは、リバーサルフィルムで撮影した写真。リバーサルフィルムとは?
少し分かりやすく言うと、厚紙やプラスチックの枠をはめて、スライド映写機で スクリーンに映すために使っていたフィルム。
若い人たちは「何それ??」かもしれないので、ご覧ください。
フィルム時代、印刷に使うには、このリバーサルフィルムで撮影することが主流で、ライトテーブルに乗せて、下から光を当てて見ると、撮ったままの色がそのままフィルムに出るので、写真の色具合が一目でわかりました。
ただ、左右が35mmと小さいわけですから、ルーペを覗きながら1点、1点、ピントを確認しなければなりませんでした。
フィルム写真の時代、印刷所では、このポジを高額なスキャナで4色分解して、印刷に使える4枚のフィルムを作成し、印刷用の版を作成していました。当時は、インクの量を調整するなどして、刷り上がりの色を、多少調整できましたが、現在のデジタル印刷のように、ある意味「好きなように」色や濃淡を変えることはできませんでした。
ですから、撮影の段階で、どれだけしっかりしたピント、色具合で撮れているかが、「仕上がりの出来具合を決める」といっても過言ではありませんでした。「写真家の腕前・力量に差が出る時代」だった、ともいえるでしょう。
今は、パソコン作業の腕前が、仕上がりを決めていく・・は(その2)でお話しします。
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