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自然写真家・写真絵本の出版を希望されている方へ(新しい絵本作り方を提案)

現在の自然写真家業界は、とても厳しい状況にあります。
少子化での発行部数の低下、子供たちの「自然」離れ、紙の本の値段上昇など、要因はいくつかあります。
特に、「自然」をテーマにした本づくりをして、暮らしを立てていこうとする若者にとって、この世界に飛び込むには、かなりの勇気、覚悟、もちろん写真力が必要になってきます。
そこで、ひとつの提案として、新しい本づくりを、僕なりにはじめてみました。
とりあえず、思い立ったことは、やらずにいられない性格なので、興味のある方は、参考にしてください。
まず、現在の出版の流れなどを、簡単に説明します。

印税て何?

本を出した「印税」という言葉を、よく聞かれると思います。
例えば定価が1000円の本があるとします。
この本の印税は、現在6~7%くらい(景気の良いころは10%くらい)
なので、60円~70円になります。
著者が受け取る印税は、売れた部数×印税ではなく、印刷部数×印税です。
ですから、1000円の本を10,000部印刷すれば、60万円~70万円になるわけです。
そして、その本に人気が出て増刷すれば、その増刷した部数分の印税が著者に支払われる仕組みです。
ただ、自然の本に限らず、本が売れない時代ですから、印税生活は「夢の印税生活」といわれるほど、「夢」の世界です。

企画の売込み

自然の本には、書籍と定期購読する月刊誌などがあります。
書籍の多くがシリーズ化していて、これには図書館に入れてもらう戦略があります。基本的に図書館には購入してもらいやすいため、図書館に購入してもらいやすい版型(本の大きさ形)や内容になっています。
月刊誌などは、毎年同じ内容が重ならないよう、工夫して作られていて、「食」「科学」「体験」「植物」「気象」「昆虫」など、月別にテーマも振り分けて作られています。
出版社に企画を売り込む場合「企画書」を作ったりするのですが、僕の場合の企画書づくりを、noteで簡単に紹介していますので、こちらを参考にしてください。
企画を編集部に提案しますが、編集部だけで「OK、GO」が出るわけでなく、営業担当の会議にかけられ決定します。

編集者とのギャップ

僕が写真をはじめた20代半ば、編集者は僕より年上の方ばかりでした。
その編集者たちの、少年時代の遊びといえば、野山での虫捕り、魚取り、木登りなどで、生き物や植物と普通に触れ合ってきた方々で、僕よりも自然に詳しい方が多数おられました。
あれから40年、若い編集者たちの多くは、自然との触れ合い体験も少なく、出版社に「筆記試験で入社」という若者たちです。
自然を知らない編集者たちが、過去の自然の本の中から、自然を学び、本づくりをする・・という、なんだかおかしな形になるため、感覚としてのギャップを感じてしまうことがあります。
それでも、そんな若い編集者たちを育てていくのも、僕たちベテランの役割だと思っているので、遠慮なく、言いたいことを、言わせてもらっています。

新しい本づくりの提案

僕がはじめた「noteで読む写真絵本」は、誰もが本づくりができて、作家になれる方法ではないかと考えています。
ちまたの商品で「自社工場で一括清算、だから安い!」と聞かれたことがあると思いますが、これを本づくりでやってみようとスタートしました。
写真撮影、企画、デザイン、販売を一人で全部やってしまうスタイルです。
noteに限らずWEBが便利なところは、サイズが自由であること、ページ数に限りがないことです。
紙の本であれば、限られたページ数の中で、その誌面の大きさに合うよう、写真や文章をおさめなくてはなりませんが、写真を縦に使おうと、横に使おうと、何点使おうと、見開きの折り目を気にすることもなく、1ページずつ自由に構成できます。
自分が見せたい写真、自分が面白いと思う場面を、存分に見せられることが、最大のメリットです。
価格も自由に決められるので、そこを試案する楽しみもあります。
ただし、本として出すのですから、写真に文字を入れたりする技法は、身につけなくてはなりません。
今どきは、YOUTUBEで何でも教えてくれますから、自分なりに勉強する必要があります。

見本として参考にしてください

昨日(25年1月9日)までに児童向け写真絵本を3冊発刊しました。
第1巻 「どんぐりは たからもの」
第2巻 「はなまる たんぽぽ」
第3巻 「せみがなく なつがきた」

今後、どのうような反応があるか分かりませんが、取りあえずの第1歩です。
興味のある方は、各350円かかりますが、参考までに、まずどれか1巻ご覧ください。
ご自分のまわりで、「自分の写真で本出してみたい」と考えている方がいれば、このnoteのページを教えてあげてください。
写真絵本の続編もすでに考えています。

長々と、読んでいただきありがとうございました。
それでは・・また・・


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