バフェット：FIREを達成したら本当にやりたい仕事を今すぐ始めよう
この記事の注目ポイント：
経済的自由を手に入れたらしたい仕事こそ、今すぐ始めるべき理想の仕事です。
嫌いな仕事を続けるのは、若い頃にセックスを節約して、年を取ってから楽しもうとするのと同じです。
10倍、20倍のお金を稼げば人生の問題が全て解決すると思わないでください。そんな考えは誤りで、道を踏み外す可能性があります。
最も価値のある投資は「自分の品格」に投資することです。これは努力次第で育てられます。
今日は1998年にフロリダ大学ビジネススクールで行われたバフェットの講演から、特に私に大きな影響を与えた2つのポイントを紹介します。この記事があなたの仕事や人生に大きな助けになればと思います。
1. 理想の仕事：経済的自由を手に入れた後にしたい仕事を今すぐ始めましょう
バフェットは若い頃の自分を振り返ります。当時、彼は決して裕福ではありませんでしたが、将来お金持ちになったら違う生活をしようとは思いませんでした。衣食住を見ても、彼と普通の人の間には大きな差はなかったと言います。同じような服を着て、同じコーラを飲み、マクドナルドを食べ、より美味しいDQアイスクリームを味わう。温かく涼しい家に住み、大画面のテレビでみんなでフットボールを観戦する。バフェット自身も普通の人も、生活の違いはほとんどないと語っています。
唯一の違いは移動手段かもしれません。彼はプライベートジェットを持っているため、いつでもどこへでも飛べるのは贅沢な楽しみです。しかし、出かける方法以外には、他の人ができなくて自分だけができることはないと述べます。
バフェットは、好きな仕事を持っており、ずっとその仕事を続けてきたと話します。若い頃に1,000ドルを稼ぐことが大金だと感じていた時から、彼は自分の仕事が好きでした。そのため、若者には好きなことを仕事にすることを勧めています。もし嫌いな仕事を続けて、ただ履歴書を立派にするために働くのであれば、それは愚かな選択だと指摘します。
彼は例として、ある時、彼が講演に行った際、迎えに来たのは28歳のハーバード大学の学生でした。バフェットは彼の経歴や能力に感銘を受け、「これからどうするつもりか？」と尋ねました。学生は「MBAを卒業したら、まずコンサルティング会社に入って、履歴書に厚みを持たせたい」と答えました。それに対してバフェットはこう思いました。「あなたはまだ28歳で、すでに立派な経歴を持っている。普通の人の10倍も素晴らしい履歴書を持っているのに、これからも嫌いな仕事を続けるつもりですか？それはまるで若い時にセックスを節約して、年を取ってから楽しもうとするようなものだ。」と。
結局のところ、早かれ遅かれ、誰もが本当にやりたいことを始めるべきだと言います。卒業したら、心から好きな仕事を選ぶべきであり、履歴書のために働くのではなく、自分の情熱に従って働くべきだと。もちろん、時間が経つにつれて興味は変わるかもしれませんが、好きなことをしていれば毎朝起きるのが楽しみになるはずです。
バフェットは、コロンビア大学ビジネススクールを卒業したばかりの頃、彼がグレアムのもとで働きたくてたまらなかったと語ります。無給でもいいからと申し出たものの、一度は断られました。それでも彼は諦めず、オマハで3年間株式ブローカーとして働きながら、グレアムに投資の機会を知らせる手紙を送り続けました。
最終的に彼はグレアムのもとで1～2年間働く機会を得て、非常に貴重な経験を積むことができました。バフェットにとって理想の仕事とは、経済的自由を手に入れた後でも続けたいと思える仕事であり、それが人を幸せにし、学びや情熱をもたらすものです。バフェット自身は「一日でも仕事をしないと落ち着かない」とまで言っています。
バフェットは最後に強調します。「今1ドルしかなくても、将来2ドルあればもっと幸せになれると思うのは誤りです。」本当に好きなことを見つけ、それに情熱を注ぐべきであり、10倍や20倍の収入があれば人生の問題が全て解決するわけではありません。その考えは道を誤らせ、無理に借金をしたり、軽率な行動を取らせたりして、将来「後悔薬」が手に入らない状況に陥る可能性があります。
2. 最も価値のある投資：自分の品格に投資すること
バフェットは続いて、品格の重要性について語りました。彼は、成功するかどうかは頭脳と勤勉さだけでなく、品格にも左右されると指摘します。オマハの実業家であるピーター・キウィットの言葉を引用し、「採用の際に見るのは品格、頭脳、勤勉さの3つだ」と述べました。しかし、もし誰かが頭が良くて勤勉であっても、品格が悪ければ、かえって災いをもたらす可能性があります。そのため、品格が悪い人はむしろ怠惰で愚かな方がマシだとも言います。
バフェットは聴衆にこの問題について考えるよう促し、あるゲームを提案します。「仮に、クラスの中で1人の同級生を選んで、その人の今後一生の収入の10%を購入できるとしたら、誰を選びますか？ただし、自分の力で努力してきた人でなければなりません。『お金持ちの家の子』は選べません。」
バフェットは続けて、「誰を選びますか？IQが一番高い人ですか？必ずしもそうではありません。テストの成績が一番いい人ですか？そうとも限りません。一番根性がある人ですか？それもわかりません。」と問いかけます。
なぜなら、クラスの多くの人はすでに賢く、勤勉だからです。それよりも、重要なのは性格面の要素です。多くの人は、リーダーシップがあり、周りの人をまとめる力を持った人を選ぶでしょう。そのような人は、寛大で誠実、他人のために行動し、功績を他の人と分かち合うことができる人です。
バフェットは、紙の左側に最も尊敬するその同級生の優れた特性を書き出すよう勧めます。
次に、もっと面白いことを提案します。「では、同級生の中で、今後の一生の収入の10%を空売りするとしたら、誰を選びますか？」この人は必ずしもIQが低いわけではありませんが、性格的に問題があり、他人から嫌われるタイプかもしれません。たとえ成績が優秀であっても、一緒にいたくない、自分勝手、欲張り、策略家、不正直な人の可能性があります。
バフェットは、そのような嫌な特性を書き出して、紙の右側にまとめるように勧めます。そして、左と右に書かれた特性をよく見比べるよう促します。左側の優れた特性は、60ヤードのフットボールを投げたり、100メートルを10秒で走ったり、クラスで一番の美貌を持っていたりといった変えられないものではありません。
これらの特性はすべて育てることが可能です。また、右側の嫌な特性も同様に、努力すれば改善することができます。
バフェットの結論は、優れた品格を育てることも、嫌な行動を避けることも、決意さえすれば誰でも実現可能だということです。