「いき」の意識を構成する3要素「媚態・意気地・諦め」
自分が幸せだと思うことを極めていく
先日、見ていた本に女優の夏木マリさんの言葉が載っていました。
という言葉でした。
夏木マリさんがおっしゃるからまた説得力がありますよね。
自分が幸せだと思うことを極めていく
自分が幸せだと思うことをやっていく
ではなくて、極めていく
というこの言葉にマリさんの粋を感じました。
粋な女子道でも研究しています九鬼周造さんが提唱されている
「いきという意識を構成する三要素」というのがありまして、その三要素というのは、「媚態・意気地・諦め」の3つです。
いきの三要素「媚態」
「媚態」は
なまめかしさ、艶っぽさ、色気をさしていますが、これは不安定さを条件とする中で表れる色っぽさ。不安定な距離感や関係性だからこその自由や可能性を追求しています。
いやらしさではなく、美意識からくる色っぽさ、色気。
いきの三要素「意気地」
「意気地」は
自分への誇りをさしています。
自負の念、武士道に通じるものでもあるようです。
いきの三要素「諦め」
「諦め」は
執着を断つことや潔さをさしています。
運命を心得て執着心を捨てること。
粋な女子道ではこの諦めという言葉の意味は「受け入れる」と解釈しています。運命を受け入れて、それでどうするか?を考えられる人という解釈です。
幅も深さもある粋
そして、粋であるためには垢抜けていること
あっさり、すっきり、スマートであること
このように、粋という言葉を調べると「あっさりしていること、さっぱりしていて垢抜けていること」という表現が使われますが、それはこの諦めという部分が影響されているのではないでしょうか。
粋というのはこれという一つの言葉での表現は難しく、この3つが相まってようやく粋という形が見えてくるので、幅も深さもあるのが粋の魅力でもあります。
粋な人を研究するときには最低でもこの三要素を分析して検証しているのですが、夏木マリさんはまさにこの三要素をお持ちだなぁと個人的には感じております。
男はつらいよの寅さんもまさに粋な人の代表ですよね。どこか色気もあって、自分への誇りもあって、全てを受け入れて生きる諦めも感じられます。
粋についても、この三要素をベースにもっと立体的に深みもあるので、
また少しずつシェアしていきたいと思っております。
今日もお読みいただきまして
本当にありがとうございました。