【ふくろう通信13】開高道子と「モンパルナスの灯」
エッセイストとして活躍した開高道子(1952~94年)は芥川賞作家・開高健と詩人・牧羊子の一人娘。世界中を食べ歩き、「新しい天体」「最後の晩餐」といった食の名作を残した父と、料理(とくに中華)が得意な母の影響を受け、道子自身も食への関心が強かった。多くの食エッセイを書き、イギリスの作家ジョン・フィッシャーの「アリスの国の不思議なお料理」を翻訳したこともある。この本はタイトルからもわかる通り、「不思議の国のアリス」に登場する不思議な食べ物のレシピを紹介した作品だ。「お飲みなさ