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近未来教育フォーラムについて

近未来教育フォーラム -Raise Our Flag-のプレスリリースを配信しました。

デジタルハリウッド株式会社の主催で行われているイベントです。私は2010年の初回から、企画運営を担当してきました。

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(過去の開催の様子から。白井暁彦先生、杉山学長。私は司会進行)

こちらのnote記事としての紹介では、2021年3月12日の回(-Raise Our Flag-)へのお誘いと未来の自分のための覚え書き/申し送りを兼ねて、プレスリリースや会社のNEWSページで書くと冗長になってしまうであろう諸々のことや、担当個人としての思いなど含めて補足的なことを綴っていきます。

近未来教育フォーラムとは

まず、近未来教育フォーラムの趣旨について。公式からの転載です。

近未来教育フォーラムは、人間の文化と生活に関連する大きな変化と潮流を見据え、その基盤としてのデジタルコミュニケーション領域における先端的な知見と、真理の探究や人間の拡張にのぞむ深い智慧への接続を試みる場です。ここで得られた知見と智慧を踏まえて行う対話を通じて、近未来に向けて私たちが取り組むべき教育実践のアップデートを行います。
教育関係者、デジタルコミュニケーション領域の実務家・研究者、これから学び始める方、また学習者をご子息にもつ保護者の方々に広くご参加いただければ幸いです。

日々あちこちで行われている、社会レベルでの教育に関するアジェンダに専門家・関係者が集まって取り組むという教育機関らしいイベントではなく、コンピュータとネットワークに地球が覆われた後の世界観に立脚し、今ここにいる私たちが何をするのかをともに考えようという広くゆるやかな集いです。

デジタルコミュニケーション領域で活躍する第一線の方をお呼びしたり、私たちが営む教育事業を通じて得た視点・実践経験の共有を行うことが多いため、デジタルハリウッドの存在意義に関わるものでもあり、開始以来、年に一度の全社的一大イベントとして続いています。

ロゴは立ち昇る電子の煙

こちらはロゴ。2017年から使用しています。当時、学部1年生だったクリエイターの白樺さんに制作を依頼しました。デジタルハリウッドではプロ意識のある学生に大事な”発注”することが多々あります。そのオリエンテーションと制作過程でのコミュニケーションを通じて、相互の理解を深めていきます。そうして出来上がった素材は、学校の文化をよく反映し、それが利用されて実現する出来事の本質的な価値を表わすようになります。

新ロゴ横

このロゴには縦バージョンもあります。煙が空に立ち昇っていくようなイメージでつくられました。

新ロゴ縦

この写真は2019年度開催の様子。ステージの上に縦バナーを置いています。

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過去の開催テーマと主なゲスト

毎回、近未来教育フォーラムの企画はテーマの設定から始まります。学長の杉山知之先生と対話して、「いま私たちがいちばん関心があることは何か」「いつも意識している半歩先よりもう少し先、始まりつつあること」について言葉にしていく作業です。半年以上かけた年もあれば、当年の回が終わった途端に「来年度はこれ!」と決まることもあります。

過去のテーマを振り返った一覧がこちらです。その回で基調講演をお願いしたビッグゲストの方々のお名前も記載しました。

2019「In Real Time」白井暁彦氏
2018「The ART into Future」布施英利氏
2017「Augmented Human-人間拡張への序曲-」稲見昌彦氏
2016「Daily Life with Super Technologies」 山海嘉之氏
2015「powered by AI -人工知能がドライブする人間社会-」中山五輪男氏
2014「Life In DATA」橋本大也氏
2013「Programmable Worldの時代 ~変革する人材育成~」 坂村健氏
2012「オープンエデュケーションによる教育革命」 飯吉透氏
2011「つくってる?みらい」田坂広志氏
2010「Exploring New Education in Digital」 宋文州氏

やはり、先端テクノロジーに関するテーマが多い。このテーマならこの方にお話を伺おう、と杉山先生と相談して決めます。基調講演のタイトルは登壇者の方に決めていただくのですが、フォーラム全体のテーマ(サブタイトル)を踏まえて設定していただくので、過去のアーカイブをWebサイトでご覧いただくと、私たちと登壇者との間にどんな対話があったのか、痕跡を見てとることができるかと思います。

打ち合わせを経て初めて、今年のフォーラムがどういう装置としてはたらこうとしているのかを知る。そういう経験を重ねて、「近未来教育フォーラムの企画運営は、私たちがつくる未来の公開プロトタイピング作業なんだ」ということを実感するようになってきていました。設計段階の放談でも、ゲストとの打ち合わせでも、キーヴィジュアルをはじめとする広報素材の制作進行でも、対話を主としたプロセスの中にいたままで、これから起きてくる意味のまとまりを、見えるか聞こえるか触れられるかたちに”仮留め”をする。そういうことをしているのではないか、と。

よくある立派なイベントの、基調講演。パネルディスカッション。あれは、なんのためにあるのでしょう。ショーとして、見世物として、有識者の闊達なお話を(その応酬を)目にすることができるという側面はあります。それを勉強であるとし、それを喜びであるとする方がたくさんいるのも理解しています。が、それは、もてなしと演出のお話であって、主催者が取り組むべき本質的な価値は、どのように現れるべきなのかを、見直す必要があるのではないでしょうか。場所に集めて創発を期待する、という雑ながら一定の効果がある手法をとれないなら、なおさらです。

というようなことを2020年中はしきりに考えていました。

私がとりあえずたどりついた仮説は、フォーラムの準備のプロセスと本番とを、生成される意味としては分断されないやり方で行われるように整えてみよう、というものでした。その場その場において関係を結ぶ人たちとで行う公開プロトタイピング作業として実施しよう、という発想です。

であれば、「題材」を設けて今の解釈を表現してみて、それをまず一緒に受け取っていただく「聞き手」を迎え、前半の表現の否定も取り下げも可能性としてはあり得る幅をもって、「対話」の時間をつくる。まとめてみれば、さっき挙げたような立派なイベントもそういう流れをとっているように思うけれども、オンライン開催が当たり前になった今、なんのために、どうやってイベントを開催するのか(したいのか)、ということが見えてきたのでした。

ここには詳しく書きませんが、「題材」のプレゼンテーションの構成も、プレスリリースが配信されるかなり前から、社内にて公開プロトタイピングの対話手法で進めています。企画、設計、開発、実施という各フェーズが進度でありながら相似し共鳴している、というイメージをもって準備しています。

今回のテーマ -Raise Our Flag-について

前節で書いたような軌跡をたどって、今回のテーマ(サブタイトル)のお話になります。

2020年、人類史に残るであろう災厄が訪れました。今なお続く試練の中で、デジタルハリウッドは教育活動を継続し、各事業のミッションに取り組んで参りました。このことを可能にしたのは、設立された27年前から変わらずに持ち続けた、ヴィジョンと教育コンセプトであり、デジタルコミュニケーションを駆使した、実践知によるものだと私たちは考えています。
第11回目となる今回の近未来教育フォーラムでは、未来観に共感し、同じ世界・世代を生きる仲間として、ここに集う方々と視点やノウハウを共有したいと考え、敢えてデジタルハリウッドの活動そのものを主題といたしました。  

ということで、今回はデジタルハリウッドの教育への取り組みそのものを題材として開催します。その思いを、旗の喩えで表現したのが、-Raise Our Flag- です。

旗は、必要な人へ、必要な時に、必要なメッセージが届くように、
  それと分かるよう掲げておくものであり、
  また強い風にあおられてこそ凛と立ち、
  上を向く人の視線を集めてはためくものです。

  集うための目印として。
  鼓舞し一歩を促す合図として。
  船団を率いる信号として。翻す反旗として。

 旗を立てよう。
-Raise Our Flag-

強い突風に煽られる世界の中で、このフォーラムが集うための目印になることを願っています。

今回の流れ

当日はこのような流れで進める予定です。

第1部 講演/40min

 教育のリデザイン 5つのコンセプト
 プレゼンター:デジタルハリウッド社員

休憩/5min

第2部 トークセッション/45min

  Re-Designing The Future
 ゲスト:松島倫明氏(『WIRED』日本版 編集長)
 聞き手:杉山知之(デジタルハリウッド大学 学長)

21:30 終了

キービジュアルについて

この記事のカバー画像にもなっている、キービジュアルについて。こちらの記事で紹介しています。セットで公開しました。

以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

ぜひ、ご参加いただければ嬉しいです。






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池谷和浩
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。つたないものですが、何かのお役に立つことができれば嬉しいです。