私が書きたい小説
今後はどんな小説を書きたいのか、という質問をいただくことがあります。
今の私にとって、その質問に答えることは、小説を書く理由を説明することでもあります。また、”どんな”を通じて果たそうとする目的の説明をすることでもあります。理由であり目的であり、ただそうしたい「次の一作」があるから、というだけのことなのですが、そうやって思っていることをああだこうだと話しているうちに、ちゃんと答えたのだかどうだか分からなくなってしまうのでした。
だいたい”思っている”というのはどういうことなのでしょう。思うとは何か。思ったことを書こうとしているといつまで経っても終わらない。終わらないどころか、一文字だって書き始まらない。そうしていつも行き着くのは佐々木敦さんから教わったことです。
――考えたことを書くのではない。書いたことが考えたことだ。
それで最近は、『ことばと vol.7』の「受賞の言葉」として寄せた文章を自分で引用して回答することにしています。
私が書きたい小説
その部分を、編集部(書肆侃侃房)に確認の上、以下に転載いたします。
それらを目指して書いたのが、中編小説「フルトラッキング・プリンセサイザ」です。お読みいただけたら嬉しいです。
単行本、予約受付中です。
以上です。
ねこによろしく。
いいなと思ったら応援しよう!
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。つたないものですが、何かのお役に立つことができれば嬉しいです。