ゲーム実況者「キヨさん」のマーケティング戦略が勉強になる
どうも皆さん、池本です。
先日、2歳の娘に行ってほしいインターナショナルスクールの入園説明会に行ってきました。
「英語を習わせたい」っていうよりか、子どもたちに「とりあえず行動することの大切さ」を教えてくれるってところに惹かれました。
なんせ私は、「挑戦や行動することの大切さ」を娘へ伝えるために絵本を出版するくらいの人間ですから。
というわけで今日は『ゲーム実況者がゲームしてるだけだと思ったら大間違い』というお話をさせていただきます。
ゲーム実況者という職業ご存じですか?
そもそも「ゲーム実況者」って職業を皆さんはご存じですか?
文字通り、「ゲームを実況する人」です。
ゲームをしながらそのゲーム内容や考察や自分の体験談などを交えトークをし、主にYouTube(昔はニコニコ動画がメインだった)に動画を撮影・編集・投稿するというお仕事ですね。
再生回数が回ればYouTubeから広告収入が入るという。
「ほかの人がゲームをやって喋ってるところを見て何が面白いの?」と色んな人に言われたことありますが、そもそも私はゲームが好きですし、ゲーム実況者さんのファンですし、最近若者がどんなゲームが好きなのかとかも知れるので、メタバース空間を創る作業BGMとして見たり聞いたりしてます。
ちなみに私が尊敬してやまない、そして毎日のように見ているゲーム実況者さんが「キヨさん」です。
めっちゃおもしろいんですよ。
トークもテンションも。
もう大好きなんですよ。
私は「リトルナイトメア」というゲームの実況からキヨさんを知り、ドはまりしました。
ただもう1つ。
キヨさんのゲーム実況が面白いなーと思う理由は『マーケティング戦略がすごい』というところです。
ゲーム&動画が抑える若者市場
そもそもですが、学生(小学生~大学生)は動画をめっちゃ見ます。
そして男女ともにゲームが好きな人はたくさんいます。
これも、スマホが世界に普及したこともあり、「誰でも無料でスマホでYouTubeで動画を見て、ゲームができる」ようになったからですよね。
今更ですが。
つまり、市場規模がすでに大きいということです。
100人しか知らないものについての動画をYouTubeに投稿しても最大100人しか見ませんが、10億人が知ってるゲームについての動画なら最大で10億人が見ます。
あとはそこからその内の何%の人を自分のファンにできるかの計算です。
なんか「めっちゃ当たり前のこと言ってんじゃねーよ!」って言われるかもですが、お仕事をするうえでこの考えは大切ですし、すっぽ抜ける人も多いんですよ。
キヨさんのマーケティング戦略
そして私が尊敬してやまないキヨさんについて、「たぶんこれは戦略だよな…」って私が思うことをまとめて書いておきます。
ちなみにキヨさんはTwitterのフォロワー200万人越え、YouTubeは400万人越えのレジェンド実況者のおひとりです。
それを踏まえたうえでご覧ください。
※ちなみに最俺やTOP4の皆さんも大好きです。
数年前に流行ったゲームを今やる
シリーズ実況を軸に単発実況を挟んでいく
定期的に自分の定番トークを入れる実況をする
需要に応じて動画の長さなどを変える
海外ゲームも積極的にプレイしている
まず「数年前に流行ったゲームを今やる」。
そもそもの考え方として「いま流行っているゲームをやる」が良さそうですよね。
例えば、この記事を書いている2023年5月20日であれば「ゼルダの伝説」の新シリーズが出たので、そのゲームの実況をするという。
そっちの方が、注目度的によさそうですよね。
もちろん競合も多いでしょうが。
もちろんキヨさんも今流行っているゲームをします。
ただ、面白いなーと思うのは「数年前に流行ってたゲームを今やる」というところ。
例えば、2015年に発売された「Undertale」というゲーム。
ドット調の懐かしい雰囲気に、革新的なシステム、「誰も殺さなくていいRPG」として世界的に熱狂を生んだゲームです。
私もニコ動をまだ中心的に見ているとき、たぶん2016年とかだったと思いますが「Undertale」というゲーム自体は他の実況者さんの動画を通じ見ていました。
もちろん内容もすべて知ってました。
ハマって2次創作もいろいろあさりましたよ。
※自分でプレイしろよって話ですけどね。
そしてキヨさんのゲーム実況を見始めて、いくばかの時間がたった2021年7月。
キヨさんはこのタイミングで「Undertale」の実況をします。
これを知った時の私の感想は「あのキヨさんがあのUndertaleを実況するの!?絶対見ないと!!」です。
キヨさんもUndertaleもともに好きですから。
しかしここで面白いなーって思ったのが「Undertaleのことは好きだけどキヨさんのことを知らない層」にも刺さる動画だということです。
いくらキヨさんが大人気実況者とはいえ、まだその存在を知らない人はいます。
ただ「Undertale」というゲームは、そのゲーム自体に膨大なファンがついています。
「Underrtale」のTwitterアカウントのフォロワー数は、日本語&英語アカウント含め95万人、その作者である「tobyfox」さんは145万人です。
もちろんフォローしてなくてもこのゲームが好きな人はたくさんいるでしょう。
要するにゲーム発売から時間がたっているため、すでに市場が熟成してファンもたくさんいて、「Undertale」のことは多くの人が知っている状態だということです。
他にも、昨年2022年に投稿された実況動画。
こちらも世界的に注目されたゲーム「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」は2017年に発売されています。
ちなみにキヨさんの「Undertale」実況の初回動画は457万回再生、「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の初回動画は686万回再生となっています。
さらに「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の初回動画は、24時間以内に100万回再生されるという記録を打ち立てた動画です。
まじですげぇ。
この動画はともに、キヨさんのチャンネル登録者数を超えた数字です。
つまり「キヨさんのことは知らないけどゲーム自体のファンだから見る」層を確実に射止めているということです。
まじですげぇ。
そして、こういった大人気ゲームの実況動画を長期シリーズとして展開しつつ、間に単発動画を挟むことで「この単発実況も面白いけど早くシリーズ物の続きこないかな…」と思わせることもできます。
まんまとその戦略にハマった人間が言うのですから間違いありません。
キヨの持ちネタキターー!!
キヨさんはゲーム実況中にめっちゃギャグを言います。
もはや持ちネタです。
くだらないんですけどめっちゃ面白いです。
いつも笑わせてもらってます。
奇特などなたかがまとめてくれてたので見てみてね。
てゆーか実況で見つけてね。
これを面白いと思うどうかは人それぞれなので何とも言えませんが、キヨさんの実況を毎日のように見ていると、定期的にこの持ちネタをふんだんに盛り込んだ動画を投稿していることがわかります。
あとは自分の性格や特徴をゲーム実況内で定期的に説明します。
毎回ではありません。
「カラスが苦手」とか「自分の中に豊田議員とか寺田心くんがいる」とか。
※意味不明でしょうが動画を見ればわかります。
ファンにとっては「キヨの持ちネタがキターーー!!!」ってなります。
そして最近キヨさんを知った人からすると、「こんな一面があるんだ!」とか、ほかの動画を見たときに「ここでもこのネタ言ってる!」という動画を見る楽しみのポイントの1つになります。
今の需要や市場によって動画を創る
キヨさんの最近の動画、めっちゃ長いです。
40分とか短い方。
長いと3時間の動画になります。
私も映像を創っている人間の端くれですので、3時間の動画を創ることのすごさはもちろんわかるのですが、今回そこは置いといて。
冒頭お話しした通り、私はキヨさんのファンになり、作業しながらBGM代わりに動画を流しています。
もうファンなので、キヨさんの声を聴くことが日常になりました。
ラジオとかVoicyなどの音声メディアを聞くのに近い感じです。
さらにキヨさんのことを昔から知っている人は社会人になり、仕事をするようになりました。
ゲーム実況歴14年の方ですからファンも一緒に年を取っていきます。
通勤中の人もいるでしょう。
私のように夜作業をする人もいるでしょう。
そしてキヨさん自身も動画内ではっきり言ってましたが、私と同じく作業BGMとして動画を見る人が増えてきたんですって。
その需要がありファンも十分ついているので、動画が長くても見ます。
その分広告も挟まるので広告収入も上がります。
大人気実況者だからできることかもですね。
もちろんYouTubeの広告システムの変化とかも関係するのかもしれませんが。
※この辺はあまりわかりません。
また、ゲーム実況者のメインターゲットである若者たちは、日本の少子高齢化により減っています。
だからなのか、最近よく「海外のゲーム」「英語しか使われないゲーム」も実況しています。
これも、日本ではある程度のファンがいる実況者だからできることなのかもですね。
ちなみに海外の、英語のゲームに関しては「今流行っているゲーム」をしているという感じがします。
※海外のパーティーゲームとかは日本のファン層に向けた動画な気がする。
私が好きなのは「Poppy Playtime」の実況。
現在動画再生数は555万回。
さらに”Chapter1”のプレイ後、キヨさんの元に海外の公式から連絡があったらしく、「Chapter1の実況めっちゃ面白かったよ。ちなみにChapter2も来るから実況してね」ですって。
海外の人もキヨさんのゲーム実況動画を見ていることがわかる話です。
ゲームしてるだけだと侮るな
キヨさんのにくいところは、これだけの戦略(私が「そうなのかな…」と思っているだけかもしれませんが)を展開しながら、普段の実況では「適当なやつ」「大声で叫ぶだけのやつ」「何も考えてませんよーってやつ」としてふるまっているところ。
たぶんキヨさんがこういったYouTubeにゲーム実況の動画を展開する戦略をまとめて、クリエイター・ゲーム実況者・企業に展開しだしたらめちゃくちゃ需要があると思います。
しかしそういった話はほとんど動画内ではしません。
あくまで視聴者は子どもたちなので、そこの層に伝わらないことは話さないようにしているのかなって思いました。
あとマーケティングは関係ないのですが、キヨさんの1番すごいなーって思うところは、「14年間周りにどう言われようと叩かれようとゲーム実況をし続けてコツコツ動画を投稿し続けたこと」なんだろうと思います。
ファンの新参者の私が言うのもなんですが…。
ただのインフルエンサーとか人気な人ってわけじゃない。
とてつもない努力と思考を重ねている。
だからこそ冒頭に、職業としてお話ししました。
これは私がまさに大切にしていることだし、今やっていることです。
どんなことに一発逆転は存在せず、ただひたすら地味なことの積み重ねだと感じさせてくれる。
そんなところが好きになったのかなと思いました。
では。
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