ガニェの学習成果の5分類:新型コロナウイルス感染症を例に説明してみます

新型コロナウイルス感染症にまつわる話題を例に、ガニェの学習成果の5分類について説明してみます。

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ガニェの学習成果の5分類の説明

人はより良く生きるためにいろんなことを知ったり、さまざまなスキルを身につける必要があります。このプロセスを学習と呼びます。

ガニェは学習の種類を5つに分類しました。分類することで学びやすくなったり、教えやすくなるので。

1.言語情報:わからない単語や事実を辞書やグーグルで検索してその説明を読んで分る、あるいは記憶するタイプの知識のこと。新型コロナウイルス感染症という検索語でサーチしてヒットした記事を読むことで得られる情報のこと。例えば以下のように・・・。

2.態度技能:新型コロナウイルス感染のオーバーシュートを避けるため不要不急の外出の自粛要請があることを知っているので不要不急の外出を避ける人もいれば、それでも遊びに行ったり不要不急の外出をする人がいます。この両者の差を態度技能といいます。知っているのでそうしない・知っているけどそうする、の差は態度学習・態度教育の成果で説明できる、と考えます(と考えて学習をデザインするための分類)。

3.知的技能:知的技能には4つのレベルがあります。最下位は知覚した情報を元に「違う」と感じる技能(弁別技能)があります。新型コロナウイルス感染症の言語情報があり、電車のなかで咳をする人がいたら(咳の音を聴く、咳をする動作を見る)、「新型コロナウイルス感染症かもしれないのでやばいな」と感じる技能。弁別技能の上位には概念を判断する技能があります。概念には具体的な概念と定義された概念の2つの種類があります。さらにその上位にルールと原理を使う技能があり、さらに最上位の知的技能として問題解決技能があります。新型コロナウイルス感染症の時代に必要な個人レベルの問題解決技能は、様々な情報を集約し、自分の環境では自分はどうすれば感染を予防できるか&無症状の観戦がある場合にどうすれば感染を拡大しないかの具体的な行動のルールを編みだすことになります。

4.運動技能:筋肉を使う技能のこと。新型コロナウイルス感染症の時代、咳やくしゃみをするときは忍者の姿勢を取ること(肘を鼻・口元に密着する)が運動技能に相当します。

5.認知的方略:学び方、知らないことを学び問題解決を編みだすプロセス。学習成果のなかで最も重要な技能が認知的方略になります。いちいち言われなくても、教えられなくても、自分で問題解決が出来るようになるには認知的方略が必要になります。新型コロナウイルス感染症の時代、認知的方略技能のレベルを診断する際には、「新型コロナウイルス感染症から自分を守るためにはどうすればいいのか?」を質問し、回答に対して「その根拠は?」と更に質問をしてみるといいかもしれません。言語情報だけで答えれいる場合は、受け売り的な返答になり根拠を述べることはできないでしょう。問題解決技能があるかないかを診断するなら、状況をいくつか設定しその状況のなかでどうやれば新型コロナウイルス感染症の予防が出来るかの具体的な行動を質問します。具体的な行動に対しその根拠が言えれば問題解決技能がある可能性が高まります。

上記の内容に対し質問があればTwitterの@JSISHにメッセージしてください。

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