揚羽蝶の家紋の意味
私の家の家紋が揚羽蝶だとわかった時、まだ小学生の頃だっただろうか、私は
(え、ちょっと気持ち悪いなあ)
と思ったのを覚えている。
揚羽蝶の顔がかなり訴えるものがあってそう思った。
(なんで、ご先祖様たちは、こんなのを家紋に選んだのかなあ)
と思った。
子供なりに出した結論は、
・ ひらひらと美しく舞うような人生を象徴している
と言うものであった。
まあ、これはこれで一つの正解かもしれない。
ただ、今は別の仮説を持っている。
揚羽蝶は、卵、毛虫、青虫、さなぎ、蝶と言うように形を変えて成長する。
その一つ一つは全く別のもの。特に青虫は、ポケモンのキャタピーであって、それがあの揚羽蝶になるとは思えない。古の人はそれをとても不思議に思ったことだろう。
さらに、揚羽蝶は、柑橘系の植物の葉っぱしか食べない。
食に強いこだわりがある。そんなことも古の人はわかっていたと思われる。
つまり、次から次へと変化していくにもかかわらず、生活の根本の食に関しては非常に保守的なのである。この変化と不変のバランスがあるのが、揚羽蝶であって、見た目にはどんどん変化しつつ出世していくように見える。さらに、それは軽やかに舞いながら生を謳歌しているようにも見える。
揚羽蝶を家紋にすることで、一族にもこれらをもたらして欲しいと思い、家紋にしたんじゃないかなあと思うようになった。
非常に都合のいい解釈であることはわかる。
でも、まあ、そう言う前向きの解釈が家紋にはあると思っている。
* 写真はガラスのグラスに刻した揚羽蝶の家紋
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