僕らは8つの場所で検索する
知りたいことは、およそなんでもGoogleとYahoo!が答えてくれることが当たり前の時代になって20年くらいが経ちました。
人は、ニーズが顕在化したとき、必ず検索をします。
ニーズが顕在化する瞬間とは、たとえばこういうとき。
このとき、僕らはGoogleかYahoo!を開いて、「掃除機 売れ筋」とか「梅田 賃貸」とか「耳 突然 痛い」などと検索します。
そして、GoogleとYahoo!はほぼ100%の確率で僕らに答えを提供してくれます。
一方、電車が遅延しているとき、私たちは何をするでしょうか。Googleを開いて「横須賀線 運行状況」と検索する人もいるでしょうが、多くの人はTwitterで「横須賀線」と検索するんじゃないでしょうか。
年末年始に伊豆の修善寺へ温泉旅行に出かけようと思ったときはどうでしょう。今度はInstagramで「#修善寺」と検索する人が多いのでは。
※Googleで「修善寺」と検索するとこうなります。やっぱりインスタ検索の方が雰囲気つかめますよね
確かに僕も、41歳でキャンプを始めたとき、インスタで「#ヴィンテージキャンプ」などと検索し、出てきたカッコいいアイテムを買いまくった時期がありました。
このように、私たちは自然と、必要な情報の文脈によって検索する場所を器用に使い分けるようになりました。
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検索は、なにかしらのニーズを抱えた人が、ニーズを解決したいまさにそのときに行う行為
知っての通り、Googleはこの2つのターゲティングを実現したことで、世界的な大企業に成長しました。
そのくらい、人々の2つの検索ニーズ(内容とタイミング)をハックし、きめ細かく対応することは多くの価値を生むわけです。
では、2019年12月現在、私たちはどのような種類の検索を、どこで行っているのでしょう。
ほとんどの検索は、GoogleやYahoo!で行われます。
しかし、特に若年層において、GoogleやYahoo!の情報は「古い」「自分に合った情報を探し出すのがだるい」「検索結果は企業に操作されているから信用できない」「文字を読むのがしんどい」などを理由に敬遠されることが増えてきました。
若年層にかかわらず、いまや世のマジョリティになったスマホユーザー(ほとんどの日本人)は、情報の鮮度に敏感です。1ヶ月前、半年前に書かれた記事よりも、昨日、さらに10分前に投稿された情報に価値を感じます。
また、「泊まるべき修善寺のオトナ旅館20選」などの情報も、企業の(恣意的な)息がかかっているように感じて敬遠される傾向もあります。
私たちは、いつのまにか検索結果に
の「3つのR」を求めるようになったということです。
プラットフォームは購買段階によって使われ方が違う
当たり前の話はありますが、同じInstagramでも購買段階(ファネルの段階)によって使われ方はぜんぜん違います。
たとえば、現時点で特に気になっているコスメがない女性がいるとします。
その女性が、何の気なしにInstagramを眺めていると、フォローしている憧れのインフルエンサーがあるコスメを紹介していました。
好きなインフルエンサーが紹介しているし、パッケージもかわいいので、途端に気になり始めます。
でも、当然すぐには買いません。自分に合った商品なのか、すばやくチャチャッと検証します。
まずはInstagramでタグ検索。そのコスメを使っている女性たちの雰囲気や使われ方の文脈(モテや自分らしさなど)をチェックします。
でも、最近のインスタは「盛り」や「映え」も多いし、少しRealityの面でしっくりこないところもある。
ということで、次にTwitterで検索。匿名有名コスメアカウントが「巷でスゲー話題だから試しに買ってみたけども、正直ワイには合わんかったわ」というリアルなクチコミにも触れます。
次に@cosmeやLIPSなどのコスメ系アプリ(Webサービス)で、ユーザーのレビューをチェック。「私主語」のInstagramやTwitterと違い、商品寄りの評価や推奨ポイントが整理されていてとても参考になります。
公式情報をチェックしたい女性はGoogleかYahoo!経由でブランドサイトへ。スペシャルムービーやモデルインタビューを読んでイメージを膨らませます。
実際に見て、触って、試してみたいから、購入するのは、圧倒的に実店舗。
店頭で新しい商品に気づいて購入を検討することもなくはないけれど、多くは店舗に行く段階ですでにお目当てのコスメは決まっていて、店頭に行ったときはその商品を探して手に取るといった目的的な来店をします。
つまり、来店した時点で、すでに勝負はついているわけです(その時点で検討の選択肢に入っていなければ店頭で手にとってもらえる可能性は極めて低いということです)
商品にあわせた検索エンジン対策を
このように、「検索エンジン対策=GoogleとYahoo!の検索結果順位向上」だけではもはや十分ではありません。
コスメにはコスメの、カメラにはカメラの、車には車にあった、きめ細かな、かつ検索順位を上げることに限らない検索エンジン対策が必要な時代になりました。
多様な検索エンジンの検索フィードをどう理想の状態に近づけるか、はたまた、「そもそも、いかに検索したいと思わせるか」――。
続きは次回です。
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