稼ぐまち駆け込み寺で集った人たちから任意で自分たちの現場情報を発信していくリレーマガジン。
はじめまして。北海道十勝地方の池田町にて林業分野の公務員をしているやまもとと申します。 まちづくりと林業。 なんだかマッチしない感じがしますが、共通点があったり、交わる所があったりします。 例えば、木材自給率50%を旗印に、大型の林業機械購入に補助金をつけて、生産性を上げろだの、コストを下げろだの言っておりますが、実情は大型機械の稼働率を上げないと赤字になってしまうために現場が疲弊しております。 一方で、関係人口を増やす!という言葉を旗印に、交流施設などに補助金をつけ
最近、これまでの取組とかなんだかんだを 色々な方々に話す機会に恵まれたのですが、 気づけばいつも話しているのがこの話。 森は集団として、木は個体として、 向かっていこうとする姿があって、 木が枯れたり、空いてるスペースに枝を出したり。 一方で、人はカラマツを何立米欲しいとか、 誰それさんが自分の山を処分したいとか、 森から得たいものがあるわけで。 両者の言い分をよく聞いた上で、 マッチングしていくのが、森林管理者の務め、的な。 これまでは人の都合ばかり優先してきました
約一年ぶりの更新です。 本年度より北海道立池田高等学校にて実施されている商品開発授業に参画しています。 講師は当町のシラカンバを活用したクラフトブランド「ホワイトバーチ×イケダ」のメンバー。 ホワイトバーチ×イケダについては↓ 今年の3月に我々に加えて池田高等学校の先生、食品会社の社長を加えた6名で「学び舎とかち商品開発」を立ち上げ、現在まで約半年、ほぼ毎週水曜日に高校生の皆さんにガチで商品開発を行なってもらうべく、授業を進めています。 活動の様子は↓ 私は役場として協
緊急事態宣言発令のニュースが出た日に、丸太と板材販売会の公告が行われました。 タイミングが悪いのとは別に、行政は物の売り方が下手です。下手というよりも仕組みの上で制限や手続が多すぎます。 ・最初に売りますよーと公にお知らせする必要あり ・価格設定は安くなりがち ・財産管理部署と公告担当部署のチェックが必要 よほどの理由が無いと販売先をこちらから決める事ができず、安定的な供給が困難となります。 また、手続に一定程度の時間が必要であり、機会損失につながる可能性がありま
先日、販売されました「森林を活かす自治体戦略」にて当町の取り組みが事例研究の一部として掲載されました。 https://www.j-fic.com/bd/isbn/9784889652659/ 長年、役場内で引き継がれてきた森づくりの考え方を継承する形で取り組んでいる旨を記載していただいているのは本当にありがたい限りです。 調査当時の考え方が文章として残される事は当町の林業施策にとってプラスになることと期待しています。 著者の方から書籍を頂いたので、時間をかけて拝読い
写真は広葉樹天然林の間伐材。 健全な森づくりの為に伐採したものの、 売り先がなかなか見つからない材。 ところが、ある日、「乾燥した白樺丸太が欲しい」との要望が。 在庫確認したところ対応できるので、了承。 「値段を教えてください」と言われたので、 紙の原料として販売している価格の2倍近い価格を提示したのですが…。 「安すぎませんか?」衝撃でした。丸太は普段の2倍、送料を含めると、紙の原料のおよそ10倍近くの値段。 実は、これまでも売り先のなかった丸太を販売する時、見積をお
林業担当として採用されて9年目。 面接試験では部署異動ありと言われつつも、 幸いな事に林業一本で仕事しています。 ただ、年末から年度末にかけて、 毎年「ひょっとしたら異動ちゃうか?」と 頭の中に浮かんでくるのが恒例となっております。 ちょっと真剣に考えてみようと思います。 目標からの落とし込み 池田町で森林を所有する事がステータスになるようにする →出来る限り多くの人が池田町で森林を所有したいと思うようになる →森林を所有する事で経済的なメリットがある →持続的に山林所
https://kuromon-bcs.com/radio/program0005/2467/ 2度目のネットラジオ出演。今夏に立ち上がったクラフトブランド、ホワイトバーチ×イケダのメンバーとわーわー喋っております。
久しぶりの投稿です。 今年は夏以降、当町推進している小規模な林業に興味がある!やってみたい!といった方々から問い合わせや相談を受ける事が増えました。 役場職員としての立場でのお話と、小職の個人的な思いのお話の2パターンを、皆様にはしています。 そこで、本日はその2パターンを公開します。何度も同じ説明をするのが飽きたという事と、私自身が忘れないようにするために(笑) 役場職員として(タテマエ) 本日はお越しいただき、ありがとうございます。 町で推進している小規模林業ですが、森
白樺細工の工房ameiroさんと北海道十勝地方にこだわったブランドmoritokiさんによる 白樺素材を池田町産に限定したブランド「ホワイトバーチ×イケダ」が立ち上がり、 8月中旬より町内の観光施設であるワイン城にて展示販売も開始されました。 行政は何もしていない。地場産材のブランド品といえば、行政やら民間やらがワイワイ集まって、 官民連携だのなんだのと言ったフレーズで、 売れるのかどうか分からないような商品が開発・販売されるという場面をよく見ますが、 本ブランドの立ち上げ
当町では小規模林業の推進と称して、平成29年度より低投資で環境への負荷が小さい自伐型林業の普及を始めました。 町のウェブサイトはこちらから。 令和2年度から3年間、厚生労働省事業である「林業就業支援講習」の舞台として町有林を提供し、モデル林の造成を行う予定です。 また、林業推進員として地域おこし協力隊も2名採用し、自伐型林業の担い手育成を本格的に始めております。 取組を始めてから4年目。一見、順風満帆に見えますが、実際は何度も辞めたいと思う事ばかりでした。 長くなりますが
3月に参加させていただいたおうちdeまなび舎。この度、オンライン木育の可能性を追求するため、週1回の授業をまずは1ヶ月実施する事にしました! 3歳〜小学校低学年を想定しており、小職は取組に賛同する方々を講師としてお招きし、森林や木に携わる人達とお話しして、 子どもたちに森や木とどうやって付き合いたいかを考えてもらいます。 対象となるお子さんがいらっしゃるご家庭は、ぜひぜひご検討いただきたく。 申込方法や詳細は下記URLよりお願いします。 7月10日金曜日16時から無料お試し
今月より、林業推進員として小職の部署に1名、地域おこし協力隊の方が加わりました。 来月にはもう1名加わる予定です。 目指すべき場所は…役場がモデル的にやってきた事業が民間ベースで成り立つのか、3年間実験していただき、 可能であれば、当町で起業してもらえたらと考えています。 目指すべき場所に到達するには… これまで築いてきた人のつながりを全てお渡し。初日はスーツ姿でしたが、山へ行きたまたま連携している方々とお会いできたのでご紹介。今後も各方面でお世話になってる方々を繋いで
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金とやらが各自治体にばら撒かれまして。 当町も財政難で予算をギリギリまで削っていた中で、驚くほどの金額が突然渡される事になりました。 何にでも使える交付金 内閣府地方創生推進事務局のWebサイトには制度要綱や事例集などが掲載されてます。 本当に何にでも使える交付金。地方自治体の末端職員からすると本当に良いの?と思ってしまいます。 どうせ使うなら… 当町にある製材工場では輸出入が止まった事で、主力製品の梱包材やパレットのオーダ
学歴や職歴。必要だとか不要だとか議論がなされるところですが、皆さんはどのように考えますか? ①必要!なぜなら…、名の知れた大学を卒業したとか、大学院を修了したとか。それによって良い地位を築いたとか、優良と呼ばれる企業に勤めたとか。 確かに、学歴によって生涯収入が変わる事は往々にしてあるかと思います。 一般に言われる高学歴によって、選択肢は増え、また、使えるツテも広がる。 良い事ばかりがあるように思われます。 ②不要!なぜなら…、大学に進まなくても、厳しい下積みを経て起業し