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モノノメ#2を読んで思うこと

モノノメ#2
宇野常寛(責任編集)

本をよく買いますが、雑誌はてんで買わなくなりました。そんな私が買う唯一の雑誌がこのモノノメです。前回が創刊号で今回が#2です。電子版は無く、紙の本だけでの販売になってます。そして引き続きamazonでは販売しないという販売方法をとられています。

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読書を習慣づけるために、編集者の宇野さんは電子版の図書(Kindleとか)でいつでも簡単に本を読めるようにすることを勧められていましたので、Kindleを試してみましたが、いつでも読めるスマホはいつでも違うコンテンツに親指1本でアクセスできてしまうので、結局集中できないということがわかりました。私には難しいとわかって以降、本は紙の本で買い、極力スマホを遠ざけて読んでます。そういう点では今回の雑誌は紙での販売でよかったです。
 久しぶりに雑誌を読むと、割と事前準備なく気軽にページを捲れることに気づきました。1冊の本というと、どういった内容が書かれていて、どうまとめるかを意識して読むため、気合を入れてますが、それが無くて済みます(とはいえ、内容は重いのでそれはそれで気合いが必要ですが)。自分の普段スマホを見ている時間に、雑誌をパッと開いて少し読んでみる。本は読みきれないけれど、雑誌の1記事は読めるので、雑誌を持ち歩いて通勤時に読むのが私には良いのではないかと思っています。

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今回の雑誌のメインは「身体」です。がまだ読み切れてません。遠藤さん、落合さん、乙武さん、の義肢プロジェクトも面白そうなのであとで読みます。
 今回は「水曜日は働かない」が目に入ったので最初に読みました。土日が休みだと2連休と言ってしまう業界にいる身としては、新しい提案だなぁと思い読みました(土日休みは普通なので、一般的に連休は3からだと思います)。
 なぜ水曜日を休みにするかというと、(土日休みが前提ですが)水曜日が休みになると365日すべてが休日に隣接するからだそうです。休みの次の日か、次の日に休みかというどちらかになります。3連休にするのではなく、週の真ん中に休みを作ることで、しんどいウィークデーと楽しい週末をはっきり分けるのではなく、毎日が楽しくなる方法を探したいと考えての提案だそうです。
 最初の座談会では、仕事でも休みでもなく『なにもしない日』としての水曜日を考えられています。その後の「ゼロからはじめる働き方改革」の坂本さんのコラムでは、まずは水曜日に何をやりたいのかを見出すことが重要で、何もしない休日ではなく、自分がやりたい志事を見つけ、『自分にとってワクワクする曜日』としようと書かれていました。
 結構内容が逆方向になっていましたが、「水曜日は働かない」という提案から人それぞれで考える方向に違いが出るんだなと思い、私の場合も考えてみました。私の場合は水曜日が休みになると当然仕事場が動いているので、チャットやメール、電話がある休日になるので、『休日ベースの平日』になるだろうなあと思っています。結果、一番夢のないやつになりました。

在宅勤務や働き方改革によるICT導入で、いつでもどこでも連絡が取れてしまい、仕事とプライベートのオンオフの境があやふやになっています。通信が途切れるということが本当にないので、常にどこかに繋がっていて、どこかからか繋げられています(スケッチに圏外表示を書くためにどう表示されているか調べてしまうくらい、常に繋がってます)。
 スマホを遠ざけて、雑誌を読んでいると普段は目に入ってこない知らない出来事や考えに出会えます。インターネット上を探せば、雑誌にある情報にたどり着けるとは思います。ただ、常にオンラインで繋がっている状況が当たり前になっているので、日常を過ごす中でいく場所がオンライン上でも定まってしまっているので、辿り着けないんじゃないかと考えています。

スマホをおいて、雑誌をめくり新しい出会いを得る。確かな情報があり、一人では辿り着けない場所に行ける。普段とちょっと違う空間に自分を置いてみる。そんな体験ができる雑誌だと感じました。日常で普段するようなことを『なにもしない日』が結果として『ワクワクする曜日』につながる気が、普段読まない雑誌を読むことで感じることができました。ここで知った人たちの本を今度調べて読もうと思ってます。

(これは経営的には良くないのですが)雑誌でよく記事と記事の間にあるような広告が入っていないので、1つ読み終わった後、次の記事にアクセスしやすいです。大きさも一般的な雑誌より小さく、通常の本より大きいサイズで、厚さもその中間で、持ち運びも意外としやすいです。また、表紙のデザインも綺麗なので、持ち歩いて外で読むのも良く、部屋に置いてあるのも良いです。おすすめです。

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