池田の生い立ち③~あの日の記憶を忘れないために~
年越し年末となり学校も休みにはいる。
時間があれば、私たち家族は眠っている母のところにいくようにしていた。
けど私は母の病院に行きたいのだが、行きたくなかった。
病院に行き、母の顔をみて、耳元で「起きて、起きて」とささやくが、母が起きることはなかった。まだ助かるかもしれないというかすかな希望を信じたい気持ちと、母が死ぬかもしれないという絶望を直視したくないという気持ちが入り混じっていて、どちらかというと絶望の方が大きく、母のことはなるべく忘れていたかった。
バスケの練習をして