国って人

国って人だよなあと思います。
昔々、漫画ONE PIECEの中でアラバスタと言う国の国王が、こう言いました。

「”反乱軍に”この宮殿が落とされるから何だというのだ…!!!
　言ったはずだぞ、国とは”人”なのだと!!!」

その国は、ある海賊によって干ばつにあえぎ、国民は国王に不信感を抱き反乱軍を組織します。そして、反乱軍はどんどん勢力を大きくし、国王軍がそれを迎え撃つかどうか、という国の瀬戸際に立たされてしまいます。怒り王都に攻め込もうとする反乱軍をどうすべきかを家臣が国王に問います。それに対する国王コブラの答えです。

当時の私は、特に何も感じることなく、へ～っと読んでいましたが、今ならその言葉の重みがわかる。国って、人だよ。コブラ王。


国王と言うコブラの立ち位置と打って変わって、一般ピーポーの私が、国って人だなと思うのは、こんなときです。
フランス、ベトナム、ナイジェリア、台湾、インドネシア、スロベニア、トルコ、ニュージーランド、フィリピン、アメリカのペンシルベニア、インド、そんな国の大変なニュースが入ってきたとき、

ああ、あの子は、あの子の家族は大丈夫かな。連絡してみようかな。

そう思うときです。
また、そんな国の嬉しいニュースが入ってきたとき、

あ、あの子に伝えよう！

そう思うときです。

私にとって国は単位ではなく、私の友達の住む場所、住んでいた場所です。その国の歴史や政治的立ち位置を越えて、私にとって、まずはただ単に友達のゆかりの場所なのです。

国は分かりやすい単位ですが、そこに住む全ての人を指しているわけではない。そう思います。国ってなんだ。人の集合体だ。私の大切な友達が住む場所だ。それ以上でもそれ以下でもない。

私はその国の歴史を知りたい、文化を知りたい、慣習を、伝統を、ジョークを、挨拶を知りたい。その国に生きる人、生きた人ともっと近づくために。

日本とその国の関係なんて知りません。政治的経済的な結びつきは私たちの友情に関係ない。目の前の人と、ただ、楽しく話して、互いを知り合い、ときどき互いの故郷の話をするだけ。

国って人だなあ。