これからのイタンジで、デザイナーをやる面白さ
古巣、イタンジに出戻りしました。
2019年に「日産自動車」から「イタンジ」を通じてITの世界へ。2022年からはデータ×AIのスタートアップ「AVILEN」でブランディングの責任者を約2年半務めて、2024年夏、再び「イタンジ」に出戻りです。
肩書は、デザイン部長 兼 マーケティング部長。大企業のカーデザイナーがITベンチャーのUI/UXデザイナーに転職するまでの話で記載した「デザイナーが職能の壁を超えてさらなる価値を発揮する」にチャレンジしています。
そして、「個人」としてだけでなく、デザイナーが職能の壁を超えてさらなる価値を発揮する「組織」を作っていきたいと考えています。なぜならイタンジは、デザインという手段を使って、事業や会社を成長させるチャンスが沢山転がっているから。
今、最前線で奮闘してくれているデザイナーたちだけでは抱えきれない量の課題があるため、一緒にデザイン領域からビジネスを前進させてくれる仲間を探しています。
AI時代のデザイナーの役割
イタンジは「テクノロジーで不動産取引をなめらかにする」をミッション掲げ、不動産領域のSaaSを中心に事業展開をしています。
ミッションや事業の中身は後述しますが、事業会社のなかでデザイナーが活躍していく上で「ビジネスの解像度を高く持つこと」は非常に重要な要素の一つだと考えています。
実際、事業会社のなかでデザインのスタイリングやビジュアライズ部分の一点のみを極めていこうとすると、ある一定のスキルレベルを超えた先でキャリアが行き詰まる可能性が高いです。
例えば、昨今話題にあがる生成AIの進化と普及が進むほど、要件がきっちり決まったビジュアルを作成する業務はコモディティ化していく可能性もあります。
キャリアの壁を乗り越えるためには、デザイナーがデザインという手段を武器にマーケティングやブランディング、PR、採用、プロダクト開発などの領域へと越境し、事業や会社の成長を牽引する存在になっていくことが一つの突破口だと私は考えています。
そしてイタンジでは、デザイナーに限らず、誰もがビジネスの上流へチャレンジするチャンスが沢山転がっています。
イタンジとは?
イタンジは、あらゆる産業のDXを実行するGA technologiesグループの一員です。イタンジは不動産DX領域を担っています。
さらにイタンジは不動産DXに取り組むイタンジグループの一員でもあります。
整理すると、GA technologiesグループの中にイタンジグループがあり、イタンジグループの中にイタンジやハウスマートなどの企業が存在します。
デザイナーとしては、イタンジグループをスコープに事業成長・会社成長に貢献していきたいと考えています。
イタンジの企業規模
私がイタンジに初めて来た2019年当時、社員数は50名程度で、売上規模も吹けば飛ぶほどのものでした。
それが現在では、単体では未上場ながらも、上場企業と比較しても遜色ない規模まで事業成長してきました。
2024年はARR42億円の着地予定で、これはSaaS上場企業でも20位近辺に入る規模感です。
一方で、デザインチームは2024年9月現在5名の少数精鋭。この規模の会社のコミュニケーションやプロダクト開発に手触り感を持って携わることができるのは、なかなか稀有な環境だと感じています。
イタンジの市場環境
イタンジが取り組んでいるのは不動産のDX。
不動産は46兆円の巨大産業にも関わらず、デジタル化が非常に遅れている領域です。
デジタル化が遅れているために、今でも電話やFAXなどでの業務が多く残っており、いまだに大半の契約手続きが紙で行われています。
そういった様々なアナログな業務をデジタル化してきたのがイタンジです。
創業当初から不動産取引におけるリーディングカンパニーになることを目指していたこともあり、現在は不動産会社様にとってインフラのような存在になりつつあります。
例えば、賃貸借契約の電子化は2022年5月の法改正以降に始まったばかりなのですが、イタンジの電子契約ツールでは不動産仲介会社様の78.8%が利用しており、圧倒的なシェアを有しています。
インフラのような存在に近づいてきていることで、快適なユーザー体験を提供する責務が日に日に増していますが、開発やコミュニケーションに携わったプロダクトが、毎日どこかで必ず使われていることを想像すると、強いやりがいを感じられます。
新規事業・M&A・海外進出による事業拡大
インフラに近づいているプロダクトがある一方で、物件管理や内装工事などの領域は、まだまだ新興市場です。これまでも複数のプロダクトをリリースし続けてきましたが、今後も自社で新規事業を創出し続けます。
また同時に売買やデータ領域への進出を目指し、M&Aも積極的に行っています。
M&Aを行うと、「これまで全く別の会社・事業だったものを、どうブランドに統合して世の中の人たちやお客様に見せていくのか?伝えていくのか?」といった、コミュニケーションデザイナーが真価を発揮する重要な仕事が生まれていきます。
また、海外進出による事業成長も目指しています。
不動産取引は国によって、法律や商習慣が全く異なります。海外へ引っ越す際に、探し方も契約方法も分からなくて戸惑ったことのある方もいらっしゃるかもしれません。
将来、イタンジのプロダクトで世界どこでもワンクリックで住めるような世界になればいいなと思います。
イタンジのデザインチームについて
イタンジは全社で約220名のメンバーがいますが、デザイナーは5名の少数精鋭チームです。コミュニケーションデザインとUIデザインに分かれ、それぞれ関連する部署と密接に連携しながら働いています。
最後に「これからのイタンジでデザイナーをやる面白さ」をお話したいと思います。
①次世代の不動産業界自体をデザインしていく
まずは、一番広義な意味かつ、デザイナーだけでなくイタンジ全社で取り組む「デザイン」という粒度の話。
不動産賃貸の申込利⽤率95.3%、2年連続で仲介会社の利⽤率No.1(ITANDI BB+ 申込受付くん)※1
電子契約ツールは不動産仲介会社様の78.8%が利用、2年連続で利⽤率No.1(ITANDI BB+ 電子契約くん)※1
などイタンジはグループは、これまでなかった市場を切り開き、業界をリードする存在になってきました。
産業を変革し、新たな市場を創造する機会はなかなかありません。
不動産会社様や消費者の方々など、不動産に関わる全てのユーザーにアプローチして、これからの業界のあり方をデザインしていく一員であるという実感を持てるのは、最大のやりがいです。
※1)出典:リーシング・マネジメント・コンサルティング株式会社「2024年 賃貸不動産マーケットのお客様動向調査」https://lmc-c.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/03/lmc_release_20240304.pdf
②グローバルブランドを作り上げていくことへの挑戦
次に、イタンジのことを正しく魅力的に世の中に伝えていくコミュニケーションから、お客様が実際に使うプロダクトのUIの設計まで、一連のデザインを通して築いていくブランドという粒度での話。
この先、プロダクトを拡充していくことやM&A自体による仕事の増加だけでなく、シナジーによるビジネス創出・新規事業に紐づき、デザインが価値を発揮できる仕事がたくさん生まれています。
海外進出にも着手しており、現地の文化や商習慣に合わせてプロダクトをローカライズしたり、マーケティングやセールスコミュニケーションのためのデザインをしていく必要もあるかもしれません。
そして何より、グローバルで通用するブランドに育てていくためにやるべきことも目の前にたくさん積み上がっています。
すでに確立されたブランドの運用ではなく、これからブランドを築き上げていく仲間を常に求めています。
③「チーム戦」で大きな成果をあげる
最後にデザインの現場の話。
正直、これまでのイタンジではデザイナー全員があらゆるデザインと名のつく仕事をやっており、様々な方面から相談される案件をタスクベースでひたすら打ち返すことに必死でした。
その結果、各プロダクトや各職能(PR、IR、マーケ、セールス、PdMなど)に対する理解がなかなか深まらず、いわゆる施策の川下部分のみにデザイナーが関与する形になっていました。
これからは、デザイン組織を拡大すると同時に専門化を行なっていき、得意領域でより深く各プロダクトや各職能と関わり、それぞれのミッションの上流から伴走できる体制を目指します。
まずは、コミュニケーションデザインとUIデザインの2領域にチームを分けます。
これにより各チームを牽引するリーダーが必要になってきたり、複数のチームを束ねるマネージャーのポジションもできます。
やる気次第で、他の職能のフィールドに深く越境したり、マネジメントに挑戦したりできる環境にしていきます。
事業・会社の成長に貢献できるデザイナーになろう
今後、多くの事業会社において、デザイナーに期待する役割の主軸は「スタイリングやビジュアライズ」から「デザインというツールを武器に、ビジネスに資する価値を発揮すること」へとシフトしていくと私は考えています。
そういった時代において、ビジネスの解像度を上げて事業成長・会社成長に貢献できる力を身につけることは、インハウスデザイナーが思い思いのキャリアを自由に描いていくための必要条件の一つ。
イタンジには、その力を身につけられるチャンスがあります。
なぜなら、産業も会社も事業も、まだまだ伸び代だらけだから。
既にできあがったものではなく、これから創り上げる楽しさを分かち合える仲間を募集しています。
コミュニケーションデザイナー:
UIデザイナー: