陰謀論を読み解く-自分の力で考える、論理的思考を鍛える
陰謀論はおもしろい
-バカは騙され、智者は嗤う。
陰謀論を見抜けるか。
つまりそれは世の中を読み解く力でもあります。
全部あってるのか、ここはちがうのか。
全否定するのは思考停止人間、
全肯定もまたおバカな話。
見抜き方というハウトゥはおそらくどこにもないのでしょうが、世の中のことを読み解く方法、そのヒントはたくさんあります。
簡単な方法として、
権力者はみんな大好きなmoney。
お金の流れはどこからどこへ流れているのか
これを知ることが
第一歩といえるでしょう。
人類は自分の利益になることが大好物で
大変よくできた欲深い生き物です。
権力、富、名声etc.
お金が変換されてもたらすものにまで目を向けましょう。
ある一つの事柄から数珠繋ぎにたどっていくと
潤っている人、フィクサーがみつかります。
陰謀論者の面白い部分
陰謀論者のなかには飛躍論理で
因果関係をはしょっている方も見受けられますが
よくよく因果の流れをたどっていくと
なにが「たしからしい」ことかがわかります。
陰謀論のおもしろいところは、
上手い人は事実やエビデンスを混ぜながら
論理を構築するところです。
たとえば、
A→B→C→D→E
という論理の流れがあったときに
主張→事実→事実→虚実→結論
のように事実を突きつけた上で
虚実を混ぜる場合があります。
よく言えば虚実を推測や推論と
言い換えてもいいのですが、
結論としては論理が正しいとはいえない状態になります。
賢いなあ、と思うのは
結論こそ極端であるものの
事実の一端を掴んでいることです。
それは主張の反対派にとっても
重要な論拠であって、
これを覆す事実や証拠を提示できないときは
論理的には負けを認めなければなりません。
(感情的には受け入れられない、そんなことは世の中たくさんありますね)
「たしからしい」は便利
話を戻すと、
たしからしいという表現は、
基本的な私のスタンスです。
100パーセントそうだという証拠や事実も、
覆ることがあるので現時点で「たしからしい」にとどめておく。
論理的思考にこういう発想は大事でしょう。
ロジカルな話し合いができる二者がいれば
決着は早いかというとそうとも言えないもので
弁護士(lawyer)同士が裁判で押し問答になるのは
そこに主観的な主張が入り込むからで、
人間である限りは"論理的"に話すことはできても
論理をつめることはおそらく出来ないでしょう。
最近流行りの陰謀論者の方の指摘は結論はどうあれ一部に事実を積み上げているので精査するのは大変です。
しかしながら、本当にそうなのか?という論理的思考訓練にはもってこいです。
陰謀論者を仮想する
例えば、情報の発信者を陰謀論者と仮説して見ましょう。
テレビで「コロナの影響で不景気」と言った言葉(これを鵜呑みにする人もそろそろいないと思いますが)を陰謀論者が言ってると一旦思いましょう。
反論する思考は例えばこうです
1.コロナ禍によって一定のダメージはあったがそれだけの要因なのか
2.日本は随分前から景気低迷している
3.コロナのせいにすることで起こる影響は?
4.この言葉をこのテレビ局が言うメリットとデメリット
etc.
補足の主張はこんな感じです。
1.はテレビの発信する情報に対する疑問です。短い時間で語句が絞られてるから誤解を招く表現をしたのか、あるいは意図的にコロナを強調したかったのかetcなどが考えられます。
2.景気低迷の原因は様々ですのでコロナ禍というひとつには定まりません。むしろそれを強調することで、視聴者はくぎ付けになるので他の情報が入りにくくなります。政治・経済について考えない人ほどかもにしやすいものです。
3.コロナコロナというのはすごく簡単で、テレビ局もネタを探す労力が減ります。テレビの視聴者層は若年層ではないはずなので、政治的な発送で言えば選挙の有権者がそれを見る確率は高そうです。
4.テレビ局は公益のための団体ではありません。株式会社なので利益になることを優先します。利益を受けるのは株主です、株主が得をするように放送内容を決定していきます。
仮の話ですので、何もみずつらつらと書いているのでここでは事実を述べている訳ではありません。
こんな風に、ひとつの出来事、
言葉ひとつとっても
疑う姿勢が論理的思考には大切なことです。
(練習問題)
GoogleやYouTubeもカンパニーですね。
Twitter、Facebook、LINE etc.
公平性、公益性はありますか?
情報の信ぴょう性はどうでしょうか、
(自社にとって都合のいい内容を
検索上位にあげることもできますね。
削除も自由自在です。)
目の前のひとつの事象の背景に
どれだけの"隠れた前提"があるか、
これを探るためには日々考えて考えて
その思考力を養って行かなければなりません。
自分では無理というなら
信じられる人を見つければいいのでしょうけれど
人は自分にとって都合のいいように
生きる生き物です。
その眼は真実を見る資質があるはずですから
少し頑張ってみたいところです。
私はめんどくさがりで
ゴミ出しの曜日を間違えたりしますが
こればっかりはめんどくさがらずに、
カントの言う「知る勇気」を大事にしていきたいものです。
斑鳩入鹿