十戒なんてものはない。あるのは一手。
指す将順位戦ドラフト団体戦
某ポラリス研の監督が素晴らしい記事を出されていた。
見ていない方はそちらの方がこの記事の100倍タメになるので読むことをオススメする。
いわゆる「マネーボール」と呼ばれる映画と同様に、どのようにしてチームを作り上げたかに焦点が当たっているものになっている。
マネーボールを知らない方は多くいらっしゃるだろう。
マネーボールとは、今では当たり前となった指標によって選手を評価することでお金を掛けたチームではなくお金を掛けられないチームがどのようにして勝つチーム作りをするかというお話だ。
日本では2005年のロッテが良い例であろう。
(とはいえ2005年は33-4の方が有名なのは悲しいところだが)
まあマネーボールの話はここまでにしておこう。
野球は野球。将棋は将棋。
チームを作る上でもチームでどうにかする場合と
個vs個で決する場合では近くとも遠い隔たりがある。
どこに主軸を置くのか
野球のチーム作りはどこを主軸に置くのかという話になるのだが、それにはコンセプトから始まると思う。
強打のチームを作るのか、堅守のチームを作るのか。
さて。野球の話を通り越して将棋の話を着地しようと思う。
ドラフト団体戦のチームコンセプトは
穴熊に打ち負けない
というものである。
フィッシャーで間違いが起きるのは穴熊の場合で攻めあぐねている場合である。
駒を渡すということは相手の戦力が増えるということだ。
自玉に対して何を渡して良くて、何を渡さないようにするのかを考える必要が出てきて時間が割かれる。
つまり自玉の安全を考える必要のない穴熊をどう対応するかがキモになってくる。
穴熊に打ち負けない強さとは
ドラフトを行う前に各人の将棋を見て、穴熊に対する強さという点を踏まえてドラフトのメンバー候補を決めた。
1位はポールさん。
振り飛車党であり、穴熊に対しての攻略は囲いを崩しに行くことができるプレイヤーだと思っているし、どんな将棋でも勝ち切る事の出来るプレイヤーだと思っていた。
1位で振り飛車党を選出した為、2位では居飛車党を選出したかった。
2位はのののさん選出。
居飛車党であること?そして、もちろん穴熊に対して攻略は出来ると思っているが、穴熊に組ませる前に叩くことの出来るプレイヤーだと考えていた。
しかしクジ負け。
ならということでトマトさんを振り飛車党で、同様に組ませる前に叩けるプレイヤーということで選出をした。
ここでKIDコーチを呼ぶことを決めた。
3位は島ノ葉さん
穴熊に対して強いのもあるけれど、将棋がまとまっていると思っていたので選出。
クジ負けしたらどうしようかとも思っていたけど、指名権の獲得ができたのでよかった。
以下はしろいちごさんと育成枠のモコナさん
理由は語る必要……ないよね。
普通に強かった。
とまあ、選出理由を尻すぼみだけど話した。
団体戦を進めていく中で
1番怖かったのが、他人の将棋を壊すこと。
皆さん素晴らしい将棋を指すプレイヤーなので、自分の力戦調の感覚を混ぜてはまずいかなと思っていた。
しかしフィッシャーの将棋でもあり、その中での勝負術は伝えなければいけないところでもあり。
要所要所を伝えるスタイルにした。
将棋を見ながら、指し手一手に意味と価値を与えてきた。
そこをどう拾ってもらえたかは不明だが。
粘り方、迫り方を伝えられたかと思ってはいるが。
あとはどう捉えられたかというだけ。
個々のレベルによって求めるものを変えてきたとは思っているが、それが良かったかも分からぬ。
結果は過去に言った通り。
将棋について深さを伝えられれば良かったと思っている。