オフィス解約が流行っているので、オフィスのない会社が意識していることを書いてみた
最近オフィスの解約が流行ってるらしいので、オフィスらしいオフィスを持たずに4年ほどフルリモート組織を経営してきた経験から気をつけたいポイントをまとめました。
なお僕の組織規模はせいぜい50人前後なので、それ以上の会社規模の人には参考にならないかも。ごめんなさい。
逆に10人以下のチームだったらノリでなんとかなると思うので「新しく会社をつくるぞ」とか「20〜50人規模のチームがある日突然オフィスを解約したら」という人に向けて書いてます。
気をつけておきたいポイントは5つ。ここを抑えておけば、あとはやる気次第でなんとかなると思います。
①公的書類を受け取るためのポスト(要登記)
要登記とあるのは、履歴事項証明書に記載された住所と一致しないと公的な書類などは届かないことがあるから。意外とオフィスがある時は気づかないんですが、ポストに社名が記載されてないと投函されない書類もあるので気をつけてください。
当たり前だけどオフィスを解約したらきちんと登記も変更しましょう。
ここで意識しておきたいことが以下。
・複数人が出入りできる場所にする
・受取担当者は1人に決める
住居用に借りている物件では登記できないケースがほとんどだと思うので、まず選択肢から自宅は外します。
仮に自宅にしたとしても、不測の事態(事故とか病気とか)が起きた時のために複数人が出入りできるようにしておきましょう。
取引先も含め契約や請求業務がすべてオンラインで完結するなら楽なんですが、そうでない場合におきるのが「あの書類どこいったっけ」という問題。
担当者毎に受け取ると1箇所に書類が集まらず混乱の元となるので、総務や経理担当者など、郵便受取係を1人に決めて、その人に集めるのがシンプルです。集めた書類はスキャンしてクラウド上に保存するのがおすすめ。
担当を決めるのが難しい場合には、各自が月末にスキャンしたデータを決められたフォルダにアップするなど明確なルールを決めましょう。
②大人数で自由に会議できるMTGスペース
今は外出が難しい時期ですが、長く続けていれば「ちょっと雰囲気かえて顔を合わせたいね」なんて時もあります。
少なくとも100%誰とも直接あわない、なんてことは無いと思うので気兼ねなく人を呼べるMTGスペースは確保しておきましょう。①の場所と兼ねておくのが無難ですね。
コワーキングやレンタルスペースもいいんですが、ふらっと2〜3人から全メンバーまで集まれる場所が理想です。30人を超えると候補に限りがあるので、イベントスペースとしても利用できる場所がおすすめです。
あとはチームメンバーが作業したい時でも自由に利用できる契約にしましょう。
僕らはMidland Incubatorsという最大50人はいる施設を使わせてもらっているので、MTGや大人数が集まる機会にはそちらを利用しています。
③徹底したマニュアル化
気をつけたいのが「マニュアル通りに動く」ためのマニュアル化ではないこと。新しく参加した人がショートカットできたり、経験した人が振り返るためのセーブポイントみたいな考えが近いかもしれない。
対面してないと誰がどんな情報を持っているのかがわかりづらく「これ誰に聞けばいいの?」が頻繁におきたり、「うまくいった」「だめだった」というナレッジの共有もやりづらくなります。
議事録はもちろん、オンボーディングのフローや仕事の進め方など、ささいなことでもオンライン上に明文化する癖を組織につけることでここを見れば会社の全てがわかるという文化をつくります。
僕らの場合はkibelaに議事録や社内ルールをまとめるようにしているので、基本的にはそこを見れば全て把握できるようにしました。
④雑談できる空気づくり
オフィスがなくなってよく聞かれるのが「雑談がへった」という声。
これも仕組みで改善できます。うちでやっているのは以下
・MTGの冒頭にチェックインをいれる
・雑談、情報共有チャンネルをつくる
・過度な敬語はNG
・豊富なスタンプでレスがしやすい空気づくり
雑談が出来ない主な原因は、ビジネス会話以外の余白がないこと。
なので積極的に余白をつくっていきましょう。
チェックインとは、いわゆるアイスブレイクのこと。
うちではGood & Newという最近あった「良かったこと(Good)」や「新しい発見(New)」を1人5分程度で共有するようにしています。
チャットで雑談ができないという人は「こんな発言してもいいのかな」という恐怖心が大きいと思うので、雑談が許される場づくりを意識しています。
雑談専用のチャンネルをつくったり、ささいな発言でもレスするようにしたりとか。スタンプを増やしてカジュアルにコミュニケーションがとれるようにするのもあり。
業務に関係ない内容であれば、あえて目上のメンバーが入ってないチャンネルをつくるのもいいなーと最近は思ってます。
⑤良くも悪くも期待しない
最後に。一番重要なのがお互いに期待しないこと。
あいつ今働いてるのかな、とか気になって管理しようとしたり、されたりすることは期待せずに気持ちのいい距離感で働きましょう。
成果だけに全力で集中して、うまくいかなければ見直す、うまくいってれば過程は気にしない。その分セルフマネージメントはしっかりと。
そんな意識でいれば、いいかんじに回るかなぁって考えています。
【おまけ】 うまくいってないこと
偉そうに書いたけどあまりうまく回ってないことも多いです。特にこの辺はだれか良い方法あったら教えてください。
・日報→なんか続かないし意義を見失いがち
・レシート等の管理→①の仕組みあっても大体抜け漏れある
・ゴリっと進めたい時の熱量→「うおー!」ていう熱が伝わりづらい
こうして書くと、ただ単にだらしないだけな気がする。でも人は怠け者なので仕組みでなんとかしたいですね。
暗いニュースが多いけど、時代の転換点って空気もバシバシ感じるので前を向いてがんばっていきましょう。
スキってしてくれたら僕の主な生息地でもある名古屋・駅西エリアのオススメのお店を教えます。
コロナが落ち着いたらぜひ。