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コンデンサ(キャパシタ)の本質

コンデンサは、「導体」か「絶縁体」か? 
いえいえ、導体でも絶縁体でも無く、「誘電体」ですよと、言われるかもしれませんが、それって何なのでしょうか?。 私も理解してません。 しかし導体、絶縁体は理解しやすいです。 だから、導体、絶縁体の概念だけで考えるとわかりやすいです。

話は脱線しますが、学問はいい加減さを嫌う為、厳密さに気を使います。しかしその弊害として、理解しにくい事があるという問題が発生します。 結果、理解できず覚えるだけになります。 英語で単数形の前はaが無いとダメだとか、そこはaじゃなくてanだとか…。 言語の目的は意志伝達することにあるので、aとかanはどうでもいいと思うのです。厚切りジェイソンの日本語だって、「てにをは」 がかなりめちゃくちゃですが、ちゃんと意味は通じますし、外人だから細かい文法のミスはおかしいと感じません。
つまり、誘電体が何なのかという厳密な話はどうでもいい事で、どの様な振る舞いをするかを知る事が本質を理解する上で重要になると考えます。  

本題に戻ります。
コンデンサを理解するには、下記2つだけで全てを説明できます。
 ・電圧変動がある場合は電流が流れる(=導体として振る舞う)
 ・電圧変動が無い場合は流れない(=絶縁体として振る舞う)

もっと一般化した表現をすれば、交流や脈流は通電するが、直流は通電しない。
では、なぜこのような事が起こるのでしょうか?

コンデンサに電流が流れる仕組みは充電(放電)現象だけだからです。

電位差が発生したら、その分だけ充電(放電)しますが、電位の変化が無くなれば、やがて充電(放電)は終わり電流は止まります。

一つ注意すべきことは、充電(放電)現象を粒子や水のようなものが容器に貯まるイメージを持ってはいけません。 充電中もGND側に入力と等しい電流を放出するからです。 充電は通電(導体としての振る舞い)ですので、入力と出力に等しい電流が流れる訳です。水流で考えてしまうと、入れたのと同じだけ流してしまったらいつまで経っても貯まらないのでおかしなことになります。

では、充電(放電)という現象はどう理解すればよいのでしょうか?
粒子や水のような長距離を動く物体がコンデンサの中に蓄積するイメージではない事はお分かり頂いたと思います。 厳密な表現では無いかもしれませんが、コンデンサの中には+-の極を持った粒子が沢山存在していて(=誘電体)、充電されてない状態では各粒子がバラバラの方向に並んで全体として中性になってると考えます。 電圧をかけると、各粒子の電極が整列します(電池の直列状態をイメージしてください)。  全粒子が整列し終わるとこれ以上粒子は動かなくなるので充電が終了します。

コンデンサ(誘電体)に流れる電流は「変位電流」と呼ばれますが、これは電荷(粒子や水のイメージで説明)が移動してる訳ではなく、粒子の電極が整列する動きが電流として作用する為にそう呼ばれます。 例えとして適切ではないかもしれませんが、「波動」と「粒子」の関係に似ています。 波は実際は移動してませんが(振幅が隣の物質に伝わるだけ)、粒子は実際に移動します。 抵抗やコイルを流れる電流は粒子で、コンデンサを流れる電流は波動に近いイメージだと思います。

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