絶望や孤独も憂鬱も。
昨夜は、初めてレイトショーの映画を観に行った。
観たいと思っていた映画がレイトショーでしか上映されていなかったからだ。
観たのは、「Dear Evan Hansen」
テーマは、10代の若者のメンタルヘルスと葛藤のようで、実はすべての年代の人々が抱えるまたは、抱えうる葛藤や悩み、絶望と孤独感について描かれていたのではないかと思う。
正直、ミュージカル映画はあまり好きではないのだが、この映画を観て、ミュージカル映画の良さに触れることができた。
なぜなら、劇中の歌が、映画のストーリーや登場人物の心情を映し出す核だったからである。
特に、「You will be found」が、最近凝り固まっていた私の心をすーっと解け出させてくれたのか、悲しいとか悔しいとか、寂しいとかでもないのに、号泣してしまった。
私の何かが救われたわけでもない。
ただ、なんとなく、肩にそっと手を置いてもらえたような気がして、ほんの少しだけ力が抜けたのだ。
そして、「独りじゃない」って、何度も歌詞や台詞に出てきたのだけど、なぜか私には、素直に頷くことができなくて、帰り道その理由を考えていた。
そして、出た答えは、私が生きていくためには、孤独感や絶望を受け入れる必要があるからである。
まぁ、私の認知が歪んでいるのかもしれないが 笑。
確かに、独りの定義は人それぞれだと思う。
実際に周りに人がいても、そうじゃないとは言いきれない。
ただ、例え本当に独りだとしても、助けてほしいときに、助けてと言えて、助けに来てくれる人がいれば、それで十分なのかもしれない。
みんなが、そうやって、助けを求め合い、助け合えれば、独りじゃないといえるのかもしれない…。
映画でのメッセージもそうだったし、きっと、そうなのだろう。
たぶん、そう考えられたら初めてそこで、私も救われるのかもしれない。
そして一夜あけて、今朝のニュースで女優さんの訃報を知った。
もちろん私には、理由なんか分からない。
それに、理由はひとつだけじゃないと思う。
もしかしたら、何かの拍子に理由のつまったロシアンルーレットの引き金を引いてしまっただけかもしれない。
おもちゃのピストルしか持っていない適当人間の私には、その女優さんの苦労や苦悩、葛藤や孤独感、絶望は、計り知れない。
もしかしたら、引き金があることが救いとなり、今まで頑張ってこれたのかもしれない。
私だったら、誰に電話をかけたいと思うのだろうか。
いや、かけないだろう。
その理由を分かってくれる人や共感してくれる人は、少ないだろう。
最後に、今回初めて、映画のレイトショーを観に行って、レイトショーの良さに気付いてしまったので、また行きたいと思う。
チャップリンの映画とか、ポップコーンを食べながら、だらだらと朝まで観てみたい。