Vol74 雪国に移住!住宅選びのテクニック㉓,㉔,㉕,㉖
雪国に移住をする時、大切なことは冬対策です。
とくに、住宅を選ぶときには、冬の暮らしを想定しなくてはいけません。
そこで、雪国での住宅選びに失敗しないように、雪国特有のチェックポイントをお教えします。
こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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※このたび、同タイトルで有料書籍を出版させていただきました。
その関係上、こちらNoteにおいても、有料書籍に掲載された一部を有料記事とさせていただきました。
ご理解をいただければ幸いです。
1⃣ はじめに
雪国に移住をする時、大切なことは冬対策です。
そして「住まい」選びも、冬の暮らしを想定しなくてはいけません。
例えば、「冬でも暖かい家」や「雪がたくさん降っても安心な家」が理想になります。
また、田舎移住を希望する人の6割以上は、中古住宅(空き家)の購入を考えます。
新築と比較してリスクの高い中古住宅(空き家)を購入するのであれば、とくに注意をしなければいけません。
そこで、「移住プランナー」として200組以上の移住者をサポートし、また「空き家相談士」として空き家選びに熟知し、そして自ら雪国(北海道)に移住し、20年近く居住した経験から、雪国における住居選びのポイントをお教えします。皆さんの知らない「雪国ならではの事情」について、細かくお伝えします。
2⃣ 雪国に移住!住宅選びテクニック
No㉓ 断熱材が満たされた住宅
雪国の住宅では断熱材はとても重要です。
ちなみに、断熱材は「繊維系」のグラスウール等と「発泡プラスチック系」のウレタンフォーム等に大別されます。
グラスウールはごく細いガラス繊維でできており、安価で施工できるため、住宅の断熱材としては最もよく使われています。
一方、ウレタンフォームはプラスチック素材の中に細かい泡を閉じ込めて空気の層をつくることで断熱します。
価格は比較的高価ですが、気密性や耐久性が高く、長期間の使用にも安心感があります
施工方法は、現場で必要な場所に吹き付けて発砲させるものと、工場で発泡させてボード状に成形してから使用するものがあります。
年代別の断熱基準を見ると、S55年度旧省エネ基準では外壁のグラスウールは30㎜、天井のグラスウールは40㎜と指定されています。そしてH4年新省エネ基準では、外壁のグラスウール55㎜、天井のグラスウール85㎜、H11年次世代省エネ基準では、外壁のグラスウール100mm、天井のグラスウール180㎜と変更されています。
S55年の旧省エネ基準とH11年次世代省エネ基準を比較してもかなりの差があります。
更に、平成15年には換気システムが義務化されましたので、雪国で住宅を探すのならば建築年度平成15年(2003年)以降がおススメとなります。
ちなみに、購入を考える中古住宅に「矩計図(かなばかりず)」があると、断熱材がどのように入っているかが記入されていますので、所有者や不動産業者に確認していると良いでしょう。
No㉔ ベランダやウッドデッキの無い住宅
戸建て住宅を購入するのならば、ベランダやウッドデッキがあると嬉しいですね。
ベランダがあると、天気の良い日には洗濯物を気軽に干すこともできます。
しかし、雪国ならば少し事情が異なってきます。
何故ならば、雪国では冬季間の使用ができません。
そのうえ、雪が積もることで、通常よりも傷みが進みます。
雪解けのあと、雪山から現れたベランダやウッドデッキを見てショックを受けることもあります。
雪の重みによる板割れなどの破損は、毎年度のことになるかもしれません。
ベランダは雪が降り積もることで、すぐにドアの開閉が出来なくなります。
玄関のように基礎を高くしていないからです。
結局、ベランダに積もる雪を何もできずに、ただ眺めるだけになるかもしれません。
雪国ではスチール製の物干しを夏場は庭に出し、冬は倉庫に収納するのが一般的となります。
もしも、ベランダやウッドデッキを設置するのであれば、透明のパネルで囲むことが望まれます。
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移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。