Vol49 雪国に移住!住宅選びのテクニック⑤,⑥
雪国に移住をする時、大切なことは冬対策です。
とくに、住宅を選ぶときには、冬の暮らしを想定しなくてはいけません。
そこで、雪国での住宅選びに失敗しないように、雪国特有のチェックポイントをお教えします。
こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ はじめに
雪国に移住をする時、大切なことは冬対策です。
そして「住まい」選びも、冬の暮らしを想定しなくてはいけません。
例えば、「冬でも暖かい家」や「雪がたくさん降っても安心な家」が理想になります。
また、田舎移住を希望する人の6割以上は、中古住宅(空き家)の購入を考えます。
新築と比較してリスクの高い中古住宅(空き家)を購入するのであれば、とくに注意をしなければいけません。
そこで、「移住プランナー」として200組以上の移住者をサポートし、また「空き家相談士」として空き家選びに熟知し、そして自ら雪国(北海道)に移住し、20年近く居住した経験から、雪国における住居選びのポイントをお教えします。皆さんの知らない「雪国ならではの事情」について、細かくお伝えします。
2⃣ 雪国に移住!住宅選びテクニック
No⑤ 玄関が南北向きの住宅
雪国で怖いのは、写真のような屋根にできる雪庇(せっぴ)です。
雪庇とは、雪のかぶった山の尾根等で、風が一方の方向に吹くことで、風下方向にできる雪の塊を指します。
また、住宅においては風下方向の屋根から雪がせり出している状態のことを雪庇と言います。
この雪庇は雪が固まったものですから、車の上に落雪することで、フロントガラスを割ることもあります。
万が一、人の頭の上に雪庇が落ちれば、首の骨が折れる等、大きな事故にもなります。
この雪庇は風下方向に出来やすくなりますが、日本海側であれば、概ね、冬は西風が吹きます。
従って、東向きに玄関があると、その上の屋根に雪庇ができやすくなり、玄関からの出入りが危険になります。
同じく、東向きの玄関を設置することで、玄関横に車を駐車していることも考えられます。
すると、車の屋根に雪庇が落ちて損傷することになります。
一方、西向き玄関の場合は、風雪が直接当たるため、玄関前の積雪が多くなります。
朝、除雪をしようとすると、玄関の下に雪溜まりが出来ており、玄関が開けられないないこともあります。
もちろん、雪庇が屋根から落ちることで、落雪スペースも広く取っておかないと、隣接とのトラブルにもなります。
その他にも、雪庇がなかなか落ちないと軒先に重量が加わってしまい、軒先が折れてしまうリスクもあります。
このように、雪庇は家にとって何も良くはありません。
従って、雪庇ができにくい家を選ぶことが大切です。
主に西風が吹くようならば、南北に玄関を設けることをおススメします。
雪国で住宅を選ぶのならば、その地域の風向きを考慮して家を選ぶことをおススメします。
風向きは地域の人に聞けばすぐにわかりますよ。
それと、雪庇が良くできるかについても、地域の人に聞けばよく知っていますからね。
No⑥ 床下配管の安心な住宅
雪国でもうひとつ怖いのが、水道管の凍結です。
底冷えの朝、水道が出なトラブルは良く聞く話です。
また、数日間、家を空けたことで、水道管が凍結することもあります。
最近の家は、水道管は地下深く通していますので、凍結等のリスクは軽減されています。
しかし、古い中古物件等は、床下を配管しているものが多くなります。
当然、配管に水があることで、水道管が凍結するリスクがあります。
そのため、雪国では、底冷えする朝の前日や、旅行などで家を空ける時には、「水落とし」と呼ばれる、配管の水抜きを行う必要があります。
ちなみに、「水落とし」とは、不凍栓を操作し、管の中の水を抜く作業のことをいいます。不凍栓の種類には様々なものがあり、その位置や操作方法(手動式、電動式)も建物によって様々です。
この「水落とし」ですが、建築の古い住宅等は、水がきれいに抜けないことが多々あります。
すると、水道管の凍結が頻繁に起きることになります。
昔の映画やドラマで、朝からやかんに水を沸かして、凍結した水道管にお湯を掛けている光景を見たことはないでしょうか。
朝、水道管が凍結することで、慌ただしい1日の始まりとなってしまいます。
こうした水道管の水がきれいに抜けない要因は、家の老朽化によるたわみから、床下の水道管の高低差がおかしくなってしまうなど、様々なことが考えられます。
また、水道管の凍結が多いのであれば、水道管に保温用のマスキングをするなどの対処がしてあるかも確認する良いですね。
そこで、雪国で家を購入する際には、水道管の凍結には事前チェックが必要です。
とくに、専門業者に床下の配管を確認してもらうことがおススメです。
3⃣ 最後に・・・
「衣食住」と言われるように、私たちの生活で「住むところ」はとても大切です。
1日の中で、最も長い時間を過ごすのが自宅です。
そこは、快適な時間を過ごすことが出来て、心の安らぐ場所でなければいけません。
特に雪国ならば、その空間はとても大切になります。
そのためにも、住まい選びは慎重に進める必要があります。
このコラムが、雪国への移住を検討される皆さまに、少しでもお役に立てれば幸いです。
4⃣ TOPの画像
最後に、私の好きな雪景色をプレゼント
北海道美瑛ケンメリの木
ラベンダーは花畑で有名な美瑛ですが、美瑛の丘が一面真っ白になる雪景色も最高です。
高台にあるケンメリの木から見る展望は最高ですね。
ちなみに。「ケンメリ」とは、昔の日産スカイラインの愛称。
1972年9月に発売された4代目スカイラインとして、一世を風靡しました。
そのスカイライン「ケンメリ」のCMで使用されたのがこの風景でした。
ちなみに、この木の道路を挟んでレストランがあります。
そこには本物の「ケンメリ」を見ることが出来ます。
私の世代なら、憧れの車でしたね。
最後まで読んでいただき有難うございました。
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移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。