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Vol42 フォローの風!空き家情報は増えていく。

田舎移住を希望する人の6割以上が、「空き家」を探しています。そのなかで、今後、空き家情報が増えてくることが予想されます。その理由について書いてみました。

 こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談経験から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 2023年法改正「管理不全空き家」とは


2023年法改正により、将来「特定空き家」になる可能性のある空き家を「管理不全空き家」と規定し、「特定空き家」と同様に「固定資産税の住宅用地特例」が受けられなくなりました。
つまり、倒壊など今すぐ危険を及ぼす可能性がない空き家も、固定資産税が上がってしまう可能性があります。
 
固定資産税の住宅用地特例は次の通りです。
小規模住宅用地(200㎡以下) 固定資産税が1/6
一般住宅用地(200㎡超) 固定資産税が1/3
 
住宅用地は敷地面積によって、固定資産税が1/3~1/6に軽減されています。
しかし、「管理不全空家」に指定されると、この特例を受けられなくなるため、土地の固定資産税が3~6倍に上がってしまうということです。
 
仮に評価額1,000万円、200㎡以下の土地に建つ空き家の場合、税率1.4%で住宅用地特例が適用されると約2.3万円が固定資産税額です。
しかし「管理不全空家」に指定されて住宅用地特例が解除されると固定資産税額は14万円、毎年10万円以上税金が上がることになります。
固定資産税は毎年のランニングコストですから、10年間では100万円以上の負担増になってしまいます。

2⃣ 「管理不全空き家」法の施行で起こること。


今回の法改正が2023年12月13日に施行されました。
このことで、次の3点が懸念されます。
 
① 自治体の助成金の打ち切り
 
多くの自治体が空き家の解体やリフォーム、または空き家バンクの登録に助成金を設置しています。
しかし、固定資産税が実際に上がることになれば、空き家バンクへの申し込みが殺到します。
当然、自治体の助成金は予算が膨れ上がるため、補助金額が引き下げられたり、補助金が打ち切りになる可能性があります。
 
② 解体業者不足
 
倒壊などの危険がある空き家は解体の勧告や命令が出ます。
しかし、固定資産税が上がることで、解体の依頼が増えることになれば、解体業者が不足しすぐに対応できなくなる可能性があります。
 
国土交通省によると、2022年末時点で全国の解体業者数は約4.3万業者でした。
一方、全国で「その他の空き家(放置されている)」は約349万戸もありますので、当然、解体業者の数が足りなくなることが予想されます。
さらに、重要と供給のバランスが崩れれば、解体価格の高騰、悪質な詐欺などの可能性も高くなります。
 
③ 売却が難しくなり値崩れする

固定資産税が上がるのであれば、その前に手放してしまおうと考える方が多くなります。すると、中古住宅市場が供給過多になり、売却が難しくなり値崩れの可能性が予想されます。

3⃣ 空き家を購入する移住希望者には追い風!


国土交通省の発表では2018年空き家数849万戸、空き家率13.6%です。
その中で、その他の空き家(放置している空き家)は349万戸になり、全体の約41%を占めています。
そして、その他の空き家(放置している空き家)は2030年470万戸に増加すると言われています。
こうした背景の中で、国は「管理不全空き家」を施行することで、管理不全空き家の増加を470万戸から400万戸程度に抑えることを目標としています。
 
一方で、「管理不全空き家」が施行されたことで、全国の自治体の取り組みが進めば、空き家バンク等の情報が大幅に増えることが予想されます。
また、供給過多になることで、値崩れが起こすことさえ予想されます。

このことから、空き家を購入し田舎に移住を考えている人にとっては、空き家の情報が増えることで自分の希望する空き家が見つけやすくなります。
 
空き家と移住希望者のマッチングは、まさにWin×Winの関係です。
移住希望者にはフォローの風が吹いているとも言えるでしょう。

4⃣ TOPの画像

最後に私のおススメ移住地をご紹介


奈良県吉野町

奈良県の南半分を占めるのが吉野エリア。その玄関口の呼べるのが吉野町です。
この町はなんといっても、日本随一の桜の名所。
吉野山の千本桜は圧巻でしかありません。
(実際には、3万本のヤマザクラが咲き誇ります)
吉野川とのコントラストは最高ですね。
また、世界遺産に登録されている修験道の聖地で、多くの神社仏閣があります。
吉野は神々が住む山としても有名ですが、神様の足元で静かに暮らすのも良いかもしれませんね。

最後まで読んでいただき有難うございました。
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移住プランナー| 田舎暮らし|プロ|
移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。