歴史は繰り返すと言うけれど

江戸時代「胡麻の油と百姓は、絞れば絞るほど出る」と言ったのは神尾春央という人でした。

この言葉は、江戸時代に農民がいかに虐げられていたかを表す表現として、よく使われます。

ところが、物事には様々な面があるもので。

当時、年貢をごまかす農民もいたそうです。

藩主が気に入らないからと、別の土地へ逃亡する人達もいて

農民達が出て行ってしまって困っている大名などもいたそうです。

いつの時代にも制度の抜け道をうまく利用したり、ごまかしたりする人達は一定数いるものなのでしょう。

お上(政府)のいうことには表面上は従うけど、言いなりにはならないよ。

と言った感じでしょうか。

だから彼は「どうせ年貢をごまかしているのだから、絞れば絞るだけ出てくるのだ」とこう言ったのかもしれません。

さて、緊急事態宣言下で20時閉店に協力した飲食店への補償として一律1日6万円が給付されると言います。

大きい店なら1日6万じゃ成り立たない。逆に個人でやってるお店なら丸儲けになります。

中にはコロナバブルなんて人もいて、緊急事態宣言が伸びて欲しいと思っているそうです。

店の規模に応じて個別対応してくれ、という意見はもっともだとしても。

それをするのに、昨年の収入を証明する書類を提出して、調査や監査してからなんてやってたら給付まで時間がかかりすぎ、書類審査が複雑になれば人手や人件費だって馬鹿になりません。

(本来は、こういう時の為に活躍するのがマイナンバー制度なのでしょうが、マスコミの反対報道の成果が大きく普及は遅れています。日本がデジタル化しない要因の一つはここにもあるんでしょう)

結局、一律給付というのがベストではないがベターと判断されたのかもしれません。

最近では、持続化給付金を狙った詐欺事件もありました。

政府は特措法で言うこと聞かない人やお店に罰則をと言っています。

政府が国民の良心を信じていなければ、罰によって社会秩序を保とうとし、国民が政府を信用していなければ、不正は増えるのでしょうか?

お上(政府)と民(国民)の関係ってのは、今も昔も難しいものですね。


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ijo katuki
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