減損損失について出来るだけ分かりやすく説明しようと思う
どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。
決算を読むうえで減損とは何かを知る事は重要だと思いますので、今回は減損についてなるべくわかりやすく説明しようと思います。
会計用語の説明をしてくれている記事は多いですが、正確性を重視するあまり分かりにくくなっているものが多いです。
決算を読めるようになるのに正確な知識はいりません、イメージをつかめていれば十分です。
なので今回は正確性を無視して減損について雰囲気をつかんでいきましょう。
そもそも決算上の数字の根拠って何?
例えば設備投資をして1億円の機械を買ったとしましょう。
そうすると決算上、固定資産に機械1億円が計上されることになります。
この決算を見て皆さんはどう思うでしょうか?
「この会社は1億円の機械をもってるんだなー」とアホのように当たり前の感想を持ちますよね、私は確実に持ちます。
しかし、よくよく考えると「この1億円の根拠って何?」と思わないでしょうか。
だって1億円で買った物のほとんどは1億円では売れないです。
買ったものを即行メルカリで売ったら大抵の場合損する理論です。
特に、自社仕様にカスタマイズした機械なんかであれば半値で売れるかも怪しいです。
じゃあこの1億円の根拠は何なのでしょうか?
それは、この機械を使えば将来的に累計1億円以上に稼げるよという見通しです。
1億円の機械買うときに、この機械を使えば累計1千万円稼げるぞという見通しで買う人はいませんよね、9千万円損してしまいます。
当然1億円以上稼げると思うから買うわけです。
つまり、機械が会社にとっては1億円以上の価値があるから1億円として計上する根拠となるのです。
「じゃあ10億稼げる見通しなら10億で計上してもいいんじゃないの?」と思われた方は素晴らしいです。
実際に会計学ではそのような考え方もあります。
しかしデメリットが大きいため採用されていません。
減損って何?
1億円の根拠は機械を使えばそれ以上に稼げる見通しなので、会社にとっては1億円以上の価値があるからだった訳ですが、もちろん見通しが悪化してしまうことがあります。
例えば、機械で作ったお菓子が1日1000個売れるはずだったのに、市場環境が変化して500個になってしまったなんて事が起こります。
そうすると、「どうやらこの1億円で買った機械は累計5千万円しか稼がなそうだぞ」という見通しに変わるわけです。
となると、1億円の計上根拠が失われてしまいます。
5千万円の見通しであれば決算上も5千万円として計上しなければなりません。
ここで出てくのが減損です。
減損損失を5千万円計上して、機械の金額を5千万円に引き下げるということをする訳です。
つまり減損損失が出るということは、「減損の金額分だけ投資の回収が出来なそうです」という情報開示だということです。
よく私は減損は費用の前倒しだと表現します。
本来は減価償却によって1億円を10年で1千万円づつ費用化するはずのものが、5年分の5千万円を先取りして費用化してしまうような計算になるからです。
10年トータルで見れば1億円が費用化するのは変わりませんから、早いか遅いかの違いだということで前倒しと表現しています。
という事で今回は減損についての説明でした!!