【無料回】バリューゴルフの決算から考える1人ゴルフ予約サービスは成長が期待できる理由
大谷選手のホームラン動画を見ていたら上手くなった気がしたので、今日はバッティングセンターに行ってみました!!
これからはホームラン動画を見て上手くなった気になった所で満足することにしています。
さて、今週はゴルフ業界について取り上げています。
コロナ禍で屋外スポーツは人気を高めていますし、松山英樹さんの活躍もあり活況となっている事が考えられる業界です。
具体的にはゴルフ用品の中古販売を行っている、ゴルフ・ドゥ、ゴルフ予約やゴルフメディア、ゴルフレッスン、ゴルフ用品販売などを総合的に行っているゴルフダイジェスト・オンライン、ゴルフ場予約がメインのバリュー・ゴルフを取り上げていきます。
そんな中で今回はゴルフ場予約サービスを主軸として提供しているバリューゴルフの決算を見ていきます。
ゴルフ業界の事はこれまで取り上げてきた回である程度見えてきたので、いつもよりボリューム控えめでサクッと読める形にしてみました。
それではまずは事業内容から見ていきましょう。
主力サービスは1人予約ランドというゴルフ予約システムです、ゴルフといえば1人ではラウンドを回りませんよね。
なので複数人で行くわけですが、ゴルフ仲間数人がそう都合のつくものでもないわけです。
なのでもっとゴルフをしたいけど、周りの都合のつくたまにしかゴルフができないという方が多数いるわけです。
そういった1人だけどゴルフがしたいという需要に対応して、一緒にラウンドを回る人のマッチングサービスを提供しているのがこの1人予約ランドです。
オンライン上で一緒にラウンドを回る人のマッチングを行ってくれるので、自分の生きたい日と時間の都合が合う人同士でゴルフが出来るというわけです。
2010年からサービスを開始し伸びてきたサービスで、利用者数、予約数、ゴルフ場数は最大級だとしています。
ゴルフの予約サイトの事業を考えた時にどうやってサイトを利用してもらうかは課題です。
プレーヤーの年齢層も高めですし、いろいろなゴルフ場を回るよりも近隣のなじみのゴルフ場に行くケースも多いはずです。
なので仲間内でゴルフをする際にはこういった予約サイトを通す必要性は必ずしも高くありません。
しかし1人でプレーしたいとなると、マッチングの方が重要なのでこういったサービスを通す理由ができますよね。
おひとり様需要をとらえているというのはオンライン予約と非常に相性がよく、伸びてきたと考えられます。
なのでそのビジネスモデルとしては、ゴルファーのマッチングで集客し、ゴルフ場からシステム利用料や広告費の受取り、さらには集客サポートを行う事で収益を得ています。
またゴルフプレーヤーに対しては、レッスンの提供やゴルフ用品販売を行っています。
その他にも国内外のゴルフツアー旅行を中心に旅行サービスも提供している企業となっています。
それでは業績を見ていきましょう。
売上高は22.4%減の44.7億円、営業利益は42.2%増の9100万円、純利益6500万円→3200万円の赤字となっています。
どうやら売上は大幅減となってしまった一方で、営業利益は大幅増、そして純利益は赤字転落となかなかややこしい状況にいたようです。
ちなみに営業利益が増加しつつも、純利益では赤字転落となってしまった理由は法人税等調整額という科目に要因がある事が分かります。
これは税効果会計という少し難しい会計上の処理が要因なので今回は触れません、税金の影響で本質的には増益だったと考えてもらえれば問題ありません。
また、売上減となりつつも、営業利益が増加した要因は粗利率の増加にあります。
粗利率を計算してみると、23.6%→29.9%へと大幅に良化しています
ではどうして粗利率が増加したのかというとそれは事業内容を見てみると分かります。
最初にみたようにバリューゴルフの事業内容はゴルフ事業の他にトラベル事業があります。
事業ごとの業績としては
①ゴルフ事業:売上35.8億円(13.3%増) 利益4.9億円(16.4%増)
②トラベル事業:売上8.4億円(66.4%減) 利益0.4億円の赤字→0.8億円の赤字
となっており旅行需要の減少を受けて旅行事業が業績悪化で、ゴルフ事業は好調だったことが分かります。
そして前期の時点の利益率を計算してみると
ゴルフ事業:13.3%
旅行事業:-1.6%
と利益率が高いのはゴルフ事業で、旅行事業は前期から赤字だったという事ですね。
特にゴルフ事業はオンラインの予約、マッチングサービスがメインですから粗利率が高いため、ゴルフ事業の比率が上がり旅行事業の比率が下がる中で、全体としては粗利率の増加、利益率の増加につながっていたという事です。
直近の3ヶ月の業績を見ても、売上は6.1%減となった一方で、営業利益面では黒字転換と減収増益の傾向が続いています。
やはりその要因はゴルフ事業が伸びた一方でトラベル事業の業績悪化です。
ゴルフのおひとり様需要は増加していたという事ですね。
また、1人予約ランドの会員数を見てみると
新型コロナの影響が最も大きかった2020年の4~5月あたりでも前期比120%弱と成長が続いていて、2021年4月、5月でも前期比116%台と成長が続いています。
ゴルフ市場のオンライン化とおひとり様需要の増加が続いている事が分かります。
1人でもプレーしたいという需要は大きいはずですし、まだサービスに気づいていないだけという方も多いでしょう。
さらに、これまでゴルフ企業を見てきて分かった通りで若年層のプレーヤーが増加しています。
若年層の増加は1人ゴルフ予約ランドにとっては大きな追い風になるはずです。
体力的にもハマったら頻度高くプレーしてくれるでしょうし、オンラインとの親和性も高いですから、サービスを見つけやすいはずです。
サービスを伸ばしていくにめちゃくちゃ大切なのは顧客に思いついてもらう、たどり着いてもらうという事です。
若い層は1人でもゴルフしたいと思ったら「ゴルフ 1人」とかで当然ググりますよね。
サービスを思いつきやすく、たどり着きやすい層だということです。
若年層のプレーヤーの増加は追い風となるでしょう。
さらにアメリカでは、テレワーク化によって平日のゴルフ需要が増加しています。
日本でも、テレワークが浸透していく中でそういった平日需要が増える事が考えられます。
市場環境としては良好なのでゴルフ事業に関しては今後もさらに大きく伸びていくと予測します!!
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