みんかぶの決算から考える今後の業績

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今回見ていくのは株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドです株式関連の情報サイト「みんなの株式」を運営している企業ですね。

新型コロナがあり、ネット証券ではかなり口座開設数が増加していたりと個人投資家も増加していて投資の需要が大きく伸びているようです。

という事はみんなの株式などのサイトは好調となっている可能性がありそうです。

今回はそんな好調と考えられるミンカブの今後について考えていきましょう。

それではまずこちらの資料をご覧ください。

ちなみにミンカブは前期の第3四半期から連結財務諸表を作成しているため、前年同期には個別財務諸表しかないため単純な比較は出来ない点はご注意下さい。(とはいえ子会社の影響はそんなに大きい訳ではない)

売上高は60.1%増の17.6億円、営業利益は89.8%増の2.6億円、純利益は50.5%増の1.3億円となっており大幅な増収増益となっており好調な事が分かります。

もう少し詳しく業績を見ていきましょう。

ミンカブの事業セグメントは①メディア事業(みんなの株式など)②ソリューション事業(金融業界の企業などに金融情報などを配信する事業)と2つある事が分かります。

それぞれの事業の業績は
①メディア事業:売上6億5483億円 利益:2億5089万円
②ソリューション事業:売上11億円1204万円 利益2億4647万円
となっており売上面ではソリューション事業の方が大きく、利益面ではほぼ同程度となっているようです。

どうやらミンカブは意外とメディア事業を主体とした会社ではなかったわけですね。

続いてメディア事業をもう少し詳しく見ていきましょう。

月間のユニークユーザー数(サイト利用した人の数)はコロナによる特需からは減りはしたものの、前期比で106万人増と好調を維持している事が分かります。

また、新型コロナによる先行き不安もそうですし、終身雇用や年功序列といった価値観が完全に失われていく中で、投資や資産運用に対して興味を持っている方も増えているようですからメディア事業はこれからも好調が期待できそうです。

メディア事業では広告収入は1.9%減と不調な一方でまだまだ小規模ながらも課金収入は103.1%増と「みんかぶプレミアム」などのサブスクリプションのサービスが伸びている事が分かります。

ちなみにユーザー数は減少しているにも関わらず広告収入が減少していたのは、新型コロナで広告単価が減少していた事が影響していると考えられます。

そしてミンカブは広告中心から、伸びているみんかぶプレミアムの課金収入などのサブスクリプション(月額1000円的な定期的にお金が入ってくるやつ)中心への移行を目指している事が分かります。

実際に売上に占めるサブスク比率は50%を超えるところまで増加しており、サブスク売上も前年比で2倍以上に増加しているようです。

また、メディア事業の売上げは1.3%増ですが、ソリューション事業は114%増となっており、そのソリューション事業の大半がストック収入から成り立っている事が分かります。

つまり大幅な伸びを支えているのは、メディア事業ではなくソリューション事業だということです。

銀行などでも低金利で業績は厳しくなってきており、多くのところが金融商品を販売することで業績の回復を図ろうとしています。

しかし地銀などでは技術力や資金力が足りず質の高いサービスを提供することは難しくなっているところが多いです。
なのでミンカブなど技術力を持った企業のサービスは需要があるという訳です。

市場がこれからも伸びていくと考えられますので、ミンカブのソリューション事業もまだ成長していきそうです。

また前期にはソリューション事業を伸ばすために、ロボット投信株式会社という運用会社向けへ、デジタルソリューションを提供するサービスを行う会社を買収し、ソリューション事業の拡大を進めてい事が分かります。

そしてこのロボット投信はQuickという金融業界で多く使われている端末へ、コンテンツの提供始めているようです。

しかしまだロボット投信サービスは赤字事業ですから、こういった取り組みを通じて黒字化出来るかがポイントですね。

またその他にもミンカブは非金融分野への拡張というのも掲げている事が分かります。

ミンカブはメディア事業でのサービス提供から得た技術力を、ソリューション事業に繋げているわけです。
それをさらに横展開していこうという事ですね。

そしてその横展開の手始めとして、すでに野球や選挙といった分野へはサービスを拡大していっている事が分かります。

いくらまだ伸びそうとはいえ、現状提供しているソリューション事業のサービスはそんなに市場が大きいものでは無いので、こういった形で横展開を進めていき領域の拡大が進んでいくかには注目です。

という事で、メディア事業は好調が続いていますし投資をする方も増えていきそうなので今後も伸びそう。
とはいえ今回はユニークユーザー数は増えながらも広告収入は伸び悩んでいますし、みんかぶプレミアムは規模が小さいという事であまり業績に好影響を与えるとは考えられない。
ソリューション事業に関しても地銀などでサービスの需要が増えそうだという事で好調が期待できそうだが、地銀などの数を考えても市場自体がそんなに大きい訳ではない。

なので今後はメディア事業によって手に入れたコア技術を生かして、ソリューション事業で事業領域を拡張して収益源を得られるかが重要になりそうです。

基本的にはメディア事業で安定して利益を出せる強いサイトをっ持っていますし、そこから技術力をつけて横展開という形ですのでビジネスモデルとしては強そうです。

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