カラダのメンテナンス

 昨日はジムの「調整リカバリー」というクラスに出た。20時以降のレッスンが中止になってしまい、キックボクササイズのクラスが無くなったので、そのイントラのマユちゃんの19時からのクラスである。
 激しく動く訳ではなく、筋肉を弛緩させて無駄な凝りや歪みを取り除く。

 もう38年もエアロビクスをやっているので、ストレッチ系のクラスにはよく出ていた。
 筋弛緩法という手法のクラスが好きだった。脱力すると言っても最初はなかなか上手く行かない。まず筋肉にチカラを入れ、次に弛緩・脱力させる。こうすると全身の筋肉を、部位を分けて意識できるようになる。
 「意識する」ことがポイントである。筋肉は全て、脳からの指示によって動いている。ふつうは無意識でやっているコトを、意識することで筋肉に叩き込む。

 人間のカラダは機械部品では無いので、交換することが出来ない。軍隊と同じで、今あるヒト・モノ・カネで戦わなくてはならない。
 「痛めたら、直す」「痛めないように、メンテナンスする」ことが重要だ。

 イーズカは幼少期に虚弱だったので、健康に関してはナーバスである。母親など、「この子は10歳まで生きられないだろう」と思っていたらしい。
 本人も顔面神経マヒで右目が弱視なので、遠近感が悪く空中を飛ぶ球の位置がうまく把握できない。それで小学生から中学生までは球技が苦手だった。

 しかしコツを掴んだ。練習量を豊富にこなすと、「この辺に飛んでくる」ことが予測できる。よって球なんか見ない。来そうな位置に向かって思いっきりラケットを振る。
 見ていないので微調整など行わずに、逡巡なく引っ叩く。これがスーパーショットを生む。

 エアロビクスでも同様のことが可能である。40歳を過ぎた頃、動体視力が落ちた。イントラの動きが良く見えない。
 しかし既に20年くらい毎日やっていたので、知らないステップなど無い。こう来れば次はああなる、という順番もだいたい分かる。
 もうイントラの動きなどアバウトにしか見ていない。もともとイントラの動きを常に誇張してやっていた。カラダが勝手に動くので、イントラの動きを先取りするようになってしまった。

 すべては豊富な運動量の賜物である。「量をこなせば、質など後からついてくる」という鉄則がある。

 受験勉強も毎日書店で、参考書と問題集を立ち読みして半年後には知らない問題など無くなった。
 文章も30年も、ほぼ毎日書いているので否応なしに上手くなる。

 イーズカの方法論は、下手に効率の良い方法論など探さない。とにかく「量をこなす」。実はこれが最も近道である。
 記憶でも「棒暗記」が重要である。大量に棒暗記すると、大まかな傾向が読める。そうなれば記憶を整理するだけで「普遍的な真理」に到達する。

 若者を見ていて、唯一不満なのは「失敗を恐れすぎる」ことである。
 成功者はだいたいが膨大な失敗を経験している。「痛い目に遭わないと、物事は習得できない」のである。
 「ウサギと亀」の話ではないが、足の速さは見失うモノも多い。

 そして最後に大事なのがメンテナンスである。人間は死ぬまで、自分のカラダで戦わなくてはならない。自分のカラダは代替ができない。コロナなんか関係なくとも、カラダを壊し病に倒れたら、もはや「死を待つ」しかなくなる。

 イーズカの教育テーマはただひとつ、「若者よ、カラダを鍛えておけ」である。

 中高年はもっと必死に鍛えた方が良い。肉体は思いの外「自己再生」能力が高いからである。


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