ソフトバンク
昨日、ソフトバンク・グループの2019年度決算が見ものである、と書いた。投資家向け説明会資料が出ていたので覗いてみた。
グループ全体として見た時、その収益のほとんどは投資事業から出ている。
米国の携帯電話会社や、中国のアリババなど有名案件がずらりと並ぶ。これらの一部を売却して4.5兆円を獲得し、負債の返還に回すとともに、自社株買いに2.5兆円を投入するというのが直近の戦略である。
自社(グループ)株を2.5兆円も買うのは、株価操作に近く株価を上げて更なる投資を呼び込むためである。
それだけのカネが動かせるだけでスゴイ、とは思うが携帯電話事業の収益ではとてもこんな金額は動かせない。投資事業というのは日常的にギャンブルを繰り返している訳で、巨額の利益と莫大な損失が背中合わせである。
だいたいソフトバンク・グループの有利子負債は19兆円もある。稼いだカネではなく、借金でギャンブルをやっている。
「巨額過ぎて返してもらえない、巨大過ぎてつぶせない」それがソフトバンク・グループである。
一心同体のようにされてしまい「オマエはオレと心中したいのか?」と脅されているのが、みずほ銀行である。
見捨てたら、「チクショー、オマエを道連れにしてやる」と抱きつかれて、一緒に奈落の底に沈むことになる。
孫正義は必ず方針転換をすると思う。まず投資事業が巨額の損失を生み出してしまう。
自社株買いなど即刻中止する。自社株がどれほど無価値で危険な商品か、誰よりも知り抜いているのが孫正義である。
そして、いまどき株価操作なんかに意味は無い。全員がバレーボールのように、点火された爆弾をトスやパスをし合っている。
「誰が爆発する時にトスするか」のロシアンルーレットである。
カジノでマフィアに脅されるより恐ろしく、スロットマシーンよりも手に汗にぎる面白さがある。
死に直面した時の「ヒリヒリするような快感」に酔いしれることができる。
こんな究極のエンタテイメント、なかなか見られるものではない。
日本にIRなんか作らなくても、国民全体が強制的に観客席に縛りつけられ、幕が上がろうとしている。
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