飯塚直輝(世界一周中の英語教師)

12年間勤めた英語教員を辞め、風に吹かれるように世界を周り始めました。世界の学校で授業をやりながら旅してます。現在アフリカ大陸に到着。世界の2000人以上の子どもたちに授業をやりました。

飯塚直輝(世界一周中の英語教師)

12年間勤めた英語教員を辞め、風に吹かれるように世界を周り始めました。世界の学校で授業をやりながら旅してます。現在アフリカ大陸に到着。世界の2000人以上の子どもたちに授業をやりました。

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レバノンに住むシリア人の子どもたちに授業をしてきた

レバノンに住むシリア人の子どもたち 彼らに英語を2ヶ月教える機会がありました。この2ヶ月は僕が世界を回る中でも最も苦しく、でも充実した2ヶ月でした。この記事では、レバノンの現状、働き始めた時の学校の様子から2ヶ月後の変化、そして僕が行った英語の授業について書いていきます。レバノンの状況を説明しないと、「レバノンに住むシリア人にとって学びとは何か」という話が薄っぺらいものになってしまいますので、少し長くなりますがお付き合いください。 「1. レバノンの現状」では、現在のレバ

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    • 明日から「使えない」教員向けセミナー

      来週末の教員向けセミナーの準備を進めています。今回は「明日から使える〜」的な内容ではありません。 「自分にとって教室での喜びとは何か」 「自分の辛さは何から来るものか」 みたいなことを、それぞれが小さなグループで共有していく哲学対話のような会になる予定です。 僕がカマガクで非常に苦労した話、転機となったある生徒の一言、そしてアフリカでの教育支援を通して見える「じぶん」という存在、そんな僕の話ももちろんします。 僕は「子どもは鏡のような存在だ」と思ってます。しかも純粋

      • 【70%達成!】クラファンの活動経過報告

        多くの支援者さんのおかげで、目標達成の70%まで達することができました。あともう少しです! この投稿では、ルシンガ島の子どもたちに支援をする物資をどのように購入するかをご説明させていただきます。 実は、このプロジェクトを始める前は、どこでどのように必要物資を購入するか決まっていませんでした。しかし、支援をしていただいている方が情報を提供してくださったり、現地の学校のDirectorと連絡を取ったりで少しずつ何をどのくらい購入できるかわかってきました。 購入するものミシン

        • 先生向けのセミナーやります!

          12月1日(日)にアルクさんで、先生向けのセミナーをやらせてもらうことになりました! タイトル「教師の役割•喜びとは何か」…堅い(笑) 「すぐに役に立つHow to系の内容はやめましょう」と僕の方から提案しました。 そのようなセミナーは既に沢山あるし、僕よりも素晴らしい講師の方々から習った方がよいと思います。 対して、今回の会は、教員をやる上での苦しみや喜びを参加者の皆さんと共有をしながら、教師っていい職業だなと思えるように、対話をしながら参加者の方々の思いを言語化し

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        • エッセイ
          4本
        • 世界一周中の英語教師の愛とユーモア旅行記
          28本
        • 「今日、授業やりたくないな」と思ったあなたに
          3本
        • 飯塚直輝のスタディーツアー
          9本
        • 哲学対話教室
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        • 高校生哲学対話教室
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        記事

          サファリで見た野生動物から「生きる」ことを学ぶ

          僕は動物園が好きではない。 檻に入った動物を見ると、生まれた時から自由が奪われているように思えて、心が苦しくなる。 美味しい餌が毎日のように与えられ、定期的に住環境を掃除してくれるニンゲンがいる。不自由ない環境で動物にとって快適なのもかもしれないが。 そんな気持ちが動物園、水族館に行くと生まれるので、アフリカに来てもサファリに参加する予定はなかった。しかし、共に旅をする友がどうしてもサファリに行きたいと言うので、一緒に行くことにした。 結果、大正解だった。本当に素晴ら

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          サファリで見た野生動物から「生きる」ことを学ぶ

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          一杯のコーヒーに込められた背景を味わう

          「コーヒー」と聞くと、カップに入った飲み物を想像する人がほとんどでしょう。しかし、私たちが楽しむ一杯がどのように作られ、どれほどの労力と情熱が込められているかを知る機会は、意外と少ないものです。 今回、ルワンダの首都キガリのOne Cupさんで行なっているコーヒーワークショップに参加して、コーヒーが「飲み物」である前に「農産物」であり、また「人々の文化や生活の一部」であることを学んできました。 コーヒーづくりの驚き コーヒー豆がどのように栽培され、加工されるかを初めて目

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          「今日、授業やりたくないな」と思ったあなたに 第3回 教員も幸せを追求しよう

          以下の記事はアルク『英語の先生応援メールマガジン』に掲載させていただいたものです。英語の先生向けの記事ですが、アルクさんのご厚意で、僕のnote.でお読みいただくことができるようになりました。英語の先生はぜひ以下のURLからメールマガジンに登録をしてみてください。 https://alc-nds.com/k-alc-magazine/2024/03/2403/ 世界一幸せな島 カオハガン島 フィリピンにある「世界一幸せな島」をご存知ですか?フィリピンのセブ島から船に乗って

          「今日、授業やりたくないな」と思ったあなたに 第3回 教員も幸せを追求しよう

          「生きる」と「学ぶ」が交差する空間 〜コミュニティースクールの可能性〜

          36カ国目ウガンダで最初に訪問したJinjaでは、ボランティアについて考えさせられた。 逃げるように、訪問したのは コミュニティースクールと呼ばれる学校。ここには約1000名の生徒が在籍し、そのうちの200名ほどの男女が寮生活を送りながら、学んでいる。生徒たちは学費を払えないほど貧しい生活をする子が多く、その中にはHIVや病気で親を亡くした孤児も含まれている。そのような子たちのためにはほぼ無料で寮生活を送り、日々の食事の心配がないことは、彼らの大きな助けになっている。 興

          「生きる」と「学ぶ」が交差する空間 〜コミュニティースクールの可能性〜

          このボランティア先は嫌だと思ったら・・・

          「この人と合わない」「この場所とは合わない」と感覚的に思うことがある。 それは結構な確率で間違っていない。とはいえ、自分がどのような場所や人と合わないか言語化するのを避けていた節がある。言語化してしまうことで、特定の誰かを排除してしまうのではないかと不安があったからだ。 しかし、今回はこのネガティブとも感じられる記事を書くことにした。「一刻も早くこのボランティア先から抜け出したい」とこんなにも思うことはない稀なケースだったからだ。 念の為。この記事は愚痴ではなく、モヤモ

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          HIV感染で苦しむ子ども達に私たちができること

          ルシンガ島の子どもたちはなぜか両親と一緒に住んでいない子が多かった。島は不便なので、両親は稼ぎに近くの都市やナイロビに稼ぎに行っているのではないかと思っていたが、理由を聞いてみると驚いた。彼らの両親の多くは亡くなってしまっていたのだ、HIV感染症で。 今回、訪問をさせていただいた学校の理事であるVictor。彼はKisumuという都市で健康調査や調査に基づいた保健教育の仕事をしながら、その仕事で稼いだお金で学校の運営をしている。 彼が調査対象とするのはHIV、AIDSで苦

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          アフリカでのボランティアの難しさ(世界一周旅行記 ケニア ルシンガ島)

          今までボランティアとして訪問した先は世界19ヶ所。2000人以上の子どもたち、そしてその先生方と関わった。 ネパールやレバノンでもボランティアとしての立ち位置の難しさを感じていたけれど、アフリカに来て、より一層その難しさを感じる。 月に1度のご馳走の鶏肉今回の訪問先の周りには生徒の家があり、夕方湖に行けば生徒たちに会い、一緒に泳いだのは素敵なひとときだった。週末は生徒の家に招待されて昼食をご馳走になったこともあった。 招待されて出てきた鶏肉は生徒にとっては1ヶ月に一回の

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          僕が大人向けのリトリートツアーを始めた理由

          大人向けのリトリートツアーを始めた思いを書かせてください。 子ども向けのスタツアを始めて3年。子どもたちが現地のどっぷりと浸かり、癒され、元気になって帰ってくる様子をアップするたびに「大人向けのツアーもやってほしい」という声がありました。 僕は最初そんな声を「誰も参加してくれないですよ」とやんわり断りながらも、どこかで自分は子ども向けにしかツアーをやらないと決めていた節がありました。 しかし、昨年のカオハガン島ツアーの真っ最中に、僕の過去の教え子で25歳になる男性から「

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          2人旅のオモロー企画発表!(世界一周旅行記 ウガンダ)

          斗晶(とあ)との5ヶ月の旅が始まりました。 僕が斗晶に出会ったのは、彼が中3の時。その時の印象は「かわいい無口な子」。半年しか関わることがなかったのに、20歳を超えてから偶然出会うことになりました。その時に試しに「アフリカに一緒に来る?」と誘ってみることに。二つ返事で「行きます!」と彼から返事が来た時は、さすがに心配になり、彼のお母さんに連絡してしまいました(笑)ウガンダで合流したのですが、斗晶は初アフリカにも関わらず空港から現地校まで一人で移動。合流できた時は、ビッグハグ

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          小さな島での先生生活 (世界一周旅行記 ケニア ルシンガ島)

          どこか小さな島で先生をやってみたい。そんな夢が昔からあった。 ケニアからウガンダへ陸路で行くのに、ケニアの首都ナイロビからウガンダの首都カンパラへバスを使って行くと20時間ほどかかってしまう。そのため、今回はナイロビとカンパラの間、つまり国境付近に滞在をして、少しのんびりしようと思った。 見つけたのは、ケニア、ウガンダ、タンザニアの国境が重なるビクトリア湖の中にある小さなルシンガ島。国境まで、フェリーを使うと3時間ほどで行ける。ナイロビ近くにあるコイノニアからウガンダに行

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          感情が自然と外へ流れるケニアの葬式 (世界一周旅行記 ケニア ルシンガ島)

          僕がルシンガ島に到着してからすぐ夜になると祭のような音が聞こえる。別に音楽があるわけではない。人々が何か犬の遠吠えのような叫び声をあげているのだ。最初は祭かと思っていたけれど、よく耳を澄ませると、何か悲しそうな叫びだった。 「あの人々の叫び声は祭ですか?」と尋ねてみると、葬式であることがわかった。僕の滞在先の近くで、男性が若くして急に亡くなったようだ。そこから3日間ほど、人々の叫び声が毎晩が聞こえてきた。聞けば、アフリカの葬式は2週間続くらしい。その間に遠くに住む人も故人を

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          “it’s like living in a nightmare.” まるで悪夢の中にいるみたい 〜レバノン シリア難民の子どもたち〜

          イスラエルがヒズボラへの攻撃を強めている。先日はヒズボラ戦闘員の持つ無線機に時限爆弾のようなものが仕掛けられており、一斉に爆発をしたニュースもあった。ヒズボラはレバノンの南部を拠点としており、レバノンは僕が昨年10月末から2ヶ月に渡り訪問した国だ。ここでは、シリアからレバノンに逃げてきた難民の子どもたちに授業を行い、現地の先生や子どもたちとかけがえのないひとときを過ごした思い出の地だ。 彼らから多くのことを学んだ。文化や宗教の違いから起こる歪みに違和感を感じ、現地の先生と何

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